宮本ともみ
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宮本 ともみ(みやもと ともみ、1978年12月31日 - )は、伊賀FCくノ一所属の女子サッカー選手。旧姓は三井。神奈川県相模原市出身。神奈川県立相模大野高等学校卒業。ポジションはミッドフィルダーでおもにボランチとして活躍。
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[編集] 概要
ニックネームの「みっち」は旧姓の三井から。2002年の結婚により登録名も「宮本ともみ」となった。
攻守共にチームの中心選手であり、中盤のキープレイヤー。落ち着いたプレーが持ち味で、特に冷静な守備や正確なロングパスには定評がある。また身長は日本の女子選手としては高い168cmであり、セットプレー時にはターゲットにもなる。
[編集] 経歴
新磯サッカースポーツ少年団でサッカーを始め、相模原サッカースポーツ少年団を経てプリマハムFCくノ一(現・伊賀FCくノ一)に入団する。
代表では1997年に初選出されるも監督の交代などにより1999年から招集されず、2000年の上田栄治監督就任によりに復帰。上田からの信頼は非常に厚く、一般に代表チームのエースとされる「澤穂希よりも重要な選手。」というひとことも残していた。アテネオリンピックのなでしこジャパン・メンバーでは唯一の既婚者で、その身長はチーム最長身であった。
報道ステーション(テレビ朝日)で五輪アジア予選前に取り上げられた際、キャスターの古舘伊知郎から(他説ではその際のテロップにより)『人妻ボランチ』という半ば迷惑なニックネームを頂戴するが、これにより知名度は全国に広まった。
なおこのニックネームはのちに同番組で『奥様ボランチ』と修正され、アテネの会場で応援団がスタンドで掲げた横断幕にも書かれていた。
[編集] アテネオリンピック
チームの第2戦目として迎えたナイジェリア戦では、宮本は強烈なミドルシュートなどで存在感を誇示。しかし、前半15分過ぎに相手選手のスパイクが右太股を直撃し、負傷。宮本は倒れこんだまま立ち上がれず、担架でピッチ外へ。結局そのまま交代し、試合開始から20分も経たぬ間に姿を消すことになった。この後チームは攻守のバランスが崩れ、後半にはナイジェリアに決勝点を奪われることとなる。怪我は8針縫うほどの裂傷と打撲だったことが判明。
この敗北でチームは後が無くなり、試合後の紙面では宮本の負傷を敗因の一つとするものも多かった。上田は続くアメリカ戦の先発の一人に宮本を指名。しかし怪我をおしての出場に、本来の当りの強さなどが見られず、チームはここで敗退が決定。上田の言葉が皮肉な形で証明される結果となった。
[編集] オリンピック後
アテネオリンピック後に妊娠が分かり、2005年5月に長男を出産。産休・育休のため戦列を離れ、翌2005年シーズンでは選手登録されなかったが、2006年シーズンに再び選手登録されている。2006年10月に日本女子代表に復帰、初のママさん代表となった。
[編集] 主な経歴
[編集] L・リーグの成績
年 | クラブ | リーグ | 背番号 | ポジション | 試合 | 得点 |
---|---|---|---|---|---|---|
1997 | プリマハムFCくノ一 | L・リーグ | 4 | MF | 15 | 1 |
1998 | 14 | 18 | 1 | |||
1999 | 14 | 3 | ||||
2000 | 伊賀FCくノ一 | 10 | 12 | 1 | ||
2001 | 14 | 0 | ||||
2002 | 4 | 0 | ||||
2003 | 20 | 1 | ||||
2004 | L・リーグ1部 (L1) |
7 | 1 | |||
2005 | (産休・育休により登録されず) | |||||
2006 | 伊賀FCくノ一 | なでしこリーグ ディビジョン1 |
10 | MF |
[編集] なでしこジャパン
- 1997年 親善試合・中国戦(6月8日)で代表(現なでしこジャパン)デビュー
- 1998年 第13回アジア競技大会(タイ)出場
- 1999年 第3回FIFA女子世界選手権出場
- 2003年 第4回FIFA女子ワールドカップ出場
- 2004年 アテネオリンピック出場
伊賀フットボールクラブくノ一 - 2006 |
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1 小林舞子 | 2 小林恵 | 3 庄子菜摘 | 4 馬場典子 | 5 山岸靖代 | 6 那須麻衣子 | 7 村上真理 | 8 鈴木麻友 | 9 水本喜美 | 10 宮本ともみ | 11 村岡夏希 | 12 吉泉愛 | 13 山科花恵 | 14 佐藤愛 | 15 井坂美都 | 16 堤早希 | 17 立岡幸子 | 18 中尾直子 | 21 伊久間鮎子 | 22 小野鈴香 | 23 渡辺由似 | 24 絈敦恵 | 25 磯上まみ | 26 清原祐子 | 27 四宮由美子 | 監督 谷由美 | 編集 |