亜麻
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アマ | ||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||
Linum usitatissimum | ||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||
アマ | ||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||
Flax, Linseed |
亜麻(アマ、学名 Linum usitatissimum )は、アマ科の植物。
比較的寒い地方で栽培される一年草の植物で、茎の繊維はリンネル(リネン)製品となる。亜麻は麻と間違えられることがあるが、麻よりも柔らかくかつ強靭で上等な繊維である。フランス語ではランと発音され、ランジェリーは亜麻の高級繊維を使用した女性の下着に由来する。また繊維の強靭性から、高級でない繊維はテントや帆布としてかつて広く利用され、大航海時代の帆船の帆は亜麻の繊維であった。
現在は麻がロープや麻袋などに使われるのに対して、亜麻は、通気性・吸湿性に優れて肌触りが良いことから織られて衣類などになる。
古代ではカフカス地方から中東にかけての一帯を原産地としており、必ずしもエジプトが原産地ではなかった。
日本では、北海道開拓の初期に榎本武揚によって導入され、第二次大戦中をピークに繊維用として北海道で広く栽培されたが、化学繊維の台頭で1960年代半ばに栽培されなくなった。2000年前半に、種子を食用に利用するために北海道の一部で栽培が復活している。
また種子からは亜麻仁油(あまにゆ、リンシードオイル)が採れ、これは食用や塗料・油彩に用いられる。
[編集] 亜麻仁油
亜麻仁油(あまにゆ、linseed oil / flaxseed oil)は、成熟した亜麻の種子から得られる、黄色っぽい乾性油(空気に触れると固まる油)。食用のほか、絵の具のバインダーや木製品の仕上げなどに用いられる。
亜麻の種子を圧搾、又はをつぶして溶媒で抽出することで得られる。α-リノレン酸をはじめとする不飽和脂肪酸に富み、栄養サプリメントとしても販売されている。栄養学的には 100g の亜麻仁油には 450kcal の熱量があり、脂肪 41g、食物繊維 28g、タンパク質 20g を含む。
沸騰させた亜麻仁油は絵の具のバインダーや、木製品や皮革の仕上げに使われる(オイルフィニッシュ)。加熱することで亜麻仁油は簡単に重合・酸化するようになる。
最近では、VOCを放出しない溶剤として使われ、シックハウス 症候群対策として使われている。
[編集] 亜麻色
亜麻の繊維の色。金髪などの形容に用いられる。
[編集] 外部リンク
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