ティモール海
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ティモール海(Timor Sea)は、インドネシア東南部、オーストラリア北西方にある海域のこと。名称はティモール島にちなむ。
インド洋の一部であり、北はティモール島、南はオーストラリアに挟まれている。東はアラフラ海となっている。なお、アラフラ海は太平洋の一部とされている。オーストラリア北岸にはジョセフ・ボナパルト湾とファン・ディーメンズ湾があり、また、港湾都市としてダーウィンもある。
チモール海の広さは、東西約800km、南北約500kmほどである。深度はティモール島近海が深く3,000mほどになるが、それを除けば、大部分は200m以浅の大陸棚となっている。島は多くなく、海域中央部には少なくアシュモア・カルティエ諸島程度であるが、ティモール島周辺やオーストラリア縁辺には多く、メルビル島やパサースト島などがある。
この海域においては、石油および天然ガスの埋蔵が期待されており、グレーターサンライズガス田やバユ・ウンダン油田などの探鉱・開発が行われている。これらの海底資源については、オーストラリア資本を中心に開発が行われている。ただし、東ティモールが長らく非独立地域であったことと、大陸棚境界の位置の問題により、排他的経済水域の設定には論争がある。この問題はティモール・ギャップと呼ばれ、海底資源の採掘が、東ティモール経済に好影響を与えるものの、東ティモール・オーストラリア間の分配量について論議が行われている。