日本選手権競輪
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日本選手権競輪(にほんせんしゅけんけいりん)は毎年3月中~下旬の6日間に渡って開かれる競輪のGI競走である。別名競輪ダービー。
競輪のグレード制導入によりKEIRINグランプリより格下とされているが、本来は競輪競技で最高の格式を誇るレースである。
優勝賞金は第59回大会(2006年)で6,600万円(副賞含む)と、GIレースの中では最高額となっている。
また、GIレースの殆どが4~5日間開催に短縮された中で、この日本選手権競輪だけは唯一6日間開催され続けている。
正賞は内閣総理大臣賞、衆議院議長賞、経済産業大臣賞、主催者市長賞、主催者市議会議長賞、全国競輪施行者協議会会長賞、日本自転車振興会会長賞、自転車競技会全国協議会会長賞、日本競輪選手会理事長賞、全国競輪場施設協会会長賞、実施自転車競技会会長賞。
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[編集] 歴史
第1回は1949年6月に大阪市・住之江公園競輪場(現在の住之江公園)で「全国争覇競輪」と題して(当初第7回までは春秋の年2回)開催された。全国争覇戦時代は女子の部や実用車・軽快車(何れも一般の自転車)を使ったレースも実施された。
この「全国争覇競輪」の名称は第16回(1963年)まで採用され、第17回(1964年)から現在の名称となった。
第21回(1968年)までは12車立てでレースを開催した後楽園競輪場の名物レースとして親しまれたが、それまで後楽園競輪場の固定開催であったため、同場の休止が決定されると、全国各競輪場持ち回りという形で開催されるようになった。
第27回(1974年・西武園競輪場)からは、一次予選特別選抜競走の出場選手27名を『全国から選抜された選手が実力で最高の地位を争う』といった観点から、予め選手選考委員会において選定された選手135名により、開催直前の1月~2月にかけて開催する「ダービートライアル」(3日間×3会場)で決定していた。
第29回(1976年・千葉競輪場)からは、原則として、選考委員会より選定された選手によりトライアルレースを実施して全出場選手を決定する方式となった(3日間×2会場)。
ただ、早い段階でポイントを稼いで後半は欠場する、または半ば無気力に走る選手も現れたりするなどして弊害も多かったため、第48回(1995年・松戸競輪場)を以って廃止された。
第49回(1996年・千葉競輪場)からは、前年の平均競走得点上位選手から順次選抜する方式となり、第51回(1998年・西武園競輪場)からは、前年における特別競輪等選手選考評価点の上位選手から順次選抜する方式となった。
第55回(2002年)では、番組改革に合わせて、敗者復活戦が第38回(1985年・立川競輪場)以来17年ぶりに復活し、準決勝4個レース(各レース1・2着のみ勝ち上がり)+二次予選特別選抜競走(ゴールデンレーサー賞)1着選手(このときは濱口高彰)の9名により決勝戦が行われた。
だが、翌年の第56回からは通常の準決勝3個レース(各レース1~3着のみ勝ち上がり)の9名に戻されて現在に至っている。
[編集] 出場選手選抜方法
毎回若干変更・修正されるものの、概ね以下の資格順位により正選手162名、補欠選手(正選手が欠場した場合繰り上げ出場となる選手)8名を選抜する。
- 開催前年のKEIRINグランプリ出場選手
- 前回の日本選手権競輪優勝選手
- 日本選手権競輪を過去3回以上優勝した選手(但し開催時にS1在籍が条件)
- 開催前年における年間獲得賞金上位者(同額の場合は、審査対象期間における平均競走得点の上位者)
なお、補欠選手は正選手を除く、前年における賞金獲得額の上位者から順次選抜される(同額の場合は前年における平均競走得点の上位者)。
また、正選手のうち、開催前年のKEIRINグランプリ優勝選手と前年の平均競走得点上位者(同点の場合は前年の賞金獲得額の上位者)26名の合計27名については、一次予選特別選抜競走に出走できる(事実上、一次予選の免除。着順に関係なく勝ち上がることができる)。
[編集] 過去の優勝者
回 | 開催年 | 開催場 | 優勝者 |
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50 | 1997年(平成9年) | 岸和田競輪場 | 濱口高彰 |
51 | 1998年(平成10年) | 西武園競輪場 | 吉岡稔真 |
52 | 1999年(平成11年) | 静岡競輪場 | 神山雄一郎 |
53 | 2000年(平成12年) | 千葉競輪場 | 岡部芳幸 |
54 | 2001年(平成13年) | 松戸競輪場 | 稲村成浩 |
55 | 2002年(平成14年) | 立川競輪場 | 山田裕仁 |
56 | 2003年(平成15年) | 平塚競輪場 | 山田裕仁 |
57 | 2004年(平成16年) | 静岡競輪場 | 伏見俊昭 |
58 | 2005年(平成17年) | 松戸競輪場 | 鈴木誠 |
59 | 2006年(平成18年) | 立川競輪場 | 吉岡稔真 |
[編集] 今後の開催予定
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