井上章一
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井上 章一(いのうえ しょういち、1955年1月13日-)は京都市生まれの人文学者、評論家。洛星高校、京都大学工学部建築学科卒業。同大学院修士課程修了。
京都大学人文科学研究所助手の後、国立国際日本文化研究センター助教授となり、現在教授。
建築史・意匠論が専門だが、ユニークな視点で広く日本文化について発言している。阪神タイガースのファンとしても知られる。
1986年、『つくられた桂離宮神話』でサントリー学芸賞、『南蛮幻想』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。
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[編集] 学歴
1978年 京都大学工学部建築学科卒業
1980年 京都大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了
[編集] 職歴
1980年4月 京都大学人文科学研究所助手
1987年5月 国際日本文化研究センター助教授
2002年10月 国際日本文化研究センター教授
[編集] 著書
[編集] 単著
- 『霊柩車の誕生』(朝日新聞社, 1984年/新版, 1990年)
- 『つくられた桂離宮神話』(弘文堂, 1986年/講談社[講談社学術文庫], 1997年)
- 『アート・キッチュ・ジャパネスク――大東亜のポストモダン』(青土社, 1987年,『戦時下日本の建築家――アート・キッチュ・ジャパネスク』と改題、朝日新聞社, 1995年)
- 『邪推する、たのしみ――アートから風俗まで』(福武書店, 1989年)
- 『美人論』(リブロポート, 1991年/朝日新聞社[朝日文芸文庫], 1996年)
- 『美人研究――女にとって容貌とは何か』(河出書房新社, 1991年)
- 『美人コンテスト百年史――芸妓の時代から美少女まで』(新潮社, 1992年/朝日文芸文庫、1997年)
- 『おんな学事始』(文藝春秋、1992年/『美人の時代』と改題して文春文庫、1995年)
- 『法隆寺への精神史』(弘文堂, 1994年)
- 『狂気と王権』(紀伊國屋書店, 1995年)
- 『関西人の正体』(小学館、1995年/小学館文庫、2003年)
- 『グロテスク・ジャパン』(洋泉社、1996年)
- 『南蛮幻想――ユリシーズ伝説と安土城』(文芸春秋, 1998年)
- 『人形の誘惑-招き猫からカーネル・サンダースまで』(三省堂、1998年)
- 『愛の空間』(角川書店, 1999年)
- 『キリスト教と日本人』(講談社[講談社現代新書], 2001年).
- 『阪神タイガースの正体』(太田出版 , 2001年)
- 『パンツが見える。――羞恥心の現代史』(朝日新聞社, 2002年)
- 『「あと一球っ!」の精神史-阪神ファンとして生きる意味』(太田出版, 2003年)
- 『アダルト・ピアノ――おじさん、ジャズにいどむ』(PHP研究所[PHP新書], 2004年)
- 『名古屋と金シャチ』(NTT出版, 2005年)
- 『夢と魅惑の全体主義』(文藝春秋[文春新書]、2006年)
[編集] 共著
- (高田公理・野田正影・上野千鶴子・奥野卓司)『現代世相探検学』(朝日新聞社, 1987年)
- (森岡正博)『男は世界を救えるか』(筑摩書房、1995年)
- (永井豪)『けっこう仮面が顔を隠す理由』(メディアファクトリー、1996年)
- (鹿島茂・原武史)『ぼくたち、Hを勉強しています』(朝日新聞社、2003年)
- (関西性欲研究会)『性の用語集』(講談社[講談社現代新書], 2004年)
[編集] 共編著
- (セップ・リンハルト)『日本人の労働と遊び・歴史と現状』(国際日本文化研究センター, 1998年)
- (井波律子)『文学における近代――転換期の諸相』(国際日本文化研究センター, 2001年)
[編集] 受賞
サントリー学芸賞、1987
芸術選奨文部大臣賞、1999