情報学部
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情報学部(じょうほうがくぶ、英: Faculty of Informatics)とは、比較的新しい学問である情報学を教育研究する大学の学部である。
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[編集] 概要
情報学は、文系と理系の双方にまたがっている。このため、情報学部の類型には、文系的な分野と理系的な分野の双方を総合的に扱っているもの、文系的な分野を主に扱っているもの、理系的な分野を主に扱っているものの3つがある。文系と理系の双方を総合的に扱う情報学部においては、情報学を文理融合の学問と捉えて教育と研究が行われる場合が多い。なお、文系と理系の双方を総合的に扱う情報学部には、文系学科と理系学科が併設されているものと、単一の学科で総合的な教育と研究を行うものの2つの形態が見られる。
情報学部は、国立大学や公立大学より、私立大学に多くみられる。国公立大学の中では、静岡大学に唯一設置されている。静岡大学の情報学部は、情報科学科と情報社会学科からなる文系と理系の双方を総合的に扱うものである。なお、静岡大学の情報学部は、情報科学科の起源が工学部にあることもあって、静岡大学の情報学部における教育研究は、文理融合型というよりも文工融合型であることが強調されている。
情報学部と名称が似ている学部に総合情報学部や情報科学部などがあり、総合情報学部は、文系と理系の双方を総合的に扱うものが多く、情報科学部は、理系を主に扱っているものが多い。
[編集] 歴史
日本の情報学部については、1980年(昭和55年)に文教大学が広報学科と経営情報学科を有する学部を新設し、その時に「情報学部」という名称を用いたのが始まりといわれる。(なお、文教大学の情報学部は、1986年〔昭和61年〕に情報システム学科を増設している。)
その後、情報学部の設置はしばらくなかったが、情報学部のみの帝京技術科学大学(現在の帝京平成大学)が1987年(昭和62年)に開学し、その後、ほかの大学でも少しずつ設置が増えていった。(なお、帝京平成大学の情報学部は、2005年(平成17年)に現代ライフ学部に改称された。)1995年(平成7年)には、国立大学である静岡大学にも情報学部が設置されて話題を集めた。その後、2000年(平成12年)以後は急激に情報学部の設置が増えている。
[編集] 学部内の組織
情報学部には、おおむね次の学科が設置されている。
情報学科、情報管理学科、情報科学科、経営情報学科、経済情報学科、情報社会学科、広報学科、国際情報学科、健康情報学科、情報工学科、情報ネットワーク工学科、電子情報ネットワーク学科、知能情報学科、コンピュータ科学科、コンピュータシステムテクノロジー学科、ソフトウェアサイエンス学科、情報デザイン学科、情報メディア学科、情報システム学科、知的情報システム学科など
[編集] 情報学部をおく・おいていた大学一覧
情報学部をおく大学・情報学部をおいていた大学の一覧は、次の通りである。なお、「※」の記号を付した大学は、現在情報学部をおく大学ではなく、過去に情報学部をおいていた大学である。
[編集] 国立大学
[編集] 公立大学
なし
[編集] 私立大学
- 文教大学 (1980年開設)
- ※帝京平成大学 (1987年開設、2005年に現代ライフ学部に改称)
- 明星大学 (1992年開設)
- 流通科学大学 (1992年開設)
- 大阪学院大学 (2000年開設)
- 奈良産業大学 (2002年開設)
- 大同工業大学 (2002年開設)
- 神奈川工科大学 (2003年開設)
- 広島国際学院大学 (2004年開設)
- 崇城大学 (2005年開設)
- 長崎総合科学大学 (2005年開設)
- 工学院大学 (2006年開設)
- 広島工業大学 (2006年開設)
- 静岡産業大学 (2006年開設)
[編集] 名称に「情報」を有する学部
情報学部に隣接する領域を扱っている学部の一例として、名称に「情報」を有する学部には、次のものがある。
- ~+情報学部
- 社会情報学部、政策情報学部、環境情報学部、福祉情報学部、都市情報学部、経済情報学部、経営情報学部、現代経営情報学部、企業情報学部、産業情報学部、流通情報学部、国際情報学部、国際食料情報学部、文化情報学部、芸術情報学部、数理情報学部、電子情報学部、ソフトウェア情報学部、ネットワーク情報学部、ビジネス情報学部、図書館情報専門学群、
- 情報 + ~学部
- 情報理工学部、情報工学部、情報通信工学部、情報社会科学部、情報社会政策学部、情報文化学部、情報環境学部、情報メディア学部、情報コミュニケーション学部、情報デザイン工学部、情報フロンティア学部
- ~ + 情報 + ~学部
[編集] 関連項目
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