スティール・ボール・ラン
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『スティール・ボール・ラン』 (STEEL BALL RUN) は、荒木飛呂彦の漫画作品。集英社の少年向け漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」にて2004年8号から47号まで、集英社の青年向け漫画雑誌「ウルトラジャンプ」に2005年から連載されている。
「ウルトラジャンプ」移籍後はタイトルが『ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』 (JOJO'S BIZARRE ADVENTURE Part7 STEEL BALL RUN) に改められ、『ジョジョの奇妙な冒険』の正統なPart7となっている。通称はSBR。単行本は2006年12月現在10巻まで発刊中。
目次 |
[編集] 概要
当初は6部までと同じく「週刊少年ジャンプ」誌上にて『スティール・ボール・ラン』のタイトルで連載された。 ストーリーとの兼ね合いから、10週前後で休載し、描きためるという手法で、週刊31ページという驚異的なペースでの連載がなされた(他の連載は通常19ページ前後)。二度目の中断後、二週掲載され、47号に掲載されたのを最後に、しばらく再開されずにいた。しかし突然「ウルトラジャンプ」2005年4月号にプロローグ編が掲載。続く5月号から本格的に連載再開、現在に至る。このウルトラジャンプへの移動時にタイトルが『ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』 に改められた。
ウルトラジャンプへの掲載誌移動理由は現在も不明。
[編集] 前作との関係
『スティール・ボール・ラン』は、前作『ジョジョの奇妙な冒険シリーズ』 とは似て非なる世界観をもつ。後述の"ジョジョ"や"スタンド"など、前作とのつながりを暗示するものが用いられているが、直接の関係はない。パラレルワールドとも考えられるし、『ジョジョの奇妙な冒険Part6 ストーンオーシャン』の終盤で最後の敵であるプッチ神父が「重力」を操ることで世界の「時間」の進行を加速させ、誕生した全てが一巡した「宇宙」、もしくはその後プッチ神父を倒したエンポリオがたどり着き、アイリンやアナキスたちと出会った世界、どちらかの「新しい世界」の中で繰り広げられている新たなストーリーだという解釈も一説としてある。
『スティール・ボール・ラン』第1巻において、実質的には『ジョジョの奇妙な冒険』Part7であると作者も公言すると共に、『スティール・ボール・ラン』第5巻以降のカバーを外せば『ジョジョの奇妙な冒険』Part7と表記してある。(第4巻から第5巻の間に連載が週刊少年ジャンプからウルトラジャンプへと移っている)事実、物語の視点はジョニィ・ジョースター(ジョジョ)なるアメリカ人におかれており、まさにパラレルワールドでの新たなジョジョシリーズの始まりを予感させるものとなっている。さらにPart3 - Part6で物語を飾ったスタンド能力も登場している。ここでスタンドは、かつての守護霊的な意味あいの「傍に立つ (stand by me)」から、大陸横断のような試練・困難に「立ち向かう (stand up to)」へと再解釈がなされている。
シリーズを彷彿とさせる人物や設定がさりげなく盛り込まれ、往年のファンをにやりとさせながらも、ジョジョであってジョジョではない、新たな世界を構築しつつある。
[編集] あらすじ
19世紀末、アメリカ。6,000kmにも及ぶ、過酷きわまる"北アメリカ大陸横断レース"「スティール・ボール・ラン」に参加する冒険者達の姿を描く活劇である。物語は、ジョニィ・ジョースターの視点から、謎の男ジャイロ・ツェペリを中心に波乱の巻き起こるレース展開や、レースの裏に潜む陰謀との対決を描きながら、ジョニィの「青春から大人へ」歩き出す人間ドラマである。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] レースの概要
- 1890年 9月25日 午前10時/サンディエゴビーチよりスタート。ゴールはニューヨーク。
- 総距離約6000kmに及ぶ、 史上初の乗馬による北米大陸横断レースである
- コースは9つのチェック・ポイントにより9つのステージに分けられる
- チェックポイントごとに、順位によってポイントが与えられ、9ステージのスコアを合計して王者を決定する
