ムーブ!
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『ムーブ!』は、大阪・朝日放送(ABCテレビ)の報道・情報番組(関西ローカル)である。2004年10月4日から放送開始し、ステレオ放送を実施している。
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[編集] 番組概要
10年半に渡って放送された前番組『ワイドABCDE~す』シリーズ(『ワイドABCでーす みよ缶』『わいど!ABC』、1994年4月~2004年9月)と比べると、地域に密着した生活情報を抑え、代わりにニュース、報道番組色を強めているのが最大の特徴。そのため、メインキャスターの堀江政生は「スーパーJチャンネル」(週末のみ)や「NEWSゆう」と報道畑からの抜擢であり、ゲストコメンテーターも他の在阪局で登場するお笑いタレントは一切出演せず、東京を拠点とした評論家やジャーナリストを多数据えている。スタジオはNEWSゆうと共通のセットが使われている。
番組の構想としては当初、全般的に報道色で染め上げた硬派な番組となる予定で、主な視聴者ターゲットも「30代・40代の男性」(通常この時間帯は勤務時間で見ることはできないはずであり、それ故、一部から「実況板に巣食う関西の2ちゃんねらー目当ての番組」という声すらあがった)であった。そのため、スタート前には「主婦が主な視聴者という平日・夕方の帯番組に、男性がターゲットの報道番組とは如何なものか」という懸念の声もあった。 その一方で、「硬派」と銘打つ割にスイーツ特集など比較的軟派な特集を時折組むことや(最近は大阪市の問題等で、軟派な特集はあまり出番はないが)、『ワイドABC』時代から続く番組後半の芸能コーナーの必要性の有無については賛否両論がある。これに関しては、「ちちんぷいぷい」(毎日放送)が芸能コーナーを放送するようになってから視聴率が好転したことや、時間帯は異なるが、芸能コーナーのない「痛快!エブリデイ」(関西テレビ)が、芸能コーナーのある裏番組の「なるトモ!」(よみうりテレビ)に視聴率で押されている事例を考えると、局間の競争に勝ち抜きたい在阪局のテレビ事情もあるとされる。
2006年6月の月間平均視聴率で、ついに毎日放送の「ちちんぷいぷい」を追い抜き、同時間内の情報番組首位に躍り出る。この番組が一定の成功を収めたことにより、関西テレビ(「スーパーニュースアンカー」)やよみうりテレビ(「情報ライブ ミヤネ屋」)もこれに追随して夕方の報道系情報番組を立ち上げることになった。
[編集] 特徴
- 番組の流れは基本的にVTRよりもスタジオでの議論がメイン(但し特集コーナーは予め作りこんだVTRが中心となる)。裏番組「ぷいぷい」の方法を追従した形で、スタジオにある大型モニターを用いてニュースを解説していくことが多い。また、番組のテンポが冗長にならないようにするためか、スタジオトーク中は背景程度のVTRを常に流した状態にしている。その一方で、同じ時間帯でやっているテレビ朝日系の『スーパーJチャンネル』(17時台)の映像を一切使わないため、情報伝達能力が鈍いことは否めない。
- 全国ネットの番組ではないためコメンテーターの発言に対する制約は少なく、それが番組のウリの一つとなっている。そのこともあってか、曜日によって、担当するコメンテーターのイデオロギーの違いがかなり明確に出ており、右派論客の月曜日と左派論客の水曜日ではニュースの扱いの違いがはっきりしている。
- 普段どこの局もあまり取り上げない社保庁の問題、大阪市問題、そして最近では京都市の不祥事問題を徹底追求している。伴い京都市環境局西京まち美化事務所の職員の無免許運転を番組独自のスクープで明らかにした。
[編集] 出演者
[編集] 総合司会
[編集] サブ司会
2005年3月までは、堀江政生とともに山本モナもメインキャスターを担当していたが、フリーアナウンサーへの転向に伴い降板した(2005年4月~2006年3月の間はサブ司会の加藤が山本の席、すなわち現在の関根の席に座っていた)。 2006年4月3日からは、関根がレギュラーに加わり、一年ぶりの4人体制となる。
[編集] コメンテーター
曜日代わりで各界から文化人をスタジオに招き入れている。また関西では放送されていない番組『やじうまプラス』(東京キー局のテレビ朝日ほか)に出演している(いた)コメンテーターも結構いる。
- 月曜日…宮崎哲弥、勝谷誠彦、二宮清純(隔週)、重村智計(隔週)、花田紀凱(隔週)、(芸能)山崎寛代
- 火曜日…福岡政行(隔週)、勝谷誠彦、須田慎一郎、上村幸治、(芸能)佐々木博之
- 水曜日…二木啓孝、石坂啓、須田慎一郎、ジェフ・バーグランド、若一光司、(芸能)みといせい子
- 木曜日…大谷昭宏、宮崎哲弥、橋下徹、(芸能)二田一比古
- 金曜日…財部誠一(隔週)、浅井慎平(隔週)、若一光司、吉永みち子、黒田福美(不定期、吉永不在時に出演)、(芸能)井上公造
※金曜日の財部・浅井の2人は、芸能ムーブのコーナーの前に退出している。
[編集] かつての出演者
[編集] 放送時間
放送開始当初は15:55開始であったが、2006年4月3日からは、平日昼の「ABCニュース」を吸収する形で6分早い15:49~のスタートとなった。
※原則として、『ANNスーパーJチャンネル』の17時台はネットされていない(同番組がネットされていないのは朝日放送と自社制作の帯ワイド番組を放送している静岡朝日テレビのみである)。重大な事件等が起こり、『ANNスーパーJチャンネル』を17時台からネットする場合などは約1時間繰り上がって番組は15時スタートとなる。但し場合によってはそのまま『ムーブ』を断行することがある。8月の全国高校野球選手権大会中継期間中(試合中止となっても放送なしで別番組)と一部祝日は休み。また水曜ナイターで甲子園・阪神タイガース戦の中継があるときは17:12までの短縮放送になり、「ABC NEWSゆう」は繰り上げになる。
[編集] 主なコーナー
- Today's ムーブ!
