ブリタニカ百科事典
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ブリタニカ百科事典(Encyclopædia Britannica)は、英語で書かれた百科事典。最初はイギリスで発行されたが、現在はアメリカ合衆国で発行されている。
1768年からエジンバラでアンドルー・ベル、コリン・マックファーカー、ウィリアム・スメリが共同で100分冊を週間で発行したのが始まりである。これは、イギリスの教養を要求するブルジョワジーに受け入れられて成功し、完成後の1771年に3巻にまとめて初版とした。大項目主義をとり、一流学者の44論文と単行本からの抜粋で構成された。
第10版は日本にも輸入され、大英百科全書として紹介された。
1897年にアメリカ人のホレース・エバレット・フーパーが版権を入手し、第9版以降を刊行。1928年から版行権はシアーズ・ローバック社に移り第11版が刊行された。第14版で大規模な改稿を終わり、1936年以降は必要部分を改稿する形をとった。また1938年からは旧版所有者を対象にして年鑑を発行した。
1941年、シアーズ・ローバック社からシカゴ大学に版権が寄贈され、ウィリアム・ベントン基金の元で刊行が続けられたが、1996年1月にスイスの実業家ヤコブ・サフラが版権を買収している。
第15版は全面改稿される形で1974年に発行された。この版は、日本で翻訳され、項目の追加・改訂を行った後、「ブリタニカ国際大百科事典」として日本で発売された。なお、原典はその後の83年に改訂されている。 現在は第16版(全32巻)が市販されている。また、CD-ROMやDVD-ROMの形でも販売されている。
しかし2003年以降、冊子形式の日本語版の発行はされていない。
1999年10月19日から、オンラインによる全文検索サービス『ブリタニカ・ドットコム』を開始。当初無料であったためアクセスが殺到しサーバーがダウンした。2001年から年間50ドルの使用料が必要となっている。
2006年6月1日からは大学や図書館向けに『ブリタニカ国際大百科事典』オンラインデータベースサービス「Encyclopædia Britannica Online Japan」(BOLJ)を開始した。
[編集] 発行年度
- 第1版 1768–1771(発行年度)
- 第2版 1777–1784
- 第3版 1788–1797
- 第4版 1801–1809
- 第5版 1815
- 第6版 1820–1823
- 第7版 1830–1842
- 第8版 1853–1860
- 第9版 1875–1889
- 第10版 1902–1903
- 第11版 1910–1911
- 第12版 1921–1922
- 第13版 1926
- 第14版 1929–1973
- 第15版 1974–1984