- ゴールまでの予測日数は60~80日(馬の1日辺り走行高距離限界を70~100kmとして)
- 主催者はスティーブン・スティール
- 参加者総数は3852名
- ステージによっては、コース中に通過義務のあるチェック・ポイントがある。それ以外はどのコースを取ろうが、いつ宿泊しようが自由である。
- レース中リタイアを表明する場合はゼッケンを旗にして掲げ、ルートに止まり、救助の幌馬車隊を待つ事。なお、走行可能であっても救助隊に水や食料を要求すればリタイアと見なされる。
[編集] 賞金
- 優勝 : 5000万ドルと南極の氷に入れられた優勝トロフィー
- 2位 : 100万ドル
- 3位 : 50万ドル
- 4位 : 25万ドル
- 5位 : 12万ドル
- 以下10位までの賞、並びにチェックポイント賞など各賞
- 第一チェックポイントの優勝者には1万ドルと1時間のタイムボーナスが与えられる
この作品世界では、本来アメリカで使われているフィート、ガロン等の単位をメートルやリットルに換算して表されている他、賞金などの額は、連載時(2004年)の貨幣価値に相応した額として描かれる。すなわち、この優勝賞金は現代の価値にして5000万ドル相当という意味である。
[編集] 参加資格
- 16歳以上
- 国籍、人種、性別、プロ・アマチュアなどは問われない
- 参加料1200ドルを支払うこと
[編集] 出資者・出資条件
- イースト アンド ウエスト・トリビューン紙
- 独占取材権
- 各出版社
- レースのルート沿いのホテル群
- B&C精肉会社
- ウィンチェスター連発銃製造会社
- ホリゾンタル大陸鉄道株式会社
- スピードワゴン石油株式会社
[編集] ルール
- 自動車・ラクダ・徒歩での参加も可能
- 馬の交換は失格となる
- ニューヨーク~サンディエゴ間の間に設けられた9つのチェックポイントを通過する事
- チェックポイントでは「レース順位」「走行タイム」「不正行為の有無」が確認される
- リタイヤ時には、レース主催者により交通費、医療費、宿泊費等がまかなわれる
- 「犯罪に関わる」行為以外、武装等に制限は行われない
- スタートの2分前からスタートまで、自分の番号のグリッドにいない、あるいは出た者はフライングと見なされ、ペナルティが加算される
- 体当たりによる妨害はルール違反にはならない
- 審議が必要な場合は審判員5名と、史上初の導入となる"映写機撮影"を元に着順が判定される
[編集] スティール・ボール・ラン・レースの成り立ち
スティール・ボール・ラン・レースは、40年のキャリアを持つプロモートの達人、スティーブン・スティール氏による一大レース企画である。レースの2年前、不幸なトラブルにより借金まみれのドン底にあったスティール氏は、起死回生の策として騎馬によるレース企画を思いつく。スポンサー探しは難航したが、偶然出会ったある少女(のちのスティール夫人)のヒントにより、新聞社の人間との話が進み、結果として、わずか2年でこの巨大レースが開催される運びとなった。
[編集] その他
- 大会マスコットは「手乗り馬」である
[編集] 登場人物
[編集] レース参加者
- ジャイロ・ツェペリ
-
- 国籍:ネアポリス
- 愛馬:ヴァルキリー(4歳、ストック・ホース)
- スタンド:目を搭載した鉄球
- 主人公。ゼッケン番号B-636。法治国家ネアポリス王国に務める法務官。24歳で5人兄弟の長男。伝統ある死刑執行人の家系に生まれる。「回転」させることにより様々な効果を及ぼす「鉄球」を使ってレースを動かす。靴磨きとして靴を磨いていただけにも拘らず、「国家叛逆罪」によって処刑されることになった少年マルコを救うには、国王が出す恩赦しかないと国王の使いに言われ、それを得るために優勝を目指しレースに参加する。しかし、それによりレース中テロリストに命を狙われるようになる。かなり破天荒で奇妙な性格だが、その行動は常に臨機応変かつ緻密で大胆である。レース中盤に「遺体」を手に入れスタンド能力を開花させる。今まで使っていた鉄球に右目が搭載され、より精密な操作が可能になった。が、後にスティール夫人に右目を渡したことで、スタンド能力を失った。前歯に"GO!GO! ZEPPELI"と彫られた金歯を挿している。「ニョホ」等と下品な笑い方をする癖がある。
- ジョニィ・ジョースター(通称:ジョジョ、ジョーキッド 本名:ジョナサン・ジョースター)
-
- 国籍:アメリカ
- 愛馬:スロー・ダンサー(11歳、アパルーサ)
