ハーメルンのバイオリン弾き
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『ハーメルンのバイオリン弾き』(はーめるんのばいおりんひき)は、渡辺道明によるファンタジー漫画、およびそれを原作としたテレビアニメ、アニメ映画作品。
漫画は「月刊少年ガンガン」(エニックス)において、1991年から2001年まで連載され、単行本全37巻。1996年に映画が公開され、続いてテレビアニメが1996年から1997年にかけて放映された(全25話)。
目次 |
[編集] 概要
北の都に住む魔王を倒すために旅を続けるという典型的なヒーローものであり、またクラシック音楽をモチーフにした作品であるが、随所にギャグタッチが挟み込まれている。絵はかなり個性的で勢いがあり、グロテスクな表現もあるが、それを中和するかのごとくギャグをふんだんに取り入れている。ただしTVアニメ版はギャグを全て排し、重厚でシリアスな作品に様変わりしていた。逆にアニメ劇場版では 原作のギャグパートさながらのコメディになっている。
ギャグの内容、タイミングに関してはファンの間でも賛否両論となっている。ギャグで和ませることによってストーリーのシリアス感が増すという肯定派と、話のテンポを悪くしてしまっているという否定派がある。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
主人公のハーメルは大きなバイオリンを抱え、旅をしている。彼のバイオリンは特殊な力を持ち、音楽で魔族を打ち倒すことができるものである。ある村でハーメルは、天涯孤独の村娘フルートと出会い、村から連れ出した。ハーメルの旅の目的は魔王の住む「北の都」に行くことであった。
途中、ハーメルの幼なじみで永遠のライバルでもあるピアノ弾きのライエルや、国を失った王子トロン・ボーン、魔族の中で育ったハーメルの双子の妹サイザーなどを仲間に加えながら、旅は続いていく。物語が進むにつれて、ハーメルやフルートの出生の秘密が明かされ、敵が味方になったり味方が敵になったりと、複雑な人間関係を織りなし、それぞれの葛藤が描かれながら、一行は魔王のいる北の都を目指して旅を続けていく。
登場人物が全て楽器にまつわる名前を付けられていることでわかる通り、この作品はクラッシック音楽があちこちにモチーフとして使われている。主人公のハーメルやライエルは武器として、音楽を奏でたり、音楽で他人を操って戦わせることができるという設定であり、随所にクラシックの名曲が登場し、うんちくが披露される。
[編集] 登場人物
登場人物は全て、楽器にまつわる名前を付けられている。しかしながら、楽器として似たものであっても、人物の人間関係とは関連しない。声の出演は、テレビアニメ版/映画版の順に表記する。
[編集] ハーメル一行
- ハーメル(声:上田祐司/矢尾一樹)
- 本作の主人公。黒い帽子に自分の背丈ほどもあるバイオリン(サイズ的にはコントラバスだが、肩に当てて演奏するなどバイオリンとして扱われる)がトレードマークで、演奏により人々に仇なす魔族を倒している旅の勇者。父は魔族の頂点に君臨する大魔王ケストラーで、母は天使と人のハーフであるパンドラ。頭に角が生えており、暴走すると魔族となってしまう。作中では、封印されているケストラーを覚醒させるため、魔族達によって何度か魔族化を促進させられたりもしている。母親が魔族にさらわれ、みずから魔族の王である父親とけりをつけるため、そして北の災いを封じるために北の都へと向かう旅をしている。当初はオーボウと2人きりの旅だったが、物語が進むにつれて次第に仲間が集まっていく。性格は金に汚く卑怯で、かなりひねくれた性格をしている。だが実際は、誰よりも他人のことを気にかけ、平和を愛している。また意外にも家事全般に長けている。
- 特技はバイオリンによる魔曲の演奏。作品中の魔曲は何かを召喚するものと誰かを操るものに大別されるが、ハーメルの場合矢や腕といった物理的攻撃力をもったモノ自体を召還させたり、他人を操り力を倍増させて戦闘させることを得意としている。また作品開始当初は、生身での戦闘を苦手としていたが、物語の進行と共に魔族化が進行するせいか攻撃手段として使われることも増え、段々と素手による攻撃も普通になっていく。
- ギャグパートになると、オリンによって改造されたバイオリンから「ド」の音でドリル、「レ」の音でレーザー、「ミ」の音でミサイル、「シ」の音でジェットを出せるようになる。特にジェットはシリアスパートとギャグパートとの間を繋ぐ事があり、一気に物語を進めたりする。
- フルート(声:飯塚雅弓/横山智佐)
- スタカット村に住んでいた村娘。正義感が強い。物語の最序盤において、チューバの部下から村の子供を助けたことによってチューバの部下に襲われる事となり、そのピンチをハーメルに助けられる。ハーメルがチューバを倒した後は、ハーメルの旅に同行することになる。
- 実はスフォルツェンド公国の王女であるが、本人にその記憶はなく、旅の途中、背中のアザにより判明する。初めは母親であるスフォルツェンド公国の女王、ホルンに幼少期に捨てられたものだと勘違いして仲違いするが、やがて誤解が解け、王女としての責任を果たしていくことになる。また、赤ん坊の時にホルンから託された十字架はパンドラの箱の鍵となっており、一時は手放すことになるがサイザーから返してもらい、再び自分の手元に戻る。
