ソナチネ
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ソナチネ(イタリア語、英語:sonatina、ドイツ語:Sonatine、フランス語:sonatine)は、クラシック音楽のジャンル名および形式名。
バロック音楽においては、単に短い器楽曲のことを言い、カンタータの器楽合奏のみの導入曲などを漠然と指すのに使われた。古典派音楽以降は、分かり易く演奏し易い、短いソナタのことを言うようになった。第1楽章は、通常ソナタ形式で作曲されるが、展開部が短いか、展開部を欠いていることがある。楽章数は2楽章ないしは3楽章であることが多い。
ソナチネは、ピアノの学習者のために編集された「ソナチネアルバム」の存在のために、またしばしば大作曲家による実践例のために、ピアノ曲の固定ジャンルと見なされがちだが、実際にはそれ以外のソナチネも存在する(カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの《チェンバロと管弦楽のためのソナチネ》、ドヴォルザークの《ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ》、マヌエル・ポンセのギター曲《南国のソナチネ》、オネゲルとミヨーの《クラリネットとピアノのためのソナチネ》など)。
[編集] 主要な作曲家
以下の作曲家のうち、実際には「ソナタ」を作曲したにもかかわらず、単に規模や楽章数から、「ソナチネ」の作曲家として知られている例がある。ラヴェルなど近代以降の作曲家で「ソナチネ」と題する作品には、一般にピアノ学習において習得容易とされる古典派ソナチネとは異なり、優れた技巧が要求される作品もある。
- モーツァルト
- ベートーヴェン
- クレメンティ
- クーラウ
- シューベルト(ヴァイオリンとピアノのための作品)
- チャイコフスキー(《弦楽セレナード》第1楽章)
- モーリス・エマニュエル
- ケクラン(多数のピアノ曲のほか、いくつかのフルート曲がある)
- ラヴェル - ソナチネ (ラヴェル)
- バルトーク - ソナチネ (バルトーク)
- プロコフィエフ
- カバレフスキー
- デュティユー(フルートとピアノのための作品)
- ブーレーズ(フルートとピアノのための作品)
- シュトックハウゼン(ヴァイオリンとピアノのための作品)