ニッキー・ホプキンス
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ニッキー・ホプキンス(Nicky Hopkins, 1944年2月24日 - 1994年9月6日)は、イギリスのミュージシャン。ピアノ、オルガンと言った鍵盤楽器を演奏し、1960年代から70年代にかけてのイギリス、アメリカにおけるポピュラー・ミュージックのセッションに多数参加した。ロック史上における重要なセッション・ミュージシャンの一人として見なされる。
ホプキンスはその経歴を1960年代初頭のスクリーミング・ロード・サッチ率いるサヴェージズのピアニストとしてスタートした。続いてシリル・ディヴィス・オール・スターズに参加する。
彼は若い頃からクローン病で苦しんでいた。病気とそれに伴う外科的治療は彼にとってツアーへの参加を困難な物とした。このことから彼はスタジオ・セッションにその活動の比重を置くこととなる。ただし、体調が比較的良好だった時は他のバンドのツアーにも参加したことがあり、1971~1973年ごろのローリング・ストーンズのツアーにも参加していた。
彼はセッション・ミュージシャンとしての経歴を1960年代初めのロンドンでスタートさせる。たちどころに当時のミュージック・シーンにおける売れっ子プレーヤーの一人となり、流暢で機敏なブギウギは多くのヒットナンバーのピアノ・スタイルに影響を及ぼした。彼はセッション・ピアニストとしてシェル・タルミーやミッキー・モストといった独立プロデューサーや、キンクス、ドノヴァン、そしてローリング・ストーンズといったバンドのレコーディングに数多く参加した。ストーンズとのセッションでは『ベガーズ・バンケット』『レット・イット・ブリード』といった作品でそのピアノ・プレイを披露している。また前述のアルバム・セッション時、キース・リチャードの到着を待つ間にミック・ジャガー、ビル・ワイマン、チャーリー・ワッツ、ライ・クーダーとともに行ったジャムはローリング・ストーンズ・レコードから『ジャミング・ウィズ・エドワード』のタイトルでリリースされた。タイトルの「エドワード」とはホプキンスの愛称であった。
1965年にはザ・フーのデビュー・アルバム『マイ・ジェネレイション』に参加している。彼はビートルズ、ストーンズ、フー、キンクスやジョン・レノン、ジェフ・ベックを含む60年代のトップ・アーティストのレコーディングに参加した。彼はまたジェファーソン・エアプレインやスティーヴ・ミラー・バンドのアルバムに参加し、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスに短期間加わったり、ジェファーソン・エアプレインとともにウッドストック・フェスティバルに参加するなどして「サンフランシスコ・サウンド」の確立に貢献した。
1967年にはジェフ・ベック・グループに参加し、アルバム『トゥルース』『ベック・オラ』を録音している。
ホプキンスは1973年にソロ・アルバム『夢見る人 The Tin Man Was a Dreamer』をリリースした。同アルバムにはジョージ・ハリスン(ジョージ・オハラとクレジットされた)、ミック・テイラー、プレーリー・プリンスが参加した。同作ではホプキンスの稀な歌唱を聴くことが出来る。同作は2004年にコロムビア・レコードより再発された。
セッション・プレーヤーとしてホプキンスは、リハーサルをほとんど行わないことで有名であった。また、彼はセッション・スタジオで漫画本を読む習慣もよく知られていた。
彼はサイエントロジーのメンバーで、1989年10月に国際サイエントロジスト協会(International Association of Scientologists, IAS)自由メダルを受章している。
ホプキンスは1994年9月6日にテネシー州ナッシュビルの聖トマス病院で死去した。享年50。死因は腸の手術後に生じた併発症による物であった。死の直前までは彼はレイ・コールマンと共に自叙伝を執筆していた。
[編集] 主な参加作品
- ザ・フー:『マイ・ジェネレイション』(1965)「The Song Is Over」(1971)
- ザ・キンクス:『キンク・コントラヴァーシー』(1965)『フェイス・トゥ・フェイス』(1966)「Mr. Pleasant」(1967)「Village Green」(1968)「Berkeley Mews」(1968)
- ジェフ・ベック:「Beck's Bolero」(1967)『トゥルース』(1967)
- T・レックス:「Jasper C. Debussy」(1966-7, released 1974)
- ローリング・ストーンズ:「She's A Rainbow」(1967)「Sympathy for the Devil」(1968)『ベガーズ・バンケット』(1968)「Gimme Shelter」(1969)「Live With Me」(1969)「Monkey Man」(1969)「Sister Morphine」(1970)「Tumbling Dice」(1972)「Angie」(1973)
- ビートルズ:「レボリューション (ビートルズ)」(single version) (1968)
- 『ジャミング・ウィズ・エドワード』(recorded 1969, released 1972)
- クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス:「Shady Grove」「Edward (the Mad Shirt Grinder)」「Spindrifter」
- ジェファーソン・エアプレイン:「Volunteers」(1969)「Eskimo Blue Day」(1969)
- ジョン・レノン:「Jealous Guy」(1971)
- ジョー・コッカー:「You Are So Beautiful」(1974)
[編集] 外部リンク
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