ハニカム構造
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ハニカム構造(Honeycomb こうぞう)とは、六角形を並べる形で作られた構造のことである。ハニカムとは英語で「蜂の巣」という意味であり、多くの蜂の巣がこのような形をしていることから名付けられた。
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[編集] 概要
六角形や三角形・四角形は、円や他の多角形と異なり、同一の形を隙間なく敷き詰められる形をしており、丈夫な構造を作ることができる。中でも六角形は作る際に必要となる材料が最も少なくなるなどの利点がある。
[編集] ハニカム構造の例
[編集] 自然界
[編集] 人工物
- 建築材料
- スピーカーなどに用いられている。
- 自動車の排気ガスを清浄化する触媒担体
- 航空機においては、サンドイッチ構造のコア材料の一種として、アルミニウム合金やノーメックス製のハニカムが使用されている。モスキート戦闘機は戦時の金属原料不足に対して、木製ボディで挟んだペーパーハニカム構造を採用して、コストダウンと軽量化に成功した。
- 戦車等の複合装甲のセラミックス製構造材に使用される場合がある。例)英陸軍チャレンジャー主力戦闘戦車のチョバムアーマー
- デジタルカメラでは、富士フイルムが「スーパーCCDハニカム」というCCDイメージセンサ技術を採用している。これは八角形のCCD素子を利用したシステムのことである。
- F1を始めとするレーシングカーにおいては、アルミハニカムが用いられている。1990年代前後よりカーボンファイバーに取って代わられつつあるが、改造/補修が基本的に不可であるカーボンファイバーと異なり、追加加工が容易なために2006年現在においても使用されている。
- サッカーゴールの網は従来、格子状の網を用いていたが、2000年前後よりシュートしたボールがネットに絡めとられ、ゴールに突き刺さるように見えると言う演出的な理由によりハニカム状のネットが採用されるようになった。
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