スズキ・ワゴンR
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スズキ・ワゴンR | |
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駆動方式 | FF 4WD |
OEM | マツダ・AZ-ワゴン |
初代 | |
製造期間 | 1993年 – 1998年 |
ボディタイプ | 4ドア/5ドア 軽トールワゴン |
姉妹車 | ワゴンRワイド |
車台が共通の車種 | セルボモード |
同クラスの車種 | ダイハツ・ムーヴ ホンダ・ライフ 三菱・ミニカトッポ |
2代目 | |
標準仕様 | |
ワゴンR FCV(燃料電池車) | |
製造期間 | 1998年 – 2003年 |
ボディタイプ | 4ドア/5ドア 軽トールワゴン |
姉妹車 | ワゴンRプラス/ソリオ シボレー・MW |
車台が共通の車種 | スズキ・MRワゴン スズキ・アルト スズキ・アルトラパン 日産・モコ マツダ・キャロル マツダ・スピアーノ |
同クラスの車種 | ダイハツ・ムーヴ ホンダ・ライフ 三菱・トッポBJ スバル・プレオ |
3代目 | |
製造期間 | 2003年 – |
ボディタイプ | 5ドア 軽トールワゴン |
全長 | 3395mm |
全幅 | 1475mm |
全高 | 1645mm |
車両重量 | 820kg |
車台が共通の車種 | スズキ・MRワゴン スズキ・アルト 日産・モコ マツダ・キャロル |
同クラスの車種 | ダイハツ・ムーヴ ダイハツ・タント ホンダ・ライフ ホンダ・ザッツ ホンダ・ゼスト 三菱・eK 日産・オッティ スバル・ステラ |
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ワゴンR(Wagon R)はスズキで生産されている軽自動車規格のトールワゴン型自動車。
目次 |
[編集] 概要
代表的な軽トールワゴンでダイハツ・ムーヴやホンダ・ライフとともに人気がある。実際は車名別国内販売台数1位。
2003年の1月から12月までの年間軽自動車販売台数でムーヴに抜かれるが、2003年4月から2004年3月の軽自動車販売台数で第一位となったため、一時ワゴンR、ムーヴの両方が「No.1」を名乗っていた。
乗車姿勢や頭上空間、開発過程などからムーヴはバン寄りの箱形に対して、ワゴンRはワゴン寄りの乗用車といえる。
マツダにはAZ-ワゴンとしてOEM供給されている。海外では、ワゴンRを基にしたオペル・アジラがポーランドで生産されている。
2代目ベースではあるが派生車にサイズを拡大した普通車のソリオ(ワゴンRワイド→ワゴンRプラス→ワゴンRソリオ→ソリオと改名)がある。
[編集] 歴史
[編集] 初代(1993-1998年)
型式 [CT21S/CV21S/CT51S/CV51S]
- 1993年9月 初代ワゴンR発売。
- 1994年RJCカー・オブ・ザ・イヤー受賞。
- 1995年10月 マイナーチェンジ。
- 1996年8月 5ドア追加(2WDのみ)。
- 1997年2月 低価格車RC追加。
- 1997年4月 マイナーチェンジ、RS追加。
- 1997年11月 前席ベンチシート/コラムAT(3速)モデル追加。
- 1998年 RR、コラムターボ追加。
- 1998年5月 前席ベンチシート/コラムATのFX/FT追加。
- 軽自動車の弱点であった室内の狭さを、背を高く取ることで克服した軽の革命的モデルである。発売後すぐさま大ヒットとなった。室内高を高くするだけであれば三菱・ミニカトッポという先駆者があったが、ワゴンRは座面も高く取ることで、それまでの自動車にはなかった快適性を創造した。足を窮屈に曲げずに座れることで圧迫感が軽減し、視点も高くなることにより眺望性・視認性も向上しそれに伴って開放感も向上した。ワンボックスカーでもこれらは実現していたが、ワンボックスカーは床面が高く乗降に難儀するが、2ボックスでは床面は地面からワンステップの高さのため乗降もスムーズとなった。これらのことが女性(特にセカンドカーを望む主婦層)に受け、派手な機能が無いにも関わらず爆発的に売れた。評判が広がるにつれ購買層はどんどん拡大していった。
- この車を意識して、ダイハツ・ムーヴ、ホンダ・ライフ、三菱・トッポBJが登場した。また若者のドレスアップベ-ス車としても人気があり、パ-ツも数多く発売されている。