- 作中序盤は、丸太で攻撃したり、ハーメルに操られながら格闘したりとパワフルな打撃で戦闘では前線を担うことが多かったが、サイザーを救おうとした時に癒しの力を身につけ、それ以後はパーティーの中で心の支えになっていった。
- ギャグパートではパーティーで一番の頑丈な体を持っており、死んでもおかしくない状況になっても生きていることが多い。ハーメルに魔曲で操られると寿命が大きく縮むという言及があるが、それが彼女の健康に影響しているという描写は一切無い。(元々、スフォルツェンド王家の血統は長寿であり、女性であれば「自らの寿命を削って行使される治癒魔法」を操る関係から通常の人間の倍近くの寿命を持つため、フルートが普通の人間の一生分の時間を生きるにはハーメルの魔曲による寿命消費の影響は少ない、という見方が大勢を占める)またハーメルによって様々な着ぐるみを着せられている。
- オーボウ(声:千葉繁/佐藤正治)
- ハーメルと共に旅をしてきた言葉を話すカラス。パンドラがいた頃からずっと、ハーメルの親代わりとなって育てている。戦闘能力は皆無だが、どこかしら幼稚な感のある一行をまとめている。その正体は元魔界軍王No.2、妖鳳王(ホーク・キング)オーボウ。実力はNo.2だが、力だけならベースをも上回っている。ケストラーの命令で聖なる者を探す任務を任されるが、人間に殺されかけ、そのときパンドラに助けられている。それ以後、パンドラをずっと慕っている。後の戦いでパンドラやハーメルを救うために力を使い寿命が来たがパンドラに再び救われている。だが、魔力が完全に回復したわけではないので以後体を維持するにはカラスの状態でないと過ごせない様である。
- ライエル(声:辻谷耕史/関俊彦)
- ハーメルの幼馴染みにして最大のライバル。大きな黄金のピアノを背負っていおり、ハーメルと同じようにこれを演奏することで戦う。魔曲によって相手を操ったり、精霊を出すことが得意。が、背負っているピアノは500kgはする代物で、一度倒れてしまうと自力では起き上がれない等諸刃の剣になることも。子供の頃は小型のアップライトピアノを背負っていた。ライエルがよく召還する精霊は火の鳥と水竜。以前は「愛の勇者」と名乗り、報酬抜きで魔物と戦っていたらしく、物語の序盤でハーメルたちと出会った時は、金に汚い勇者ハーメルと好対照な敵として登場した。その後和解し、以後ハーメルのよき相棒として行動を共にする。
- ハーメルとは小さい頃にいじめられていたハーメルを助けたのが初めての出会い。ずっと仲良く過ごしていたが、パンドラがベースにさらわれたことにより、ハーメルは魔族に覚醒。その後ハーメルに自分の両親を殺されてしまう。以後、両親の復讐のためにハーメルを探していたが、心の底では一番つらいのはハーメルだと分かっており、ハーメルの気持ちを一番よく理解している親友。
- 女性に対して免疫が無く、鼻血を吹いて倒れている場面が多い。そのすさまじさはかつて「ライエル地獄のハンバーガーヒル事件」「ハニーフラッシュ・噴出するわよ事件」等と呼ばれていた。また、序盤の方で女装させられており、かわいいと言われたことがある。子供の時の恥ずかしい昔話をハーメルにばらされたり、自分の召還した火の鳥で燃えたりと、ギャグパートでは申し分ないくらいに動いてくれる。
- フィーネ山脈で出会ったサイザーに一目ぼれをしていたが、サイザー本人は全く覚えていなかったためかなりショックを受けていた。
- サイザー(声:緒方恵美/佐久間レイ)
- 魔界軍王No.3。妖鳳王(ホーク・キング)サイザー。妖鳳軍・巨大戦艦ジークを使い、国の侵略を行っていた。いくつもの国を襲い、人々からは『ハーメルンの赤い魔女』と呼ばれ恐れられてきた。女神を思わせる美しい姿に天使の白い羽を持っている。手にした鎌は通常の武器であると共に、楽器のフルートにもなっている。ハーメルとはその昔生き別れた兄妹で、幼い頃にパンドラの元から連れ去られて以来、北の都でずっと育てられてきた。その時、パンドラがハーメルを選び自分を捨てたのだという嘘を教え込まれ、ハーメルとパンドラに強い憎しみを抱いていた。魔界軍王としてNo3の地位まで登りつめるが、その実魔族の仲間のフリをしながら、パンドラの箱を使いすべての魔物を封印するチャンスを狙っていた。だが結局はその計画は失敗に終わりパンドラの箱も奪われてしまう。生きる意義を失い途方にくれたが、フルートに説得され自分自身の罪を償うために、ハーメル達とともに戦うことを決める。
- 仲間になった当初は、長年憎み続けていたハーメルとぎくしゃくする。ダルセーニョでの戦いでは、ヴォーカルの反魂の法により狂気に満ちた魔族寄りの姿となり、罪の無い人間を殺してしまうことになる。その際魔族化によって寿命がつきかけるがオカリナによって救われる。自分自身再び多くの人間を殺したことと、オカリナを殺してしまったこととによって自暴自棄となるが、ライエルによって落ち着きを取り戻し、自ら生きるという選択肢を選んだ。それ以降、ライエルを意識するようになる。
- ギャグパートでは、最初のほうはワルキューレのコントなどであまり目立たなかったが、後半ではライエルと絡むギャグが多くなっている。
- トロン・ボーン(声:小島朋子、ドラマCD版:坂本千夏)
