京奈和自動車道
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京奈和自動車道(けいなわじどうしゃどう)は、京都府久世郡久御山町を起点とし、奈良県を北から西に抜けて和歌山県和歌山市に至る延長約120kmの高規格幹線道路。一般国道24号のバイパス予算で建設される。
1993年4月1日の一般国道改正では高規格幹線道路(一般国道バイパス予算で設計される設計速度80~100km/h の高速道路)の国道番号がいくつか制定された(例:国道468号首都圏中央連絡自動車道、国道478号京都縦貫自動車道など)。
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[編集] 概要
京奈和自動車道は第二名神高速道路、山陽自動車道、神戸淡路鳴門自動車道、紀淡連絡道路とともに関西の外側を結んだ環状道路として、各都市の連絡を強化し、1周約300kmの関西圏の大環状道路を形成する。
現在、京都市~城陽市の区間については第二京阪道路が並行しているため、計画が存在しない。また、大和北道路の区間については、ユネスコの世界遺産でもある平城宮跡の地下を通過する計画案であったが、地下水によって保存されている木簡に深刻な影響が出ることが懸念され、平城宮跡直下をトンネルで建設する案は白紙となった。2005年9月初旬、国土交通省はルートを平城宮跡の約1km東側にずらすという最終案を固めた。最終案では、奈良市平城ニュータウン付近から新大宮駅付近を通過して奈良市八条まで至る約5kmをトンネルにすることが提示されており、高架道路ではなくトンネルにすることで景観に配慮した形となっている。しかしトンネルの出入り口では工法上、掘り割りによって地下水脈を分断する可能性が指摘される。また排気ガスをトンネル両端から集中して排出することになるため、周辺の住宅地や観光資源、文化財へ与える影響も無視できない。南の換気塔の高さは30m、大安寺のすぐ西とされている。八条付近(大安寺)は未発掘地域が多く、木簡も多数埋蔵している可能性が指摘される。ちなみにトンネル案の推定工費は3100億円と発表されている。
奈良県内では2004年3月30日に橿原市曽我町~新堂町間の一般部(平面部)1.4kmが初めて開通。(その北5.7kmは橿原バイパスとして開通済)2006年には大和御所道路の郡山IC~橿原北IC、五條道路の五條北IC~奈良和歌山県境も開通。和歌山県内では橋本道路の奈良和歌山県境~橋本東IC、橋本IC~高野口ICも開通した。なお橋本道路の橋本東IC~橋本ICも2006年内に開通の予定であったが、工事中に同区間の垂井高架橋に多数のひび割れが見つかり、補修工事を行った上で開通させることとなったために同区間の開通時期は未定となっている。
[編集] 有料・無料区間
- 有料道路区間(西日本高速道路管理)
- 城陽IC~木津IC(京奈道路)
- 無料区間(国土交通省管理)
- 郡山南IC~橿原北IC(大和御所道路)
- 五條北IC~橋本東IC(五條道路・橋本道路)
- 橋本IC~高野口IC(橋本道路)
- 無料区間(予定)(国土交通省管理)
- 橋本東IC~橋本IC(橋本道路)
[編集] 開通・予定
- 1988年(昭和63年)10月5日:城陽IC~田辺西IC開通。
- 1991年(平成3年)12月21日:田辺西IC~精華下狛IC開通。
- 1993年(平成5年)3月25日:精華下狛IC~山田川IC開通。
- 2000年(平成12年)4月16日:山田川IC~木津IC開通。
- 2004年(平成16年)3月20日:橿原市曽我町(国道24号)~同市新堂町(国道165号大和高田バイパス)間の一般部(平面部分)開通。
- 2006年(平成18年)4月15日:三宅ICと田原本ICを除いて、郡山南IC~橿原北IC開通。西名阪自動車道郡山IC~郡山南IC間の平面部分開通。
- 2006年(平成18年)4月22日:五條北IC~五條IC開通。
- 2006年(平成18年)4月27日:橋本IC~高野口IC開通。
- 2006年(平成18年)6月17日:五條IC~橋本東IC開通。
- 2006年度:橋本東IC~橋本IC開通予定。(垂井高架橋のひび割れ補修工事で開通未定。)
[編集] インターチェンジなど
[編集] 一般国道24号京奈北道路
- (久御山東ランプ:予定)(注:京滋バイパスの久御山ICとは違う)
- 1 城陽JCT/IC(国道24号大久保バイパス)(第二名神高速道路:予定)
- 国も西日本高速道路も自治体も第二名神高速道路の建設が優先されているため建設は具体化に至らない。
[編集] 一般国道24号京奈道路
- 補足:城陽IC~田辺北ICの新木津川橋は案内看板は緑色だが自動車専用道路ではないため自動車専用道路の標識は設置されていない。
- 国道24号新観月橋(京都市伏見区)や国道176号十三バイパス(大阪市北区・淀川区)と同様に駐停車禁止の標識があり、原付専用のレーンが設けられており、田辺北ICには原付用の料金所がある。
- また、橋の両端には歩行者専用道、自転車専用道が合わせて2本ずつ併設され、田辺北ICに自転車用の料金所がある。
- 原付、自転車の通行料は10円で、無人の料金箱に入れるようになっているが、利用者の良心に任されている。
[編集] 一般国道24号大和北道路
「大和北道路有識者委員会」の提言では、奈良市中心部を地下構造で通過する案が提言された。 通過地域は、全線を国道24号に沿う/国道24号 + 西九条佐保線に沿うの2案が推奨された。
[編集] 一般国道24号大和御所道路
- (大和郡山JCT(西名阪自動車道):予定)
- 8 郡山南IC
- (三宅IC:予定)
- (田原本IC:予定)
- 9 橿原北IC(国道24号橿原バイパス・中和幹線)
- (橿原大和高田IC/JCT)(南阪奈道路・国道165号大和高田バイパス):予定)
- (御所IC:予定)
- (御所南IC:予定)
- 10 五條北IC(国道24号)
[編集] 一般国道24号五條道路
[編集] 一般国道24号橋本道路
[編集] 一般国道24号紀北東道路
[編集] 一般国道24号紀北西道路
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 国土交通省近畿地方整備局奈良国道事務所
- 国土交通省近畿地方整備局和歌山河川国道事務所
- 奈良国道事務所ホームページ内に工事施工状況が公開されている。
- 奈良県庁
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