上尾駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
上尾駅(あげおえき)は、埼玉県上尾市にある東日本旅客鉄道(JR東日本)高崎線の駅である。
目次 |
[編集] 駅構造
- 2面3線のホームを持つ橋上駅である。みどりの窓口・自動改札機設置駅。
- 2,3番線は同じプラットホームである(2番線の反対側が3番線)。
- 下り特急、小田原行き湘南新宿ライン特別快速、上り通勤快速、下り快速アーバンの前を走っていた普通列車が、当駅2番線で待ち合わせをする場合がある。
- 朝ラッシュ時には、普通列車と特急列車の利用者を分離するため、上り(上野ゆき・新宿ゆき)の特急列車が(追い抜きなどはなくても)2番線に入る。
- 下りホームは夕方ラッシュ対策の為、ホームから旅客を分離する空中回廊が設置されている。
- 各ホームには上りエスカレーターが1基ずつ設置されている。
- 改札内にトイレとコンビニエンスストア(かつてはファストフード店)がある。上りホームにキヨスクと立ち食いそば屋がある。キヨスクは改札の外にもある。
- 駅舎は東西自由通路と一体化され、自由通路は東西両広場のペデストリアンデッキと連結しており、バスターミナルや商業施設群と連絡する。なお、自由通路・デッキ共にエスカレーターはついておらず、東口のエレベーターは駅から遠く離れており、西口エレベーターの場所もわかりにくい。
- 自由通路には西口の立体駐輪場との連絡通路がある。
- のりば
1 | ■高崎線 | 大宮・浦和・上野方面 |
■湘南新宿ライン(東海道線直通) | 大宮・新宿・横浜・大船・平塚方面 | |
2 | ■高崎線(待避線) | (待避線) |
3 | ■高崎線 | 熊谷・籠原・高崎・前橋方面 |
[編集] 駅舎改修工事
上尾市では、上尾駅の橋上駅舎化完成から37年が経過し、老朽化が著しいこと、バリアフリーなどの時代の要求に応えることが難しくなったことから、駅舎の近代化改修を計画しており、平成19年度(2007年)に着工する。この工事により、東西自由通路の拡幅と全面バリアフリー化がなされる。駅外観デザインも一新される。
- 計画概要
- 自由通路の拡幅
- 東西自由通路を南側(大宮より)に拡幅し、現行の8mから20mとする。これにより、駅全体が南へ拡張される。自由通路の拡幅により、1)駅が利用しやすくなる、2)通路が通行しやすくなる、3)催し物を開催する場所が確保される、4)修学旅行や団体の待ち合わせ場所として利用できる、などの効果がある。
- バリアフリー化
- その他
- 自由通路の北側にある自動券売機と「みどりの窓口」は、鉄道利用者と自由通路通行者の交錯によって、流動が乱れている為、南側の改札口横に移動する。
- 駅舎と自由通路の高所に窓を設け、自然光を取り入れる。
- 駅舎と自由通路の屋根は、やわらかさをイメージした丸みのあるデザインとする。
- 駅舎改修にあわせ、西口駅前広場を再整備する。
- 工事期間
- 平成19年度(2007年)内から3年6ヶ月。
- 財源
- 市場公募債の発行を検討。
[編集] 利用状況
2005年度の1日平均乗車人員は40,820人(降車人員も合わせると計約82,000人)である。JR東日本の駅では99番目(高崎線内の大宮以北では1位、高崎線全体でも大宮、上野、赤羽、浦和に次ぐ5位である。)の乗車人員数である。
[編集] 駅周辺
高崎線は南東から北西に走っており、北東側を東口、南西側を西口とする。東口と西口にはそれぞれ駅前広場があり、東口広場の上と西口広場の南東側には再開発に併せペデストリアンデッキが構築されている。このデッキは駅前バスターミナルと商業施設群に連結している。
東口から約100メートルを隔てて、江戸時代からの五街道の一つ中山道が線路と平行に通る。現在は埼玉県道164号鴻巣桶川さいたま線となっている。元々は国道17号であったが、その更に東に大宮バイパスが建設され、国道17号および中山道の名称はそちらに移された。それに伴い旧国道17号は旧中仙道となった。
かつての上尾宿はこの旧中仙道道沿いにあったが、現在はその面影をとどめるものはない。上尾宿の発展により街の中心は東口だったが、西口の開発時期が遅かったことから大規模店舗は駅西口付近に集中している。なお、西口駅前広場は駅改修工事に合わせて再整備される予定である。街の賑わいは東西ほぼ同じである。駅の北側には高層マンションが林立する。
東口の南の方に氷川鍬神社という小さな神社がある。かつて駅から旧中山道に出る道がこの神社の敷地を割いて作られた。今は丸広百貨店上尾店の陰になって駅から見えない。
交番は西口にあり、常時警察官がいる。交番は東口にもある。
- 駅東口
- アリコベール
- 駅西口
- ショーサンプラザ
- イトーヨーカドーが主要テナントとして入る商業ビル。ペデストリアンデッキで駅と結ばれている。
[編集] 路線バス
駅の東西両広場はバスターミナルとなっており、市内交通の拠点である。東口よりも西口のほうがバス路線数・本数共に多い。東武バスウエスト、朝日自動車、丸建自動車「けんちゃんバス」、協同観光が乗り入れ、上尾市内循環バス「ぐるっとくん」が拠点とする。かつては東武バスが一円に路線網を保有したが、東口では基幹路線を除いて朝日バスに移管された。けんちゃんバスは21世紀に入って参入したもので、急速に路線網を拡大した。
[編集] 西口
- 上尾駅西口 - 春日2丁目 - 朝日3丁目 - 桶川駅西口(丸建自動車:けんちゃんバス)
- 上尾駅西口 - 小泉1丁目 - 中妻3丁目西 - 泉台3丁目 - 桶川駅西口(丸建自動車:けんちゃんバス)
- 上尾駅西口 - 西上尾第一団地 - 日産ディーゼル正門前 - 向山 - 上尾駅西口(丸建自動車:けんちゃんバス)