- ダルセーニョ王国の若き王子。ダルセーニョへの魔界軍王襲撃の際に生き残り、たった1人で北の都を目指していた時にハーメルたちと出会う。出会った時は生意気で、国は滅びているはずなのにどこからともなく大金を出している場面があった。最初は魔物と戦うのは怖がっていたが、途中から剣士として自ら敵と戦う場面が多くなる。物語の中盤では操られた父親の亡骸と戦う場面があり、それに勝利し、一回り成長した。
- スフォルツェンドの戦い後、1人自分の祖国に戻り、しばらくしてから一行に合流する事になる。その際、自分の国を滅ぼした魔界軍王の一人であるサイザーが仲間になっていることで困惑するが、やがて和解し共に戦うことを選ぶ。
- ギャグパートでは妙にませている性格からか、ハーメルと共に悪事を働くことが多い。
- 父親と母親から受け継いだ剣を持ち、特技は父親譲りの獅子奮迅斬(シーザー・スラッシュ)
- パンドラ(声:みうらうらら)
- ハーメルとサイザーの母。父親が天使で母親が人間。ハーメルが使っているバイオリンの本来の持ち主でもある。過去に傷ついたオーボウを救ったりと慈愛に満ちた人物だった。だが、人間の姿を借りたケストラーと子供を作ってから、人間から迫害され、それ以降発作的に人間不信になるという、かなり性格がひねくれた人物になった。陰湿な手口でよく被害を受けたのはライエル。
- ハーメルとサイザーが魔族の人質となり、自らの名前が付いているパンドラの箱を開けてしまいケストラーを復活させてしまった人物でもある。後にベースと戦うが、その際氷縛結界により体を封印され北の都に連れさられる。
- オカリナ(声:石村知子)
- 魔界軍王No.3サイザーの副官。サイザーが連れている白ガラス。序盤は喋るだけのカラスだったが、サイザーの危機を境に自らの本当の姿に戻る。それ以後カラスの状態には戻っていない。右目に大きな傷がついている。元魔界軍王No.2オーボウの娘。幼い頃のサイザーの育ての親でもあり、その時にサイザーの心を知ることになる。サイザーの出生を知っていたが、他の軍王に脅され、本当のことを言うことができず、苦しんでいた。後の戦いでサイザーを救うために魔力を使い果たし、寿命によりこの世から去った。
- ワルキューレ
- サイザーの天使の横笛によって召喚される精霊。サイザーの気分次第で性格が変わり、戦闘の時は容赦無く敵を貫く天使だが、サイザーの気分が良い状態だと(ブリュンヒルデ以外)女子高生風の軽薄な性格になる。サイザーの甲冑は9番目のワルキューレ、ブリュンヒルデが変身したものだったが、ヴォーカル戦でブリュンヒルデは命を落とし、その後は4番目のシュウェルトライテが甲冑となる。
- ワルキューレ一覧
- 1/ゲルヒルデ
- 2/ヘルムウィーゲ
- 3/ワルトラウテ
- 4/シュウェルトライテ
- 5/オルトリンデ
- 6/ジークルーネ
- 7/グリムゲルデ
- 8/ロスワイセ
- 9/ブリュンヒルデ
[編集] 支援国
[編集] スフォルツェンド公国
絶大な魔法力で魔族を撃退している国。女王ホルンによってこの地は治められており、クラーリィ率いる魔法兵団によって守られている。15年前魔界軍王に攻め込まれたと言う傷跡も残っている。なお、スフォルツェンドの血族は200年という永い時を生きられる。この長寿命は癒しの力に関連している。
- ホルン(声:島本須美)
- スフォルツェンド公国の女王にしてフルートの母。人類の女王とも言われ、人を愛し慈しむ。15年前の戦いで癒しの力を使い続け、寿命が短くなっている。そのためか、後半の方は立つこともままならない状況まで陥った。15年前に息子リュートを失い、娘フルートを手放したことで心を痛めていた。
- 本来なら少ない寿命をフルートと共に生活すると言うこともできたが、それをせずに魔族と戦うことを選ぶ。そして最終決戦の際、時空を開き、世界各国と北の都をつなぐことができる最大高等魔法『時空転送神聖門(ゴット・ブレス・ゲート)』を成功させ魔族と人間の最終決戦を導いた。そして、すべての役目が終わり、フルートを送り出す笑顔のままこの世を去った。
- クラーリィ・ネッド(声:真殿光昭、ドラマCD版:子安武人)
- スフォルツェンド魔法兵団を束ねる兵団隊長。階級は大神官。ハーメルとは仲が悪いが何だかんだで打ち解けている。普段はホルンの護衛をしており、危機が迫った時にはメッセンジャーとしてハーメルの元へ行ったりする。幼い頃、ホルンとリュートに助けられた思い出があり、自分自身がスフォルツェンドを守るために魔法兵団に入団した。
- 最終決戦では魔法兵団を引き連れ参戦。自らも戦いに参加する。そして、ベースと戦うことになるが、圧倒的な魔力によって敗北しかける。結局、ベースが操るリュートの意識を取り戻しベースを倒すことができたが、大怪我の(両腕と右足を失う)ためここで戦線離脱する。
- 使った大魔法は一直線上に敵を倒す『天輪』と、パンドラの箱同様に敵を封印することができる『地界』、魔族の呪法を封じる『聖六芒女神陣(ホーリー・グランド)』。
- コル・ネッド(声:西村ちなみ)
- 愛称はコルネット。クラーリィの唯一の肉親であり、妹。ハーメル一行に合流したのはフルートの魔法の指導員としてだが、真の目的はフルートを抹殺してハーメルとくっつく事。特技は法力を使った接近戦で、この世界の独自職業である「魔闘家(まとうか)」という魔法・法力を使う武闘家の地位を持つ。
