共産貴族
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共産貴族(きょうさんきぞく)とは共産党幹部のあたかも貴族のような生活ぶりを揶揄する表現である。ノーメンクラツーラ(露:номенклату́ра)、赤い貴族とも呼ばれる。
所得そのものは一般労働者とは格段の格差は無かったが、外貨専門店の利用権や、別荘(ソ連の場合はダーチャ)の貸与などの形での特権が与えられた。また、多くの裁量権を有していることから賄賂や横領などで不正に蓄財していた。旧ソ連ではロシアン・マフィア、中国ではチャイナ・マフィアとつながりがある。旧ソ連で代表的だった疑獄事件としては、ブハラ事件、ウズベク綿花事件、チュルバノフ事件等があげられる。
このような現象は、旧ソ連や中国、北朝鮮などの社会主義国にみられると指摘されている(金正日はスイスの銀行に多額の預金を隠し持っていることで有名。近年の中国でも役人による汚職が多発している)。また、日本共産党を批判する際にも使われることのある表現である。
共産主義者の建前では、ブルジョアジーとプロレタリアートの対立を止揚し、資本の自己展開によって労働が生み出す剰余価値が搾取されないために、生産手段の私的所有を公有化することとなっている。しかしながら、実際に生産手段の私的所有を強引に廃絶しても、ひとたび独裁体制を築いた国家においてはそれらが国家の管理化に入り、ほどなくして党幹部が国有財産を自由に操り、ときには私物化することも起きることで、あたかもかつて闘争の対象であったはずの支配者のようにふるまう。
ソ連崩壊後も彼らはニューリッチとして生き残り、経済混乱のどさくさに紛れて巨万の利益を得ているものと思われる。その方法は非合法であることが少なくないと言われている。
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