- スタンド名:タスク(牙)
- 主人公。ゼッケン番号?-939。元一流騎手。19歳。ケンタッキー州生まれ。競馬界で有名になっていくうちに高慢な性格になっていったが、その性格のせいで事故に遭い下半身不随となる。その後の彼は後悔と失意に満ちた人生を送っていた。そんな中、レースのスタート地点であるサンディエゴビーチで、レースに参加する謎の男ジャイロ・ツェペリと出会う。その際、彼が使う謎の「鉄球」の「回転」に希望を見出し、その秘密を知るためにレースに参加することに。後々、ジャイロとは協力関係という形で行動を共にしている。レース序盤に「悪魔の手のひら」に遭遇し「遺体」に取り憑かれる。そこで自身の爪を高速に回転させて、それを弾丸のように発射したり、物体を切り裂いたりできる能力「タスク」を得たジョニィは、次々と襲いかかるテロリスト達の真の目的を知り、「遺体」の収集を決意する。過去の経験から「見えない宿命に縛られている」考え方を持っている。なお、第1ステージでの雑誌掲載時には「ジョニー」と表記されていた。本名は第一部の主人公と同姓同名である。スタンド名の由来は、アメリカのバンドFleetwood Macのアルバム「Tusk」。馬名の由来は、アメリカのミュージシャンBoz Scaggsのアルバム「Slow Dancer」。
- サンドマン
-
- 国籍:アメリカ
- 愛馬:なし
- スタンド:?
- インディアン。ゼッケン番号C-990。通称「大地の俊足」。思い込んだら他人と協調しない性格。自分の部族の考え方は白人には通用しないことを悟り、白人の知識を習得するなど柔軟な頭脳を持っている。白人居住者たちに奪い取られた土地を買い戻すためにスティール・ボール・ランに参加した。レースでは馬を使わず、自分の足だけで優勝を目指す。特殊な走法としなやかな筋肉により、馬並の早さで長距離を走る事ができる。また第1ステージの短距離走でも(ジャイロの反則による繰り上げながらも)優勝するなど優勝候補に引けを取っていない。故郷に姉がいる。名前の由来はアメリカのヘヴィメタルバンドMetallicaの楽曲「Enter Sandman」。
- マウンテン・ティム
-
- 国籍:アメリカ
- 愛馬:ゴースト・ライダー・イン・ザ・スカイ(5歳、マスタング)
- スタンド名:オー!ロンサム・ミー
- ワイオミング州の保安官。31歳。通称「伝説のカウボーイ」。毎年3千頭の牛を連れて4千kmの旅をしている。ルックスはイケメンと紹介されている。馬は彼に敬意を払い頭を下げる。ロープの使い手で、かつて所属していた騎兵隊が「悪魔の手のひら」と呼ばれる謎の砂漠地帯で遭難した。その際、「ロープの距離だけ自身の体をバラバラにして移動できる」という能力を得た彼だけが一人生き残った。このような超越的な能力に属するものに「スタンド」(立ち向かうもの)という名前をつけたのは彼である。そのため、スタンドについてある程度の知識を持っている。優勝候補の一角であったがオエコモバのスタンドによって負傷しレースをリタイア。その後、大統領の陰謀からルーシー・スティールを守るべく彼女の前に現れるが、内通者を葬るべく現れたブラックモアにより殺された。スタンド名の由来はロック・デュオLoggins & Messinaの楽曲「Oh,Lonesome Me」。名前の由来はThe Allman Brothers Bandのアルバム「Mountain Jam」。馬名の由来はカントリー&ウエスタンのスタンダードナンバー「Ghost riders In The Sky」から。
- ディエゴ・ブランドー(通称:ディオ (Dio) )
-
- 国籍:イギリス
- 愛馬:シルバー・バレット(4歳、アラブ・サラブレッド混血)
- スタンド名:スケアリー・モンスター(恐竜)
- もとは下層階級の出身だが、イギリス競馬界の貴公子になるほどの実力を持った天才ジョッキー。ゼッケン番号?-001。馬特有の「走るクセ」を見抜く才能がある。しかし、目的の為には手段を選ばない最低な男、との噂もある。両親が貧困であったため、生まれてからすぐ捨てられたが、どうしても見捨てられなかった母親と近くの農場主の男に助けられて共に農場で暮らす様になる。母子が農場で働けるよう取り持った男の下心から来る逆恨みで、2人の食器を破壊し夕食を与えないなどの嫌がらせをする。これに対しディオの母親は、子供のためにシチューを手で受け取り火傷を負う。1年後、ディオの母親は破傷風により23歳の若さで死去。ディオはこの時、シチューの火傷の傷が破傷風の原因だと"信じ込み"、社会に復讐を誓う。そして社会の頂点に立つ事を志し、レースに参加した。レース中盤、遺体の「左目部」を手に入れた事により、フェルディナンドの恐竜化(ただし、自身も恐竜化できる)の能力を引き継ぐ。また、自身の名誉と権力を手に入れるために、ジャイロ達を倒す事を条件に大統領と取り引きをしている。今大会、優勝候補の一角である。馬名の由来はアメリカのバンド「Bob Seger & The Silver Bullet Band」。