- 後にクラーリィと共にスフォルツェンドに戻るが、ハーメルを諦めきれないため黒魔術に手を出し暴走し始める。最終的には魔族化してしまい、ギャグパート史上最大の敵となる。その力は絶大で、あのヴォーカルすらも唖然とさせるほどの破壊力がある『聖母殺人伝説(ジェノサイド・エクストリーム)』を使用する。魔族化した時、クラーリィに倒されたことにより魔気が消滅し、完全な真人間になる。
- 漫画とアニメを比べるとこのコル・ネッドが一番キャラクターが変わっており、アニメ版での彼女は完全なシリアスキャラである。
- パーカス(声:植村達雄/ドラマCD版:梅津秀行)
- スフォルツェンドの執事。だいぶ昔からホルンに仕えている。執事と言うが作戦指令を行ったりと、権威は高い。片目に眼鏡つけ、髭を生やしている。ホルンの部屋に忍び込んだ魔物を倒せるだけの魔力を持っており、実力は意外と高い。
- スフォルツェンド聖十字軍王家親衛隊
- スフォルツェンドを守護する最も高い魔力を持つといわれている者達。クラーリィと同じく幼い頃リュートに遊んでもらった者達で、彼を解放すべく戦いの道を選んだ。親衛隊長はサックス。最終決戦でベースと戦うが、女性であるマリーとティン以外は皆戦死する。
- リュート(声:宮田幸季)
- かつてスフォルツェンドの第一王子だったフルートの兄。実力も高く、人々からは人類の守護神と言われ、スフォルツェンドの魔人とも言われていた。スフォルツェンドは女王国家のため、第二王位継承者となっている。子供達や動物達にも愛されていたが、限度を知らないために少々被害がでることもあった。
- 15年前のスフォルツェンドの大戦の際、かなりの数の魔物を倒すが、ベースに負け死亡する。そして反魂の法によりベースの体となる。魂を抜かれ魔界軍王の一部となった後も、母国スフォルツェンドや、母ホルン、妹フルートのことを心配する描写がある。時にはベースの意に反して勝手に術を展開し、ハーメル達を救った事もあった。
- 北の都の最終決戦の際、ベースによる呪縛がとかれ意識を取り戻しベースを滅ぼす。だが、長い間魔族に関わりすぎたため、フルートに癒しの魔法を唱えながらこの世から去る。
- 攻撃は基本的には法術をこめた格闘戦だが、魔族を消滅させるのに使った法術でメキドの炎による『聖魔炎滅(ジャスティス)』がある。また、古代魔法を操ることができ、使ってきた魔法は『餓哭喰嚙嚥魂(ブラッディ・デスイーター)』、『氷縛結界』、『地獄の餓鬼魂』。ベースに操られていた時も『餓哭喰嚙嚥魂』と『氷縛結界』は使っている。
- アニメ版では反魂の法などの設定は無く死亡していなかった。おそらくは生きた状態でベースの魔法によって操られていただけである。ホルンによって正気を取り戻した。
- チェンバレル15世
- 本名はヘルベルト・フォン・スフォルツエンドゥウル・レイヴィングル・チェンバレル15世。フルートやリュートの父にして、スフォルツェンドの国王。15年前の大戦の時、6.5秒という世界最速のスピードで敗北している。フルートに顔すら見せていないので、顔は覚えられていなく、存在感が無い。だが、元々王族の中でも法力が強い人物だったらしく、何度も魔族をスフォルツェンドから追いやった人物でもある。雷型の魔法が得意だった。
[編集] ダル・セーニョ王国
無敵の剣術をもつ王宮騎士団を擁する国。スフォルツェンドに並ぶ強大な大国。トロンの故郷でもある。一度はリュートによって危機を逃れたが、魔界軍の総攻撃で全滅する。
- シュリンクス・ボーン(声:松尾銀三)
- ダル・セーニョ王国第54代国王にしてトロンの父。騎士王。武器は両手剣だが、片手剣でも魔物軍を倒すことができるほど剣の腕が高い。必殺技は『双剛刃獅子奮迅斬(ソウゴウケンシーザー・スラッシュ)』。今まで破られたことが無い無敗の剣。だが、ベースの『餓哭喰嚙嚥魂』によって敗北する。何でも切れる剣の力を発揮できるルビーが帽子の額の部分に埋め込まれている。
- ショーム・ボーン(声:佐々木菜摘)
- ダル・セーニョ王国の王妃にしてトロンの母。王妃ながら剣の腕がある。槍で刺されながらもトロンを庇い逃がす。ギータの『妖刀緋炎』に貫かれ倒れる。
- 騎士団長
- 魔界軍の総攻撃の際、サイザーによって助けられている老兵。トロンにじっちゃんと呼ばれている。右目に傷があり、左手に松葉杖をついている。
[編集] グローリアー大帝国
古の力を束ねた精霊レプトンと契約した国家。スフォルツェンドほどの軍事力は無いが、精霊の加護があり、高い戦闘力を持つ。妖精の通り道を使い全勢力北の都へ向かったがケストラーが目覚めていたため全滅している。
- グロッケン・シュプール
- グローリアー帝国の大帝。先の大戦で体が半分欠けており、千を超える火の精霊で体を繋いでいる。ホルンと衝突をし、自分の帝国のみで北の都に向かったが、ケストラーに敗北する。
- ハープ・シコード
- グローリアー帝国最強の近衛師団長。グロッケンが認めるほどの最強の妖術使いと言われている。戦闘方法は精霊武術(スピリット・アーツ)。その実力は魔界軍王に勝り、クラーリィと五分。最後の抵抗でケストラーに挑むものの、瞬き一つで消滅した。
[編集] スラー共和国
人馬騎兵や鉄巨兵などのゴーレムを作り出す程の独自の機械文明をもった、人類最強の軍事国家。東の大国とも呼ばれている。スフォルツェンドとは友好関係にある。ハーメル達が援軍として向かったものの、到着が遅く妖鳳王サイザーによって滅ぼされる。パンドラの箱をコラール山に保管していた。
