天文館
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天文館(てんもんかん)とは、鹿児島県鹿児島市にある南九州最大の中心部商業・娯楽地区の総称。商店街・繁華街と隣接する歓楽街が一体的となっている。
天文館という名称は街全体の通称であって、天文館という地名等が存在する訳ではない。また特定の通りや街路だけを指す名称でもない。ただし、「天文館」が長年に渡って拡大・変化してきたため、『「天文館」の範囲は具体的にどの辺りまでか?』という議論が交わされる場合もある。
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[編集] 概要
天文館の中央には、天文館電車通り(いづろ通り)、天文館本通り、天文館G3(千日通り)が貫き、その周辺を放射状にアーケード街やカラー舗装された通りが迷路の如く連なる。アーケード街にはブティック、カフェなど洒落た店が立ち並び、またパチンコホールや無数の飲食店が軒を連ね、昼夜を問わず年中多くの人で賑わっている。アーケード街が比較的多いのは、桜島の降灰対策である。
近年、九州新幹線の部分開通に合わせて開業した鹿児島中央駅ビル「アミュプラザ鹿児島」や、用途指定が緩和された湾岸地帯にオープン予定のイオンなどの大型店舗の他、ロードサイドショップなどとも競合状態になっている。映画館は天文館地区から無くなることが決定しているが、一方で山形屋の3号館増床の正式発表もあり、業種・店舗によって好不況が分かれている。
九州新幹線が全通すると、福岡市まで1時間強で結ばれることになり、福岡市へのストロー現象が予想されている。鹿児島を大きく変化させると見られる九州新幹線全通と天文館の将来を見据えて、再開発事業や貸ビルの建替え等も各所で段階的に行われており、リサイジング・店舗入れ替え・業態変換など、今後の動向が注目されている。
[編集] 歴史
江戸時代、第25代薩摩藩主・島津重豪が、この界隈に天文観測や暦を研究する施設明時館、別名「天文館」を建設したことに由来する。明治期までは薄の生える空き地も目立つような寂しい場所であったが、大正時代後半から昭和初期にかけて路面電車が開通、同時に多数の映画館や劇場(現在はない)が開館した。それに伴い鹿児島各地から昼夜の別なく多くの人々が押し寄せるようになり、まもなく周辺に映画客目当てとした飲屋や赤線、食堂などが自然発生的に現れた。千日町や山之口町界隈の歓楽街は、その頃に原型が形成された。その後山形屋呉服店がデパートを開店、その周辺の商店や町屋が次第にショッピングゾーンに変貌し、戦前には現在の街並みがほぼ完成された。近年鹿児島中央駅周辺や鹿児島市中南部に新興繁華街やロードサイド店が台頭しつつあるが、南九州エリアで最大級の歓楽・ショッピングゾーンとして地元では絶大なブランド力と神通力を持ち発展し続けている。
[編集] アーケード及び通りの総称
- アーケード
- いづろ通り・照国表参道通り・天文館通り・天文館本通り・天文館電車通り・天文館G3通り・にぎわい通り・はいから通り・中町コアモール・中町本通り・中町ベルク・ぴらもーる(天神おつきや商店街)・金生通り・納屋通り・天文館G3(千日通り)
- モール
- テンパーク通り・ゴンザ通り・七味小路通り・セピア通り・グルメ通り・おつきや東通り・天文館一丁目商店街・呉服町通り
- 歓楽街
- 文化通り・中町別院通り・中町中通り・中町御堂筋通・銀座通り・松山通り・船津町通り・松原本通り・天文館文化通り・萩原通り・二本松馬場通り・山之口町中通り・山之口本通り・二官橋通り・樋之口本通り・山之口電車通り・高見馬場通り・山之口本通り・二官通り
[編集] 周辺施設
- デパート・ファッションビル
- ホール・アミューズメント
-
- NCサンプラザ
- キャパルポ(SRホール)
- T‐MAX BOWL
- T‐MAX
映画館(まもなく天文館からスクリーンが全て消え去るようである)
[編集] アクセス
- 鹿児島中央駅から
- 鹿児島駅から
- 鹿児島港の本港区(桜島フェリー・高速船乗り場・奄美・沖縄航路)から
- 徒歩7分。
[編集] 外部リンク
- うわさのヒットマン 天文館ナビガイド(天文館のお店情報やお役立ち情報)
- 天文館どっとこむ 天文館公式サイト(天文館のお店情報・観光情報・地図情報)
- 鹿児島社交業組合公式ホームページ
- 鹿児島市観光ガイド(天文館のページ)
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