ベタ (曖昧さ回避)
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ベタ
- ベタ は、スズキ目 ゴクラクギョ科に属する熱帯魚。トウギョ(闘魚)とも呼ばれる。→ベタを参照。
- ベタは、漫画や小説などのストーリーや漫才、コント、ギャグなどにおける業界用語。
誰でもわかりやすい「平べったい笑い」が語源であり、誰もが予想できてしまう展開やオチのことを言う。「ベタなギャグ」、「ベタな展開」などと使う。お約束と呼ばれる事も多い。テレビの影響で、現在では一般的にも広く使われている。(関連: 漫画家、コメディアン) - ベタとは、「隙間なく」「全部」を意味する語であり、さまざまな業種において業界用語となる。
- 漫画における漫画家の使う業界用語。インク・墨汁などで黒く塗りつぶした部分のこと。「ベタ塗り」の略。漫画家が原稿で黒く塗りつぶして欲しい部分を、アシスタントに「ここベタ」というふうに指示を出す。
- DTP、組版においては、文字と文字の間、あるいは行と行の間に、アキ(余白)がないこと。「ベタ組み」などと言う。余白をマイナスにすることを「詰め」という。
- ソニーが開発したカセット式ビデオテープ用の記録方式の一つに、「アジマス記録」というものがある。これは詰めて記録することから通称「ベタ記録」と呼ばれていたが、機器にテープをローディングしたときの形状が「β」の字に似ていること・英語のBetter(より良い)にも通ずることから、このカセットテープはベータマックスと名付けられた。
- 広告・宣伝の世界で、「全員プレゼント」を「ベタづけ」と言うことがある。
- 写真、特に銀塩写真におけるライカ判などの一覧見本(サムネイルのようなもの)。通称「ベタ焼き」「コンタクトプリント」。白黒では、下から印画紙・ネガフィルム・コンタクトガラスの順に重ねて置き、ガラス側から適宜露光、印画紙を現像処理して得る。