- シターン(声:西村知道)
- スラーの国王。口から血を吐くぐらい寿命がない。サイザーから何かを感じ取り、パンドラの箱を託し、サイザーの手で殺される。
- コキュウ(声:有馬克明)
- スラー共和国の第1王子。スラー聖鬼軍と呼ばれている。全身が刃でできており、動きは変幻自在のようである。捨て身の一撃で決めようとしたが、パンドラの箱と対を成す十字架のせいで躊躇し、ワルキューレに串刺しにされて死ぬ。
- ガイタ(声:三木眞一郎)
- スラー共和国の第2王子。コキュウ同様スラー聖鬼軍の一員。1万度の超高熱の炎に変化できる能力で、必殺技が『猛鼓火炎輪アタック』。捨て身の一撃の際躊躇しサイザーに殺されている。
- ゴーン(声:梁田清之)
- スラー共和国の第3王子。コキュウ同様スラー聖鬼軍の一員。体全身で鉄巨兵の発射するミサイル300発分を発射することができる。最後はサイザーに投げ飛ばされ自分のミサイルと共に爆発する。
- リラ(声:麻丘夏未)
- スラー共和国の第1王女。コキュウ同様スラー聖鬼軍の一員。体が特殊なゴムでできており、サイザーの鎌でも簡単には切れない。自らを犠牲にしサイザーを動けなくしたが、躊躇しサイザーに殺されている。
- ショウ(声:みうらうらら)
- スラー共和国の第4王子。コキュウ同様スラー聖鬼軍の一員。体が特殊な硬質金属糸を何万本も重ね合わせてできているため、斬られたくらいでは死なない。リラと同じように自らを犠牲にしサイザーを動けなくしたが、躊躇しサイザーに殺されている。
[編集] アンダンディーノ王国
国王の名前はシュテーク。各国の代表としてホルンと何度も連絡を取っていた。最終決戦の際には、最初はホルンの策に反対していたが、意図がわかり積極的に行動した。またその際、代表となって動いている。
[編集] 魔族
- 大魔王ケストラー(声:上田祐司)
- ハーメルとサイザーの父にして魔族の王。パンドラの箱に封印されていたが復活した。その際体の大部分を消失し、魔族や魔力の高い人間から魔力を吸収し徐々に肉体を取り戻している。性格は冷酷無比で自分の部下すらも駒、もしくはただの餌としか考えていない。そしてパンドラと子供を作ることによって聖杯を増やすという、自分の子供すらも自分自身の糧としか思っていない。だが、それもベースやオーボウすらも太刀打ちできないほどの、絶対的な魔力から成せる行動である。また、ケストラーの魔力は他の魔族の魔力の供給源となっており、ケストラーがいなければ寿命が来てしまうため、魔族は誰も逆らえない。
- 特別な技や魔法など存在せず、圧倒的な暴力、魔力を放ったりするだけだが、その行為だけで十分すぎるほど力はある。
- アニメ版では、妻パンドラを心から愛していた。
- 幾千年もの昔、まだ勇者と名乗っていたオリンと対峙しているが、あまりの呆れっぷりに帰ってしまう本編にないギャグ場面もある。その頃はまだケストラーの姿は出していない状態の外伝だったので、かなりデフォルメされたシルエットになっている。
[編集] 冥法軍
- ベース(声:石塚運昇・宮田幸季/緒方賢一)
- 魔界軍王No.1。冥法王(ヘル・キング)ベース。ケストラーの右腕であり、動けないケストラーの代わりに北の都で魔族たちを指揮している。普段は北の都から動くことはないが、ケストラー復活などの重要な任務がある場合は自ら前線に赴き活動する。使えないのなら魔族でも簡単に殺そうとする非情な性格で、頭も切れる。実力は魔界軍王の中でも一番で、リュートでさえもダメージを与えることが出来ないほどである。また、力の封印魔法をかけることができ、今までにヴォーカルとオーボウにかけているが、オーボウには破られている。同じ軍王であるギータやドラムと違い、本当の姿が存在していない魔族である。
- 15年前のスフォルツェンドの大戦で首から下の体を失っており、死亡したリュートの体を操り動いている。そのため生首を持った人間という奇妙な構図になっている。また、その生首には左目に眼帯をしている。漫画版では喋っているのはベースのみである。
- 北の都の最終決戦の時クラーリィと戦い、圧倒的な力を見せ付ける。だが、フルートやホルンらの人の思いにより自らの意識を取り戻したリュートの手で滅ぼされている。その後、亡霊となってハーメルたちの目の前に現れるが、ギータによって消滅させられる。
- オル・ゴール
- 魔界軍王No.1ベースの副官。別名死のオル・ゴールや死神(ジョーカー)。実力は高いが悪ふざけが多いため軍王にはなれないといわれている。武器はハープのような鎌。未練を残した魂を操ることができる。その能力を使って相手を精神的に追い込み、その姿を遠くから高みの見物をする戦い方を好む。串刺しにしても死なない不死身の体を持っている。ただそのカラクリは、仮面が本体であり、体は他人から拝借したダミーであるため。仮面が弱点だとばれると途端に弱気になる。
- 最終決戦の際、ドラムを蘇らせハーメルたちを苦戦させたが、その時、一番挑発していたサイザーによって滅ぼされている。
- タタラ
- 顔は骸骨、右手はフックになっている冥法軍の魔物。海上の幽霊船団を率いて船で移動中のハーメル一行を襲う。その時運悪く誰も戦えない状況で後一歩のところまで彼らを追い詰めるが、ポセイドンによって滅ぼされている。
[編集] 超獣軍
- ギータ(声:松山鷹志、ドラマCD版:二又一成)