- ウルムド・アブドゥル
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- 国籍:エジプト
- 愛馬:名称不明(?歳、ラクダ)
- エジプトの流浪民で、優勝候補の一角だった。年に三度もラクダでサハラ砂漠を横断し、レースにもラクダで参加する。第1ステージ開始直後、ラクダの巨体を生かしジャイロに襲い掛かる。しかしジャイロに裏を掻かれて群生サボテンに突っ込み自爆、リタイアとなる。Part3に同姓のキャラクターが登場する。
- ドット・ハーン
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- 国籍:モンゴル
- 愛馬:#1(4歳、ブーロンネ)
- 東洋の馬術の名人。チンギス・ハンの子孫。優勝候補の一角。レース中盤まで好成績を残していたが、大統領の刺客によって、ジャイロを倒すために利用され、殺されてしまう。
- ポコロコ
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- 国籍:アメリカ
- 愛馬:ヘイ!ヤア!(4歳、クオーター・ホース)
- スタンド:幸運(人形のような像)
- ジョージア州に住む黒人青年の農民。21歳。ゼッケン番号A-777。通称「黒い彗星」。彼の両親は必死になって働いて奴隷から解放され自由の身となるが、息子の彼はサボり好きでだらしがなく、呑気な性格。ジプシーの占い師(第3部に登場する「エンヤ婆」にまさにそっくりである)によりレースが開催される2ヶ月は50億人にひとり(雑誌掲載時には10億人にひとり)の「幸運」がポコロコに訪れると聞き、レースに参加する。そして、占いの通り凄まじい幸運を味方にし、レースを混乱させることに。名前の由来はヒップホップ・デュオOutkastの楽曲「Hay ya!」から。
- ミセス・ロビンスン
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- 国籍:メキシコ
- 愛馬:エル・コンドル・パサ(7歳、アバルーサ)
- ジャイロ・ツェペリに懸けられた賞金を狙う暗殺者。体内に甲虫を飼い、その虫を操ってサボテンの針を自由に飛ばすという特殊能力を持つ。「ミセス」とついているが、周りの人物のセリフから察するに男性の模様。名前の由来はフォークロックデュオSimon & Garfunkelの楽曲「Mrs.Robinson」。馬名の由来も同アーティストがカバーしたフォルクローレの名曲「EL CONDOR PASA」。
- (ブンブーン一家)
ジャイロ・ツェペリの追っ手。一家揃ってスタンド使いの殺人鬼。アリゾナで鉱山を探していたところ「悪魔の手のひら」と遭遇し、スタンドを身につける。それぞれ似た能力を持つが、像(ヴィジョン)は若干異なっている。一家の名前の由来はOutkastから。馬名の由来は全てギタリストJimi Hendrixの楽曲からである。
- ベンジャミン・ブンブーン
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- 国籍:アメリカ
- 愛馬:クロスタウン・トラフィック(4歳、クオーター・ホース)
- スタンド:鉄
- ブンブーン一家の父。ゼッケン番号C-449。周囲の鉄分を操るスタンド能力を持つ。顔の内部に鉄を仕込み、顔の形を変えて別人に変装することもできる。彼曰く、彼の妻は『家族を捨てて売春婦になった』そうだ。馬名の由来は「Crosstown Traffic」。
- アンドレ・ブンブーン
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- 国籍:アメリカ
- 愛馬:フォクシーレディ(3歳、クオーター・ホース)
- スタンド:鉄
- 兄。ゼッケン番号C-450。性格は父親似だが、どこか狂っている。周囲の鉄分を操るスタンド能力を持つ。アンドレの血を浴びた人間は、磁力を帯びるようになってしまう。馬名の由来は「Foxy Lady」。
