楽器
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楽器(がっき)とは音楽を奏でるために用いる音の出る器具である。広くは音を出すことができるものすべてを楽器とすることもあるが、一般的には音を出すために作られた器具を指す。
多くの楽器は、
の双方を備えるが、後者を持たない物も見られる。
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[編集] 楽器の分類
[編集] 楽器分類学における分類
発音原理に基づく分類である。
- 体鳴楽器 - ほぼ均質の物質でできた楽器の一部に刺激が与えられることによって音を出す楽器。
- 膜鳴楽器 - 張力を持たせて張った膜に刺激が与えられることによって音を出す楽器。
- 弦鳴楽器 - 張力を持たせて張った糸に刺激が与えられることによって音を出す楽器。
- 気鳴楽器 - 息など空気の流れが刺激となって音を出す楽器。
[編集] 西洋音楽などにおける実用上の分類
おおむね、演奏技術による分類である。
- 管楽器 - 気鳴楽器のほとんどは管の内部の空気の振動を利用する楽器である。周波数は筒の長さや形状によって決まり、音色は楽器の作りによってかなり異なったものとなる。
- 弦楽器 - 弦鳴楽器全般。張力を持たせて張った弦を弾く、こする、叩くなどして音を出す楽器。周波数は弦の長さや張力によって決まり、弦の材質、共鳴胴の形状、材質などによって様々な音色のものがある。
- 打楽器 - 体鳴楽器と膜鳴楽器を含めて打楽器という。楽器を手やばちで打ったり楽器同士を打ち合わせることによって音を出すものが多いが、振ったりこすったりして出す楽器もある。様々な材料と形のものがあり、音、奏法も様々なものがある。
- 鍵盤楽器 - 体鳴楽器、膜鳴楽器、気鳴楽器、弦鳴楽器のうち、指や足で演奏するための鍵盤を有するもの。
- 声 - 人間の声は一種の楽器として取り扱われることがある。
[編集] その他の分類
[編集] 地域による分類
[編集] 日本の楽器産業
日本における楽器産業は、山葉寅楠が浜松に合資会社山葉風琴製造所を設立してオルガンの製造を始めたのがその興りである。山葉風琴製造所はその後日本楽器製造株式会社、株式会社ヤマハへと姿を変えるが、その過程で河合小市が独立して浜松に河合楽器製作所を設立。河合の尽力によりヤマハ、カワイといった日本のピアノが世界に知られることとなり、浜松は楽器、とりわけピアノ製造の一大拠点となった。
2005年にはローランドが浜松に本社を移転し、これにより国内三大楽器メーカーのすべてが浜松に本社を置くこととなった。これらの子会社、関連会社を含めると日本のほぼすべての楽器メーカーが浜松と関連をもっていることになる。