- 魔界軍王No.4。超獣王(ウォーリア・キング)ギータ。魔界一の剣客で珍しい剣を大量に集めている。どんなに強い相手でももがき苦しむさまを眺めることができるので剣を使用している。魔界軍王の中では一番地位が低いが、反面一番の野心家でもある。自分より強いものには頭を下げるが、いざ強い相手が弱みをみせると、すかさずつけこむ狡猾さをもつ。相手の血を飲む事によって相手の能力を奪えるという特殊能力を持っており、作品中ではドラムとサイザーの血を飲み、左手から竜を、背中から翼を出した。本当の姿は地獄の番犬ケルベロス。何度も自分よりも上の魔族に殺されかけるがしぶとく生き残る執念の持ち主。ギータの下半身についてはギャグパートで何度も討論がされている。
- 北の都の最終決戦の時、トロンと一騎打ちをして敗れている。だが、それでも生き残り、当初の計画を実行し絶大な力を手に入れるが、思わぬ伏兵の前に一瞬で消滅する。
- 名前が判明している使用済みの剣は、飢狼剣、氷槍剣、雷王剣(ライトニングブレード)、超重皇剣、何でも切れる剣、緋炎。
- チェロ
- ギータの副官。牛の魔物で武術を使う。正体はミノタウロス。マンガには未登場。
- グスレ
- 超獣軍王虎大隊の軍王長大佐。超獣軍の最強の精鋭部隊で、15年前の大戦でも成果を挙げていた。何でも切れる剣のルビー捜索に回っていたが、見つけられなかったため、ヴォーカルによって一瞬にして殺される。
- マウス・ピース(声:宮田浩徳、ドラマCD版:宇垣秀成)
- フィーネ山脈の一つのはげ山に紛れ込んでいる巨大なハリネズミの魔物。ギータの超獣軍の一人で北の番人と言われている。自分の背中を山だと思い足を踏み入れたものを次々と自分の針で串刺しにする。トロンによって瀕死の重傷を負い、最後はサイザーに止めを刺される。
[編集] 幻竜軍
- ドラム(声:梁田清之、ドラマCD版:郷里大輔)
- 魔界軍王No.2。幻竜王(ドラゴン・キング)ドラム。魔界一の破壊力を持っている。自分は最強だという傲慢な態度を取っている。そのため、まだ軍王の一人だった頃のサイザーとよく衝突をしていた。また、ベースにも同じような態度を取っており、いずれはケストラーに気に入られ、軍王No.1になるという野心を持っていた。
- 体内には火炎竜から氷竜まで30体もの竜を飼っている。正体は何本も首がある巨大なヒドラ。自分の最大の部隊、竜王船団を引き連れスフォルツェンドへ侵攻したが、ハーメルたちに破れ、その後ギータによって殺されている。後に北の都の決戦のとき、未練を残した魂としてオルゴールに召還された。
- 軍王No.2だが、回想シーンでは真っ先に倒されている事が多い。また、善人ではないはずなのに三途の川の向こうでフルートを出迎えようとしたりと死んでからも姿を現したりする。頭の悪い彼と腰巾着のギータはスネオとジャイアンのような関係である。
- スティックス
- 魔界軍王No.2ドラムの副官。ドラムとは反対に機敏性が優れていて、ベース特製の耐魔法マントを身につけている。トロンが産まれる前、ダル・セーニョ王国を滅ぼそうと攻撃を仕掛けるが、リュートによって返り討ちにあう。正体は三つ首の飛龍(ワイバーン)。
[編集] 悪魔軍
- ピック
- 15年前にスフォルツェンドを襲った魔族の一人。原作では明記されてないがおそらく軍王で、実力はドラム以上。悪魔型の魔族のリーダーで法皇ピック、または悪魔王(エビルマスター)。他人に自分の名前を呼ばれるのを嫌い、呼んでもいいのはベースとケストラーのみだと言っている。そのため、一度本名を呼んだギータが酷い目に遭っている。ただし、オルゴールは問題ないようだ。
- 法皇と呼ばせるだけあって、戦闘中に裁判を行う。その際、自分の左肩についている弁護、右肩についている告発、そして人間の魂を閉じ込めた本の人間を陪審員と呼び裁判を行う。裁判の内容は魔族だけに理不尽で、仲間の下級魔族でも助ける余地は一切無い。本体は三つ首の黒いヤギだが、リュートによって本当の力を見せる前に滅ぼされている。
- クワイア=オルガン
- 悪魔軍副軍団長。人間の女性の上半身に四足の鳥の足という下半身を持つ。斧をふるって攻撃を仕掛ける。空を飛べて美しく強いと言うことを誇りにしており、「空の女王」の名を持つサイザーに対抗意識を持ち襲い掛かるが、最終的にサイザーの方が一枚上手で、本当の姿を現すものの駆けつけた支援国の攻撃によって倒されている。
[編集] 他
- ヴォーカル
- 500年前に第5の魔界軍王の立場だったが、ケストラーにも牙を向け500年に渡って幽閉されていた罪人。ハーメルの魔族化を促進させケストラーを復活を成し遂げるために復活した。その際ベースによって鎖につながれ、鉄球によって力を1/10に押さえ込まれいるが、サイザーを半殺しにしたりワルキューレ達の槍を片手で抑えたりと、圧倒的な力を誇示している。性格は残虐性が高く、魔族や人間関係無く破壊しつくす。一度は破壊から免れたスコア王国を滅ぼしたことによりハーメルたちに衝撃を与えた。反旗を翻す前はケストラーに何らかの行為をされたらしいが、劇中で語られることはなかった。
- ダル・セーニョでの戦いの時、真の力を使い暴れたが、ケストラーの恩恵を受けていなかったため寿命が尽きかけ、その場を撤退する。しかしその直後にギータに襲われ力の大部分を失うことになる。その後、子供の姿となり、北の都に向かう際ハーメルと対峙するが、既に限界が近づいており、最終的にはケストラーに聖杯として吸収される。