- L.A.ブンブーン
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- 国籍:アメリカ
- 愛馬:リトル・ウイング(3歳、クオーター・ホース)
- スタンド:鉄
- 弟。ゼッケン番号C-451。気弱な優等生タイプで、外見は母親似。周囲の鉄分を操るスタンド能力を持つ。馬名の由来は「Little Wing」。
- オエコモバ
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- 国籍:ネアポリス
- 愛馬:不明
- スタンド:爆弾ピン(カラスのような像)
- ジャイロ・ツェペリの追っ手。ゼッケン番号?-242。爆弾テロリストでツェペリ親子とは因縁の仲。アリゾナ砂漠にて「悪魔の手のひら」を越えたことで、スタンドが発現した。触れた物をピン付の爆弾に変えるスタンド能力を持つ。名前の由来はラテン・ロックバンドSantanaの楽曲「OYE COMO VA」。
- フリッツ・フォン・シュトロハイム
-
- 国籍:ドイツ
- 愛馬:ヨーロッパ・エクスプレス(4歳、トラケーネン)
- ジャイロ・ツェペリの追っ手。テロリスト。第1ステージ7位の強豪。右手の義手に銃を仕込み、ジャイロに迫るものの、あっさりと撃退される。馬名の由来はドイツのテクノユニットKraftWerkのアルバム「Trans-Europe Express」。Part2に同姓のキャラクターが登場する。
- ホット・パンツ
-
- 国籍:アメリカ
- 愛馬:ゲッツ・アップ(3歳、マスタング)
- スタンド名:クリーム・スターター
- 第1、第2ステージ共に上位にランクインしていたが、第3ステージで後続に1時間の差をつけてトップ通過した人物。年齢・略歴も不明で、名前も偽名である。肉を搾り取ってスプレー状に放射する能力を持つ。第2ステージのアリゾナ砂漠でスタンド能力を身につけたと思われる。実は女性らしい。名前の由来はアメリカの歌手James Brownの楽曲「Hot Pants」。スタンド名の由来はThe Prodigyの楽曲「Firestarter」。
- ガウチョ
-
- 国籍:スペイン(メキシコ)
- 愛馬:ペグ(6歳、アパルーサ)
- 第1、第3と好成績を残している騎手。第4ステージ途中の奇妙な果樹園でジャイロ達と遭遇するが、リンゴォ・ロードアゲインとの果し合いに敗れ、殺されている。名前の由来はアメリカのバンドSteely Danのアルバム「Gaucho」。馬名の由来も同アーティストによる楽曲「Peg」から。
- ノリスケ・ヒガシカタ
-
- 国籍:日本
- 愛馬:ホノオ(4歳、バーバリアンウォーム・ブラッド)
- レース序盤は上位にランクインし、第4ステージをトップ通過した騎手。仙台藩出身。68歳。ホット・パンツの正体を女性と見抜いたようである。へそが2つある。マタギであるらしく長銃を背負ってる。なお姓の「ヒガシカタ」はPart 4の主人公・東方仗助と同姓であるが、関係は不明である。馬名の由来はイギリス出身のプログレッシブ・ロックバンド、Pink Flyedのアルバム「Wish You Were Here 邦題:炎~あなたがここにいてほしい~」から。
[編集] 大統領の刺客
- ポーク・パイ・ハット小僧
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- スタンド名:ワイアード
- 大統領がジャイロに直に送り込んだ刺客。口の中にあるウインチのようなスタンドからワイアーの鈎針を出し、皿を通して異空間へたれ下げるスタンドを持つ。またその鈎針には疑似餌(ルアー)を付けることもできる。「ギィーンガシャン!」など機械音をよく発している。スタンド名の由来はロックミュージシャンJeff Beckのアルバム「Wired」。名前の由来はジャズ演奏家Charles Mingusの楽曲「Goodbye Pork Pie Hat」。
- フェルディナンド博士
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- スタンド名:スケアリーモンスターズ
