横川駅 (群馬県)
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横川駅(よこかわえき)は、群馬県安中市松井田町横川にある東日本旅客鉄道(JR東日本)信越本線の駅である。
現在は終着駅となっているが、かつては横川駅から碓氷峠を越えて軽井沢駅へと向かう線路があった。66.7‰という、国鉄・JRで最も急な碓氷峠の急勾配を登り下りするために補機を連結・解結する必要があり、全ての列車が横川駅に長時間停車していた。その時間を利用して乗客が購入していたのが峠の釜めしである。「峠の釜めし」を製造販売している「おぎのや」は、横川駅の駅前にある。
目次 |
[編集] 駅構造
1 | ■信越本線 | 磯部・安中・高崎方面 |
2 | ■信越本線 | 磯部・安中・高崎方面 |
3 | ■信越本線 | 磯部・安中・高崎方面 |
4 | ■信越本線 | 廃止 |
- 3番線の反対側ホーム(4番線)は、かつて軽井沢方面の特急あさまが使用していた。
- 駅舎は木造の古くからのものである。
- 直営駅で「もしもし券売機Kaeruくん」設置駅。
- 駅舎内部には出札口などのほかに自動券売機もある。
- 構内はずれの側線に12系「くつろぎ」編成の一部が留置されていた。
[編集] 4番線に留置されていた特急あさま
元々は峠の中の旧丸山信号所付近に置かれていたが、防犯上のため後で4番線に電気機関車EF63と特急あさまの189系9両が展示されていた。これらは廃車以降全く手入れされておらず、錆びや塗装のはがれ・色落ちが目立ち、方向幕やトレインマークが盗難に遭うなど荒廃した状態だった。 これらの車両については2005年末、EF63型機関車2両と189系2両が鉄道文化むら内に収容され、そのほかの車両は2006年1月に解体された。
なお、これらの写真は解体される前の写真である。
[編集] 駅周辺
かつては信越本線の線路が延びていた軽井沢駅までの間には現在JRバス関東によるバス路線碓氷線が運行されている。バス乗り場は駅改札口を抜けて左手、徒歩1分程度。夏休みなどシーズン中はバス2台で運行される場合もある。
- 碓氷峠越えの区間は長野新幹線(北陸新幹線)の開業とともに廃止され、使われなくなった横川駅の広い構内や隣接する横川運転区跡地、及び廃線跡を利用して、碓氷峠の鉄道の歴史を紹介する碓氷峠鉄道文化むらが作られた。
[編集] 利用状況
- 2005年度の乗車人員は1日平均314人であった。
[編集] 歴史
- 1885年(明治18年)10月15日 - 官設鉄道により高崎駅 - 横川駅間開業に伴い、横川駅開業。
- 1888年(明治21年) - 駅前から軽井沢駅まで碓氷馬車鉄道開通。
- 1893年(明治26年)4月1日 - 官設鉄道により横川駅 - 軽井沢駅間開業。
- 開業当時は、アプト式鉄道を採用。碓氷馬車鉄道は役目を終えて廃止。
- 1912年(明治45年)5月11日 - 横川駅 - 軽井沢駅間電化。
- 1963年(昭和38年)7月15日 - 粘着方式による碓氷新線開業。アプト式より切替。完全切替は、同年9月30日。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、JR東日本に継承。
- 1997年(平成9年)10月1日 - 長野新幹線(北陸新幹線)の開業により横川駅 - 軽井沢駅間廃止。
- 2006年(平成18年)3月9日「もしもし券売機Kaeruくん」稼動開始。これに伴いみどりの窓口廃止。
- 2006年(平成18年)3月21日 - 自動改札機稼働開始。
[編集] 駅弁
当駅で販売される駅弁には、以下のものがある。
- 玄米弁当(500円)
- 峠の焼きおにぎり(500円)
- 峠の鳥もも弁当(700円)
- 峠の釜めし(900円)
[編集] 隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- 信越本線
- 西松井田駅 - 横川駅