- アイリッシュ・ハーブ
- 北の都で待ち構えてたガルーダ使い。巨大なガルーダに乗りライエルを追い詰めるが、駆けつけたファイフによって倒されている。
- バラライカ
- 聖杯を集めるために動いていた悪魔。フルートに奇襲を仕掛け挑発しかける。最終的にフルートが油断しているところを攻撃しようとしたが、クラーリィによって倒される。コミックの背表紙に登場している。
- チューバ
- スタカット村の外れにある古城の巨大な魔物。蜥蜴王(リザードキング)。魔王と名乗っているが、恐らくはケストラーとは関係が無い魔物だと思われる。当時まだ音を聞かせて相手を戦意喪失させるしか攻撃方法が無いハーメル対策で、耳栓をしていた。だが、フルートを操った攻撃で倒され、最終的には裸踊りをさせられる。
- バスーン
- 山間の町テヌートを支配していた虎のような魔物。町の人間から金を徴収していた。最終的にはマリオネット状態のフルートによって倒されている。
- ファゴット
- 鉱山の町レガートを支配していたモンスター。元は邪悪な神を守護する修道士(モンク)で武術の達人。不死軍王(スケルトンキング)とも言われており、一国の騎士団もたった一人で壊滅させたことがある。フルートのマリオネットも効かなくなり再びピンチが訪れたが、ハーメルの帽子に触れたことにより、逆鱗に触れたハーメルに殴り倒されている。
- 本作中に「あのお方」と言っているところから、おそらくはベースの部下だと考えられる。
[編集] その他
- ヴァイ・オリン
- スフォルツェンドから離れた山に住んでいる老人。世紀の発明家にして、かつてケストラーを封印した勇者。その時に作り上げたのがパンドラの箱である。また物語に大きく影響する何でも斬れる剣を作ったりと、全ての元凶になりうる人物でもある。ハーメルのファーストキスを奪うなど男女構わず襲うため、よくハーメルなどに攻撃されている。
- 実はパンドラの父親で、元々天使族であるため、彼の血からパンドラに、ひいてはサイザーに天使の血が流れている。
- オリン曰く、「イライラムラムラわき上がる衝動」により人間の女性と結ばれてパンドラが生まれたとの事。この物語の始まりとも言える部分がそんな有様で、本人から事の次第を打ち明けられた時は、ハーメルやサイザー達は相当ショックを受けた。エピローグでは、かなりボケている。
- ビオラ
- 第1話に出て来た少年。母親を魔物に殺されてからずっと1人で暮らしていた。ハーメルと出会い、母親を殺した魔物を改心させて上手く行った様に見えたが、その後その魔物は母親に成り変わってしまう。
- 北の都の最終決戦で再び姿を現した時は魔物と上手く行っている様で戦闘に参加していた。北の都の強力な敵すらも倒す程の強さ。後に花売りの女の子と付き合い始める。
- ファイフ
- ライエルの外伝に登場。地方都市プレーで魔物と戦っていた時にライエルと出会う。魔物を素手で殴り倒し、やり方が残酷だということから死神ファイフとも呼ばれている。かつて父親が自分の代わりに殺されていてその復讐のために生きていたが、ライエルによって笑顔を取り戻す。
- 北の都の最終決戦でライエルがピンチだった所を助けて再登場。サイザーにとって初めての恋でのライバルとなる。必殺技は『竜雷天昇烈脚』。
- 花売りの女の子
- 山間の町テヌートで出会った少女。父親と母親を魔物に殺されて以来、両親の花園を世話して花を売りに来ている。魔物に支配された時代のため花自体は売れていなかった。だが、花を愛する心を取り戻し、大成功を収める。
- 北の都の最終決戦で再び現れた時、バスーンを倒した際フルートに憑依していたチャイコフスキーが実体化して参戦している。チャイコフスキー自身、かなり強い。北の都で実はビオラと付き合っているのがわかる。
- ハープ先生
- スフォルツェンドで賢者の修行をしていた女性。旅の途中、孤児となった子供達を引き取り暮らしていた。賢者と言っても落ちこぼれで、生卵とゆで卵を区別する魔法や、天気を調べる魔法など、あまり役に立たない魔法が多い。
- 北の都の最終決戦で再び登場し、再び役に立たない魔法を披露した。後に船長と結婚した。
- 船長
- 北の都の入り口である絶望の大陸まで、ハーメルたちを乗せていった船の船長。フルートを海亀だと信じきっているほど頭が悪い。何故かポセイドンと共に北の都の最終決戦に参戦している。エピローグでハープ先生と結婚した。
- クルム
- 北の都に捕らえられていた少年。母親の見かけがパンドラにそっくりだったと言う理由で殺されている。初めは泣いてばかりいたが、トロンとギータの戦いによって成長する。後に北の都に囚われていた人たちと共に、ダルセーニョを建て直しトロンの部下となった。
- ヴァカリーズ(声:松山鷹志)
- アダージョ(声:真山恵衣)
- ホロ(声:丸山詠二)
- ブリキ(声:みうらうらら)
- ダンス(声:中山依里子)
- レシク(声:麦人)
- バーディ(声:山門久美):アニメオリジナルキャラクター。ライエルの旅一座時代の幼馴染み。
- ザンパーノ(声:梁田清之)
- ピコロ:12巻のオマケにのみ登場した妖精の女の子。ライエルのパートナーという設定だった。
[編集] アニメ
[編集] テレビアニメ
