佐世保港
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佐世保港(させぼこう)は長崎県佐世保市に位置する港湾で、重要港湾である。港湾管理者は佐世保市。国道384号は当港から新上五島町有川港までが海上区間となる。
美称は葉港。佐世保湾のやつでの葉のような形状と佐世保の字からきている(サセボのサが草冠、佐世保の世、木という漢字をくずしてホ、三つを組み合わせて葉になる)。
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[編集] 概要
港湾法による佐世保港としての区域面積は佐世保市内の相浦から九十九島海域、早岐水道まで含めた約57,900平方メートル。 港の主な区域を占める佐世保湾は外海との出入口が1ヶ所しかなく、湾内は水深が深い天然の良港である。この地勢に着目した海軍が1889年に佐世保鎮守府を設置して以来軍港として発展してきた。 第二次世界大戦後は米海軍第7艦隊と海上自衛隊の基地が置かれ、佐世保港区の面積にして約8割は現在も米海軍による制限水域となっている。 現在、軍港としての機能と商港としての機能の棲み分けを図りつつ、「ポートルネッサンス21計画」による再開発等で港湾機能の活性化を目指している。
[編集] 施設
佐世保港区
相浦港区
[編集] 航路
- 九州商船・美咲海送:宇久平・小値賀・新上五島町有川
- 黒島旅客船:高島・黒島(相浦から)
- 五島産業汽船:新上五島町有川
- 崎戸商船:西海市崎戸・江島・平島・新上五島町友住
- 西海沿岸商船:西海市大島・長崎市池島
- 瀬川汽船:西海市横瀬・川内
- 津吉商船:平戸市津吉
[編集] 歴史
- 1562年 - 大村純忠が横瀬(西海市、現在の佐世保港口)を開港。ポルトガルとの南蛮貿易で栄えるが、2年後に家臣の謀反で交易の拠点が福田(現長崎市)に移る。
- 1883年 - 海軍が佐世保湾内を測量。
- 1889年 - 海軍佐世保鎮守府開庁。明治天皇臨席。
- 1902年 - 佐世保村が市制施行。
- 1945年 - 終戦。米軍が進駐する。
- 1946年 - 佐世保船舶工業(SSK)が旧海軍工廠の施設を受け継ぎ設立される。現在の佐世保重工業。
- 1948年 - 貿易港に指定される。
- 1950年 - 佐世保市で旧軍港市転換法にかかる住民投票が実施され、圧倒的多数の賛成を得るがその直後に朝鮮戦争が勃発、再び軍港としての使命が課せられることになった。
- 1951年 - 重要港湾に指定される。
- 1952年 - 佐世保市が港湾管理者となる。
- 1953年 - 海上自衛隊佐世保地方総監部が設置される。
- 1989年 - 鯨瀬ターミナルビル竣工。
- 2002年 - 港内鹿子前地区で第22回全国豊かな海づくり大会の稚魚放流・漁船パレード行事が行われる。
- 2003年 - 新みなとターミナル竣工。