シュペルエタンダール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シュペルエタンダール (Super Étendard) はフランス海軍の艦上戦闘攻撃機である。開発はダッソー・ブレゲー社によって行われ、1977年に初飛行した。
エタンダールIVの後継機としてSEPECATジャガーの採用が計画されたが、政治的な理由から計画がとりやめられたので、エタンダールIV Mを改良して設計された。対艦ミサイルエグゾセと同時に開発がすすめられ、1974年に初飛行した。アルゼンチン海軍に14機採用されたシュペルエタンダールは、イギリスとのフォークランド戦争で活躍した。また、イラン・イラク戦争においてイラクが発注したミラージュF1の納入が遅れたため、このつなぎとして5機が同空軍に貸与され、主にイラン向けタンカーに対しての通商破壊やイラン艦艇への攻撃に使用された。これらは、失われた1機を除いてミラージュF1納入後にフランスに返還された。総生産機数は85機。なお、専用の空対空レーダーを備えていないため戦闘能力は限定的であり攻撃機に分類される場合が多いが、兵装搭載量が少なく (2.1t)、航続性能にも難点があるために燃料タンクの携行が必須となり、米海軍の艦上攻撃機に比べて打撃力は非常に小さい。
2010年をめどに、ラファールMによって更新される予定である。
[編集] スペック
- エンジン: SNECMA Atar 8K50
- 推力: 49.03 kN
- 全長: 14.31 m
- 全巾: 9.60 m
- 全高: 8.86 m
- 翼面積: 28.4 m²
- 空虚重量: 6450 kg
- 最大離陸重量: 12000 kg
- 最大速度(海面): 1200 km/h
- 最大速度 (12000 m): 1380 km/h
- 航続距離: 1320 km
- 最大到達高度: 13700 m