1996年10月2日から1997年3月26日までテレビ東京系で放送された。全25話。原作の持ち味であるギャグシーンを一切省き、シリアスで暗い展開となっている。絵は悪く無いので原作を知らない人向けと言える。
当初は1年間放送する予定であったが、半年で打ち切りとなった。音楽に予算をかけ過ぎたのが原因だと言われている。後期のオープニング・エンディング映像は前期のものを再編集して制作、本編では強引なストーリー展開が多く見られ、また止め絵が多用され「動かざること山の如し」と形容されるなど、制作の遅れが顕著であった。
原作とは正反対のシリアスな展開の数々は、もはやオリジナル作品と呼べるほどにアレンジされているものの、 脚本を担当した今川泰宏氏の独特の個性や言い回しが光る作品に仕上がっており、 特に20話以降からの展開は強烈で、その結末はアニメ史に類を見ない衝撃的なものとなっている。 このラストを原作と比較してみると面白いかもしれない。 原作とは別に、現在でも根強いファンを持つ稀代の怪作。
[編集] スタッフ
- 総指揮:伊地知彬、稲葉昭典
- 企画プロデューサー:三澤大助(TV TOKYO)、久米憲司(ポニーキャニオン)、長谷川洋(スタジオディーン)
- 原案協力:倉重宣之、居福明子、湯村宣昭(スクウェア・エニックス「月刊少年ガンガン」編集部)
- 企画協力:アクセスゾーン、日本経済広告社
- シリーズ構成:今川泰宏
- キャラクターデザイン:中嶋敦子
- 美術監督:加藤賢司
- 撮影監督:藤倉直人
- 音楽:田中公平
- 録音演出:亀山俊樹
- 効果:野口透(アニメサウンドプロダクション)
- 録音制作:オムニバスプロモーション
- 音楽協力:テレビ東京ミュージック
- 担当:吉浜泰蔵、小宮将生
- 動画:舟尼動画、ディーン、玉沢動画舎、エムアイ、スタジオムー
- 色指定:石井健一、高橋明、松本真司
- 仕上げ:舟尼動画、ディーン、ECHO、ピーコック
- 特殊効果:斉藤丈史
- 美術監督補佐:高橋久嘉
- 背景:小林プロダクション、柿本八起、中村泰希、秋山健太郎、牧野登紀子、スタジオLOFT、ECHO、知遇
- 制作担当:出口秀男
- 設定制作:鈴木芳成
- 制作進行:飯崎浩次、かなた恭典、石井浩司、佐藤照雄
- アニメーションプロデューサー:白井勝也(スタジオディーン→現マッドハウス)
- プロデューサー:鈴木一巳(TV TOKYO)、渡辺隆(ポニーキャニオン)
- 監督:西村純二
- アニメーション制作プロダクション:スタジオディーン
- 製作:TV TOKYO、ポニーキャニオン
[編集] 主題歌
オープニングテーマ
エンディングテーマ
- 前期:「傷だらけのツバサ」(歌:IKEBUKURO、作詞:池谷ひろ氏、作曲/編曲:藤尾領)
- 後期:「太陽と月に背いて」(歌/作詞/作曲:山口由子、編曲:中村修司)
[編集] 放送リスト
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テレビ東京 水曜17:00枠 | ||
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前番組 | ハーメルンのバイオリン弾き | 次番組 |
(再放送枠) | スーパーフィッシング グランダー武蔵 |
[編集] 劇場版
1996年4月20日に公開された。
[編集] スタッフ
- 製作:田中迪、大橋浩一、八木ケ谷昭次、千田幸信
- 企画:保坂嘉弘、石橋邦彦、中島遊、本橋寿一
- プロデューサー:久米憲司、吉田剛、小林正彦
- 監督・脚色:今西隆志
- キャラクターデザイン・作画監督:加藤裕美
- 撮影監督:平田隆文
- 撮影:東現アニメルーム
- 音楽:田中公平
- 音楽ディレクター:澁谷知子
- 美術監督:藤井典子
- 音響監督:早瀬博雪
- 整音:大石幸平
- 編集:名取信一、目黒広恵、寺野剛
[編集] キャスト
- 国王(声:茶風林)
- アンディファーナ国の国王。
- 王妃(声:井上喜久子)
- 娘ベルリラ姫を溺愛する妃。
- ベルリラ姫(声:丹下桜)
- アンディファーナ国の王女。メデューサーの魔法で猫の姿にされ囚われの身になるが、ハーメル達に救出される。
[編集] ゲーム
ハーメルンのバイオリン弾き | |
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ジャンル | アクションゲーム |
対応機種 | スーパーファミコン |
開発元 | - |
発売元 | エニックス(現スクウェア・エニックス) |
人数 | 1人 |
メディア | - |
発売日 | 1995年9月29日 |
売上本数 | - |
その他 | - |
1995年9月29日にエニックスから発売されたアクションゲーム。プレイヤーがハーメルを操り、フルートを投げたり、着ぐるみを着せたりしながら進んでいく。ストーリーは全4面。1面の中に多くのステージを盛り込んでいる。ストーリーは1巻から4巻までの内容をまとめてある。このゲームは、1面1面が長くクリアに時間がかかるにも関わらず、セーブはもちろんパスワード形式等の保存方法がなく、始めたら最後までクリアしないといけない。しかしそれ故にクリアして時には相当な達成感が得られる。ハーメルとフルート以外にも、サブキャラクターとしてライエルやオーボウ、サイザーは登場するが、トロンなどは出ていない。