- ジャイロ・ツェペリの追っ手。地質学・古代生物学者。2年前にアリゾナで「悪魔の手のひら」を探索中、スタンド能力を身につけた。生物を恐竜化させて支配下に置くスタンドを使い、ディオや村人を恐竜化させ、ジャイロとジョニィに迫る。因果応報を信念とし、「大地」を尊敬している。ジャイロ達に敗れた後、恐竜化させていた野生のクーガーの群れに喰い殺される。スタンド名の由来はイギリスのミュージシャンDavid Bowieのアルバム「Scary Monsters」。名前の由来はイギリスのロックバンドFranz Ferdinand。
- リンゴォ・ロードアゲイン
-
- スタンド名:マンダム
- 大統領の送り込んだ刺客。奇妙な果樹園でジャイロ達を待ち受ける。丁寧な喋り口調で紳士であり、最も注目的なのは公正な闘いによる自身の成長を目的とした「男の美学」を信念としていることである。これは彼が幼少の頃、家族を殺しリンゴォを襲った男を殺したことで、持病であった皮膚の病気が治った事が彼をそう考えさせている。ジャイロ・ツェペリとの決闘に敗北して死亡。彼の信念は、後のジャイロの考え方に大きく影響を与えている。3年程前、砂漠で身につけたスタンド「マンダム」は時間を6秒戻す能力である。スタンド名の由来はJerry Wallaceの楽曲「MANDOM-Lovers Of The World」から(日本では同曲の使われたCMに出演した俳優Charles Bronsonの印象が強く、関連性も深い)。
- ブラックモア
-
- スタンド名:キャッチ・ザ・レインボー
- 命令に忠実な大統領の部下。"遺体の在り処を記すメモ"を盗み取った侵入者を追跡する。雨を空中に固定するスタンド能力を持ち、雨粒の上を歩く事が可能である。口癖は「スイませェん」。遺体の本人と思われる人物に心酔しており、目撃している。遺体を巡りジャイロ達を追い詰めるが、敗北している。スタンド名の由来はヘヴィ・ロックバンドRainbowの楽曲「Catch The Rainbow」から。名前の由来はDeep Purpleなどで活躍したギタリスト「Ritchie Blackmore」。
[編集] レース関係者、その他
- スティーブン・スティール
-
- 国籍:アメリカ
- 「スティール・ボール・ラン」レースの主催者。身長190cm以上の長身で若い頃は騎兵隊に入っていたが、除隊後は多数のプロデュース業を営んでいた。自身のプロデュース業に失敗し途方に暮れていたところ、とある少女の話を聞き、「スティール・ボール・ラン」を思いつきレースを開催する。そのときに出会った少女は騎兵隊時代に恋をし馬車の事故で亡くなった少女にそっくりだった為に彼は求婚を申し入れ結婚した。ちなみにその少女(妻)の年齢は14歳でスティーブンとは年齢が数十歳も下である。そのことについて記者から質問されたが、「関係ねーだろ、レースとは」と答えた。現在51歳。名前の由来はBuffalo Springfieldなどのバンドで活躍した「Stepen Stills」から。
- ルーシー・スティール夫人
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- 国籍:アメリカ
- スティーブンの妻。年齢は14歳で夫とはただの親娘以上に年の差が離れている。幼少時に落ちぶれていたスティーブンと出会い、後に結婚する。物語中盤で、大統領の所持する「遺体」を偶然目撃する。さらに夫が大統領に利用されているという事実を知り、夫を助けるため"遺体の在り処を記すメモ"を盗み、窮地の陥りながらも遺体の「脊椎部」を手に入れジャイロ達と合流する。その後はジャイロから遺体の「右眼部」を譲り受け、自らと夫の身を守るため、大統領から遺体の「心臓部」を奪い取るべく行動している。マウンテン・ティムに好意を寄せられていた。
- ファニー・ヴァレンタイン
-
- 国籍:アメリカ
- 第23代アメリカ合衆国大統領。SBRレースを利用して、アメリカ各地に散らばっている「遺体」を集めようとしている。そのためには手段を選ばず、遺体を手に入れたジャイロたちに抹殺を目的とした刺客を送り込んでいる。過去にカルフォルニア・サンディエゴ捜索隊に同行した際、「悪魔の手のひら」に遭遇し遺体の「心臓部」を手に入れている。名前の由来はスタンダード・ジャズの名曲「My Funny Valentine」。
なお、あくまで架空の大統領であり、実在した第23代大統領はベンジャミン・ハリソンである。 - グレゴリオ・ツェペリ
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- 国籍:ネアポリス