- 上尾駅西口 - 水上公園南 - 北上尾駅西口 - リハビリセンター入口 - 上尾駅西口(協同観光)
- 上尾駅西口 - 日産ディーゼル前 - 平方神社前 - 平方 - リハビリセンター(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 日産ディーゼル前 - 平方神社前 - 埼玉医大 - 市役所前 - 本川越駅 - 川越駅(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 秀明英光高校(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 日産ディーゼル前 - 平方神社前 - 平方 - リハビリセンター入口 - 指扇駅(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 弁財入口 - 西上尾第一団地 - 西上尾第二団地センター(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 愛宕神社前 - 西上尾第二団地センター - 西上尾第一団地(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 市民体育館前 - 西上尾第一団地(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 市民体育館前 - 愛宕神社前 - 西上尾第一団地(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 弁財入口 - 今泉 - 西上尾第一団地(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 弁財入口 - 今泉 - 西上尾車庫(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 弁財入口 - 今泉 - 西上尾車庫 - 集荷所 - 西上尾車庫(東武バスウエスト)
- 上尾駅西口 - 愛宕神社前 - 西上尾第二団地センター - 平方神社前 - リハビリセンター(東武バスウエスト)
[編集] 東口
- 上尾車庫 - 上尾駅東口(1) - 下上尾 - 宮原駅入口 - 裏参道 - 大宮駅東口(東武バスウエスト)
- 上尾車庫 - 上尾駅東口(3) - ガンセンター北口 - 伊奈役場(朝日自動車)
- 上尾車庫 - 上尾駅東口(3) - 上平支所前 - 羽貫駅前 - 伊奈学園総合高等学校(朝日自動車)
- 上尾車庫 - 上尾駅東口(3) - 沼南駅前 - 尾山台団地センター - 東大宮駅(朝日自動車)
- 上尾車庫 - 上尾駅東口(3) - 南平塚 - 県営砂団地 - 東大宮駅(朝日自動車)
- 上尾駅東口(4) - 二ツ宮 - がんセンター前(朝日自動車)
- 上尾駅東口(4) - 火の見下 - 浄水場前 - 平塚住宅前 - 上尾駅東口(朝日自動車)
- 上尾駅東口(5) - がんセンター - 蓮田駅西口(丸建自動車:けんちゃんバス)
- 上尾駅東口(5) - 消防署本部前 - 北上尾駅入口 - 上尾駅東口(丸建自動車:けんちゃんバス)
- 上尾駅東口(5) - 日本薬科大学前 - 南部大公園 - 蓮田駅西口(丸建自動車:けんちゃんバス)
- 上尾駅東口(5) - アッピーランド - 沼南駅前 - 水上公園入口 - 上尾駅東口(協同観光)
- 上尾駅東口(5) - アッピーランド - 東町二丁目 - 上尾駅東口(協同観光)
- 上尾駅東口(5) - 水上公園入口 - アッピーランド - 上尾駅東口(協同観光)
- 上尾駅東口(5) - アッピーランド - 北上尾駅入口 - 市役所前 - 上尾駅東口(協同観光)
- ()内番号は東口の停留所ホーム。(2)は上尾車庫行きのみ。
[編集] 歴史
上尾は中山道の宿場町であったが、沿道の他の宿場と比べると小さかった。1883年(明治16年)に、日本で3番目の鉄道である日本鉄道(現・高崎線)の開業とともに上尾駅が開業し、町の発展を促進した。中山道が駅の東を通っていたため、出口はこの東に向けて設けられた。
1960年(昭和35年)の利用者数は1日平均1万3996人であった。駅西側の宅地開発がこの頃から始まり、利便性を高める為、駅の北に東西を結ぶ宏栄橋が架けられた。1967年(昭和42年)に駅自体の橋上化工事が始まり、翌年2月に東西を結ぶ自由通路が完成し、同年6月10日に新駅舎での営業が開始された。
1973年(昭和48年)には、国鉄の労働組合による順法闘争に怒った乗客が暴動を起こし、駅舎や電車を破壊したことがある(上尾事件)。
[編集] 年表
- 1883年(明治16年)7月28日 - 開業。
- 1967年(昭和42年) - 橋上化の工事開始。
- 1968年(昭和43年)6月10日 - 新駅舎の営業開始。
- 1969年(昭和44年)12月8日 - 新駅舎完成。
- 1973年(昭和48年)3月13日 - 上尾事件発生。
- 1983年(昭和58年) - 東口再開発事業が完了。商業施設群『アリコベール』完成。
- 1995年(平成7年)2月 - 西口にペデストリアンデッキが完成。
- 2002年(平成14年)3月 - 「JR上尾駅改修等に係る研究会」発足(官民各団体20名)
- 2003年(平成15年)3月24日 - 研究会が「JR上尾駅改修等に係る提言書」を市に提出。
- 2007年(平成19年)度 - 駅改修工事着工予定(期間:3年6ヶ月)
- 2011年(平成23年)頃 - 新駅舎完成予定
[編集] 隣の駅
[編集] その他
現在、人口が多く駅間も長い宮原駅~上尾駅間に新駅「南上尾駅(仮称)」を設置する計画が有るが、事業化の目途は立っていない。