シンセサイザー

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この項目では楽器のシンセサイザーについて説明しています。電子工学のシンセサイザーについては周波数シンセサイザをご覧ください。

シンセサイザー(synthesizer)とは、一般的には主に電子的手法により楽音等を合成（synthesize：シンセサイズ）する楽器「ミュージック・シンセサイザー」の総称。1970年にデビューしたエマーソン・レイク・アンド・パーマーのキース・エマーソンのプレイにより一躍有名な楽器となる。

減算方式・乗算方式・加算方式・符号化方式、またはそれらの複合型など多数の方式が存在している。最近の物はサンプリングした音を元にして音を作っていくタイプが多い。

鍵盤（キーボード）で演奏するものを主としているが、モジュール、あるいはシンセサイザーモジュールと呼ばれるラックタイプのものも数多くあり、それらは自動演奏装置（シーケンサー）による演奏や、ギター・笛型・打楽器型など多彩なコントローラーによっても演奏される事もある。

初期のシンセサイザーは、モーグ・シンセサイザーのように、アナログ回路で信号を作成、加工する形のものであった。そのため、たくさんの音を出すためには非常に多くの電子回路が必要となり、一つのスタジオをまるごと占領するものまであった。

新しい流れとしてパソコン上のソフトウエアによるシンセサイザーのエミュレーションが2000年前後から普及してきた（ソフトウェア・シンセサイザー）。これはシンセサイザーの電子回路をコンピュータ上の信号処理ソフトウエアで置き換えたもので、往年の名器と同じ音を出すものも現れている。技術としては1990年代から存在していたが、近年のレコーディング環境のコンピュータ化やパーソナル・コンピュータのリアルタイム処理能力の向上により実用的になってきたからと推測できる。

日本においては、シンセサイザーに関わりを持つ人々の団体「日本シンセサイザープログラマー協会(JSPA)」（松武秀樹会長）がある。