- ジャイロの父。ジャイロに「鉄球」の技術を伝授した張本人で、老練の死刑執行人。罪人に苦痛を味あわせることなく一瞬のうちにして生命を絶つ、すなわち「死の尊厳」を何よりも重んずる。彼は人間関係の思い出を作ることは一切しない。というのも、それは「感傷」に通じると考える彼なりの厳しい規律である。何故なら「感傷」は心に動揺を生じさせ、斬首の際に振り下ろす剣の手元を狂わせかねない。そうなると死刑執行の任務は失敗に終わるだけではなく、生命の誇りを地に落とし、国家と法の威厳にさえ傷をつける事にもなる。グレゴリオはそれらのことを祖先からの教えと自らの経験で十分心得ていた。いずれ死刑執行の仕事を引き継ぐことになるであろう息子のジャイロにも「感傷」の危険さを示唆している。
- マルコ少年
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- 国籍:ネアポリス
- 貧しい暮らしをしている少年。9歳。家は代々貴族に仕える召使いの家系で、彼もリッピという男爵の屋敷に帽子と靴磨きのためだけに住み込みで働くことになった。しかし奉公に入ってから数週間後、突然国の憲兵隊が男爵の家に押し入り、その際彼は逮捕されてしまう。男爵の屋敷でネアポリス国王の暗殺計画が進んでいたことが明るみに出たためである。これにより男爵とその家族及び関係者は全員、最重罪である「国家叛逆罪」を犯したとして裁判にかけられ処刑される。計画は未然に防がれたが、ただ靴を磨いていただけのマルコも関係者の一員として見なされ、同じく「国家叛逆罪」により処刑が決定してしまう。処刑法は「斬首刑」。その処刑の責任者はジャイロ・ツェペリ、初任務と決められた。
- ニコラス・ジョースター
-
- 国籍:アメリカ
- ジョニィ・ジョースターの実兄。故人。ジョニィより5歳年上。過去に、天才騎手として将来を有望視されていたが、事故で亡くなっている。父親からも期待され、ジョニィからも良い兄として慕われていた。しかし、父親はニコラスを溺愛し、ジョニィには愛情を注がなかったために、ニコラスの死後もニコラスの幻影を追い求めている。余談だが、ジョースター家は没落した貴族の末裔である。
[編集] 各ステージの概要
STAGE | 副題 | ルート | 全行程 | 行程予想日数 | 参加総数 | リタイア | 死者 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
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サンディエゴ・ビーチ ~ サンタ・マリア・ノヴェラ教会 |
15km | 3852 | 79 | 3 | |
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~ モニュメント・バレー | 1,200km | 12-18日 | 3770 | 1219 | 82 |
|
ブレイク・ダウン」 |
~ キャノン・シティ | 710km (山岳ルート) |
7日 | 2469 | 551 | 0 |
|
小さな墓標」 |
~ カンザス・シティ | 約1,250km | 21日 | 1918 | 1476 | 1 |
|
|
~ シカゴ・ミシガン湖畔 | 約780km | 約14日 | 441 | --- | --- |
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~ マッキーノ・シティ ヒューロン胡 | 約690km | --- | --- | --- | --- |
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[編集] 総合順位(途中経過)
- ※3rd.4th.STAGE結果の詳細が不明のため、総合順位9位以下は不明
順位 | 騎手名 | 国籍 | 馬名 | 獲得ポイント | タイムボーナス | 遺体所持 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | サンドマン | 米 | (本人自身) | 190p | 1時間 | |
1 | ディエゴ・ブランドー | 英 | シルバー・バレット | 190p | 1時間 | 左目部 |
3 | ホット・パンツ | 米 | ゲッツ・アップ | 175p | 1時間 | |
4 | ジョニィ・ジョースター | 米 | スロー・ダンサー | 165p | 左腕部、脊椎部 | |
5 | ノリスケ・ヒガシカタ | 日本 | ホノオ | 138p | 1時間 | |
6 | ポコロコ | 米 | ヘイ!ヤア! | 133p | ||
