スーパーオキシドアニオン
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スーパーオキシドアニオンは、酸素分子に電子が1つ付加したラジカルアニオンである。化学式はO2-である。一般に活性酸素と呼ばれる化学種の一種であり、非常に活性が高く短時間でヒドロキシルラジカル(・OH)に変化する。ヒドロキシルラジカルは周辺の物質とほとんど無差別に反応して酸化する強い力がある。スーパーオキシドアニオンは人間や動物の体内では、酵素(カタラーゼ)の働きで発生し細菌から身を守る重要な役割を果たしていおり、人間の生存に不可欠の物質である。体内で余分に発生したスーパーオキシドアニオンは、スーパーオキサイド・デイスムターゼ(SOD)と呼ばれる酵素で瞬時に分解され過酸化水素に変化し無害化される。SODの活性が弱まると老化が進行するといわれている。
人体からスーパーオキシドアニオンを除去する物質にはビタミンC、ポリフェノールなど有効とされている。
スーパーオキシドアニオンを人工的につくる方法として、光触媒および電子触媒(Bokin Bobai(防菌防黴)Vol32, No2. pp79-86 2004)を用いる方法が日本で開発されている。
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