- 関西地区や全国のニュースを2~3項目ほど取り上げ、VTRやモニターを用いてキャスター(主に上田)が解説。コメンテーターと議論を繰り広げる。最近では番組上で「Today's ムーブ!」という呼称は出されない。
- このコーナーの合間には加藤が担当するストレートニュース(廃枠となった平日昼の「ABCニュース」の代替)が挿入される。
- 特集
- 日替わりの特集。こちらは「Today's ムーブ!」と比べると、予め作り込まれたVTRが中心となる。但し日によって放送がないこともある。
- 日替わりのコーナー
- 日替わりのコメンテーターによるディスプレイを使っての解説
- 月曜 「スポーツ清純派」(隔週)by二宮清純、「KOREA NOW」(隔週)by重村智計(北朝鮮&韓国情勢分析)
- 火曜 「公開!福岡ゼミ」(隔週)by福岡政行、「チャイナ電視台」(隔週)by上村幸治(中国情勢分析)
- 「知られてたまるか!」(隔週)by勝谷誠彦、「須田金融道」(隔週)by須田慎一郎(経済政策から闇金融まで解説)
- 水曜 「ニ木啓考 真相の深層」by二木啓孝、「関西21世紀の匠」byジェフ・バーグランド、「須田金融道」(隔週)by須田慎一郎
- 木曜 「激突!!生激論」by大谷昭宏、宮崎哲弥、橋下徹、「関西オンリーワン企業」by山本健治
- 金曜 「財部経済シンクタンク」(隔週)by財部誠一、「現代!若一コージ苑」by若一光司、「ミステリアス・ジャパン」 by若一光司
- ムーブ!の疑問
- 視聴者から寄せられたさまざまな疑問を総力取材する。
- 夕刊パラパラ
- 上田がその日の新聞の夕刊(大阪本社版)の記事をいくつか紹介し、コメンテーターがコメントする。
- ムーブ!マガジンスタンド
- 週刊誌等の雑誌の記事を数項目取り上げ、堀江と上田がスタジオのモニターを用いて解説する。
- 毎週火曜日には必ずSPA!における勝谷の連載記事「ニュースバカ一代」が取り上げられる(この記事のみモニターではなくVTRで解説)。
- 毎週月曜日には必ず週刊プレイボーイでの宮崎の連載記事「ニュースジャッジ」が取り上げられ、宮崎が「今週こそやらないと思ったのに」「もうええちゅうねん」といやがるのが恒例になっている。
- 芸能ムーブ!
- 加藤と芸能コメンテーターの2人でその日の芸能ニュースを取り上げる。
この他、コメンテーターが担当するコーナーがいくつか存在する。
[編集] 書籍
- 「社長のベンツは本当に4ドアなのか? 知らなかった!世の中のカラクリ」(アスコム ISBN 4776203715)
[編集] エピソード
- 2005年11月に、大阪市長選挙が行われる前後に、番組で大阪市政を総力的に取り上げた時期があった。關淳一市長をゲストとして呼んだが、コメンテーターのバッシングに近い発言や大阪市政に対する市民の関心のなさが相まって視聴率が急落してしまった。
- 2006年11月に、AERA'06.12.4号のムーブ!に関する記事をムーブ!マガジンスタンドで取り上げた。スタジオは終始和やかな雰囲気となったが、勝谷誠彦氏は記事中に自分のコメントが全く触れられていないことに対して一人怒っていた。
[編集] 自社不祥事匿名報道
- 2006年11月、自社(朝日放送)アナウンサー3人によるセクハラ問題が発覚。処分された3人について「被害者のプライバシーもあり公表できない」として、実名報道をせず、発覚日に冒頭で社として謝罪するにとどまった。この問題が発覚する以前に日本テレビでセクハラ疑惑が出てきたときにこの番組で激しくバッシングした一方で朝日放送でセクハラ問題が浮上したときに隠匿報道をおこなったために「他人に厳しく、身内に甘い」と指摘されている。また、社内から取材対象者にプライバシー問題を持ち出されたら取材困難になると困惑の声が沸きあがっている。
[編集] テーマ曲
[編集] オープニング
- 杏里「ムーブ・ミー」(2006年4月3日~)
- PSYCHEDELIX 「Move on」(過去)
[編集] エンディング
- 奥華子「光の場所」(2006年4月3日~)
[編集] スタッフ
- プロデューサー:奈良修
- 制作著作:ABC
[編集] 外部リンク
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