7 | ジャイロ・ツェペリ | ネアポリス | ヴァルキリー | 111p | ||
8 | ゼニヤッタ・モンダッタ | 印 | ロクサーヌ | 42p | ||
9 | スループ・ジョン・B | 米 | キャッチ・ア・ウェイブ | 38p | ||
10 | バーバ・ヤーガ | 露 | ナットロッカー | 30p | ||
11 | キャラバン・サライ | メキシコ | ムーン・フラワー | 24p | ||
12 | デキシー・チキン | 米 | ランブリン・マン | 18p | ||
13 | ネリビル | 米 | カントリーグラマー | 17p | ||
14 | マック・ザ・ナイフ | 不明 | 不明 | 14p | ||
15 | ジョージー・ポージー | 不明 | 不明 | 13p | ||
16 | ロッターズ・クラブ | 不明 | 不明 | 13p | ||
17 | イグレシアス | ポルトガル | ナタリー | 11p | ||
18 | カニエ | 不明 | 不明 | 9p | ||
19 | シゲチー | 不明 | 不明 | 8p | ||
20 | ビリー・ホワイト | 米 | ラヴ・アンリミテッド | 6p | ||
21 | タルカス | 不明 | 不明 | 5p | ||
脱落 | ウルムド・アブドゥル | エジプト | (ラクダ) | 0p | 1st.STAGEリタイア | |
脱落 | ロッカチュゴ | 独 | (自動車) | 0p | 1st.STAGEリタイア | |
脱落 | ミセス・ロビンスン | メキシコ | エル・コンドル・パサ | 4p | 2nd.STAGEリタイア | |
脱落 | ベンジャミン・ブンブーン | 米 | クロスタウン・トラフィック | 13p | 2nd.STAGEリタイア | |
脱落 | アンドレ・ブンブーン | 米 | フォクシーレディ | 12p | 2nd.STAGEリタイア | |
脱落 | L.A.ブンブーン | 米 | リトル・ウイング | 11p | 2nd.STAGEリタイア | |
脱落 | オエコモバ | ネアポリス | 不明 | 0p | 2nd.STAGEリタイア | |
脱落 | F.V.シュトロハイム | 独 | ヨーロッパ・エクスプレス | 20p | 2nd.STAGEリタイア | |
脱落 | マウンテン・ティム | 米 | ゴースト・ライダー・イン・ザ・スカイ | 35p | 3rd.STAGEリタイア (2nd.STAGE) |
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脱落 | ガウチョ | スペイン | ペグ | 17p | 4th.STAGEリタイア | |
脱落 | ドット・ハーン | 阮 | #1 | 71p | 5th.STAGEリタイア | |
ファニー・ヴァレンタイン | 米 | 心臓部 |
[編集] その他
この作品中で行われている「スティール・ボール・ラン」は、かつて実際に行われていたアメリカ大陸横断レース「キャノンボール・ラン」(現在も名前を変えて行われているらしい)をもとにしていると思われる。この「キャノンボール・ラン」を題材とした映画は現在までに数本作られている。
登場人物や馬の名称はアーティスト名、バンド名や曲名などをアレンジしたものが多い。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
ジョジョの奇妙な冒険 | |
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漫画: | ファントムブラッド | 戦闘潮流 | スターダストクルセイダース | ダイヤモンドは砕けない | 黄金の風 | ストーンオーシャン | スティール・ボール・ラン |
小説: | 砂漠発地獄行 | 熱き砂の墓標 | ジョジョの奇妙な冒険II ゴールデンハート/ゴールデンリング | ジョジョの奇妙な冒険 テュルプ博士の解剖学講義 |
OVA: | ジョジョの奇妙な冒険 | ADVENTURE |
映画: | ファントムブラッド |
ゲーム: | ジョジョの奇妙な冒険 (コブラチーム) | ジョジョの奇妙な冒険 (カプコン) | 未来への遺産 | 黄金の旋風 | ファントムブラッド |
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