リボンナポリン
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リボンナポリンとは、サッポロ飲料 (サッポロホールディングス) が販売するサイダーの一種である。
1911年(明治44年)、旧大日本麦酒(現サッポロビール)により生み出され、現在に至る。
同じくサッポロ飲料が販売する「リボンシトロン」の姉妹品で、オレンジ色に着色されたその色は一見毒々しく見えるが、炭酸飲料が好まれる北海道では古くから存在する定番商品として馴染んでいる。
名前の由来は、着色料であるラック色素・コチニール色素がもたらす蛍光色に近いオレンジ色が、発売当時から存在していた洋食であるナポリタンの色合いを連想させ、更に語彙を縮めて「ナポリン」と命名された。現在では「イタリアのブラッドオレンジの鮮やかな色と爽やかさをイメージ」と言う事にされている(同社HPによる広報)
特に何かの果物をフレーバーとして似せた訳でもないのに、明らかにサイダーやラムネと異なる味覚を感じさせる特徴として、この種の炭酸飲料には珍しく、原材料として甘味料だけではなく食塩が添加されている事があげられる。現在でこそ各社スポーツ飲料の普及・発達・流通で珍しくも無い事であるが、疲労困憊が激しい状態の者でも短時間・円滑に体内不足塩分を補える有機塩水(食塩水を砂糖で味付けした物)の役割も担えた嗜好品飲料は種類も微少で、そういう役割を担える事も期待され、道内の漁協などで組合員の漁師世帯に配られたりと各所で活躍した。
ナポリンは現在、北海道限定品として販売されており、他の地域では滅多に見かける事はない。