- 初代モデルは当初、全グレードが「N/A」「右後部ドアのない4ドアモデル」「後部シートはヘッドレスト無しのベンチシート」「AT車は3速AT」であったが、後に「ターボ付モデル」「4速ATモデル」「5ドアモデル」「前席ベンチシート/コラムATモデル」「ヘッドレスト付き後部座席」とラインナップが増えた。そのためこの代のモデルは多岐にわたる。
- キャッチコピーは「クルマより楽しいクルマ」。
[編集] 2代目(1998-2003年)
型式 [MC21S/MC11S/MC22S/MC12S]
- 1998年10月 軽自動車の規格改定にあわせて2代目にフルモデルチェンジ。
- 1999年3月 販売台数が100万台を突破。
- 1999年10月 マイナーチェンジ。
- 2000年4月 4ドア(運転席側1ドア:助手席側2ドア)廃止。
- 2002年9月 マイナーチェンジ。フロントグリルの変更など。
- 基本的には初代のキ-プコンセプトだったが、女性ユーザーを意識し、全体的に多少丸みを帯びた。内外装の大幅な質感アップや、初代よりボディサイズを大きくしながら、最小回転半径を小さくするなど(4.6m→4.2m)、地道な改良を施し連続ヒットとなった。徹底的なコストダウンでも話題になり、派生車やOEM車と部品を共用化するため、ステアリングホイールやフルホイールキャップにスズキのマークが入れられなかった。極めて異例で、スズキらしい割り切りは良かったが、その後のマイナーチェンジで、再びそれぞれのマークが入った部品に切り替わった。またこの代でスポーティグレードであるRRグレードが生まれ、標準グレードとの差別化が明確となった。
- CMキャラクターにレオナルド・ディカプリオが起用された事があった(現在はトヨタ・プリウスのCMに出演)。
- GM製の燃料電池スタックを搭載してスズキ初の燃料電池自動車が試作されている。
[編集] 3代目(2003年-)
型式 [MH21S]
- 2003年9月30日に3代目にフルモデルチェンジ。引き続きキープコンセプトではあるが、2代目で丸みを帯びたエクステリアから初代に立ち返り再びスクエアデザインとなったが、インテリアについては初代・2代目よりも質感・使い勝手が向上している。設計段階から5ドア専用設計だった。スポーツグレードのRR-DIには軽市販車初の直接噴射式ターボエンジンが搭載された。全グレードにタコメーターを標準装備する。
- 同じGM系列のスバルと共同開発したフロントサスペンション用ロアアームを採用している。
- 2004年にモデルチェンジした6代目アルトが同じ車台を用いた。
- 2003年12月 販売台数が200万台を突破。
- 2005年8月 一部改良。エクステリアとインテリアを一部仕様変更。
- 2006年3月 販売台数が250万台を突破。同5月に250万台達成記念車を発売。
[編集] 売り上げと特別仕様車
3代目ワゴンRは3代続けてキープコンセプトだったこと、車台の後部が先代からあまり改良されなかったことなどにより評論家にはあまりよい評価はされず、また販売台数の面でもフルモデルチェンジの割に大きくは伸びず、ワゴンRより早い2002年12月にフルモデルチェンジしたダイハツ・ムーヴに2003年の軽自動車の販売台数No.1を譲ることになった。 そのためか、2004年1月には14インチアルミホイールやエアロパーツ、CD/MDオーディオや革巻きステアリングホイールを装備して価格をベース車両の税別6万円アップに抑えた割安感の強い特別仕様車を発売、後に選べるボディカラーを増やし自然吸気エンジンのみからMターボエンジン(過給圧を低くしてターボラグを減らし扱いやすくしたターボエンジン)を搭載するグレードにも同様の特別仕様車を発売したこともあり、2004年の年間軽自動車販売台数ではムーヴから年間No.1を奪還した。
2004年12月15日に行われた一部改良ではエンジンの環境性能や内装の質感が向上したほか、特別仕様車は前照灯のリフレクターがブルーリフレクター、車幅灯のレンズがブルーレンズとなり、Mターボエンジンを搭載する特別仕様車にはさらに専用のフロントグリルが与えらたほかRRと同様のフロントフォグランプを装備、価格がベース車両の税別6万円アップから税別8万円アップになった。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- スズキ・ワゴンR公式ページ
- スズキ・ワゴンR特別仕様車公式ページ
- ワゴンR スペシャルサイト
- 水素・燃料電池実証プロジェクト(JHFC)・ワゴンR FCV
- 3104のワゴンR - WagonR.NET - MH21SとCV21Sの紹介。DIYレポート、エアロ紹介、オフ会レポート。
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