シクロホスファミド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シクロホスファミド
|
|
IUPAC命名法による物質名 | |
N,N-Bis(2-chloroethyl)tetrahydro-2H-1,3,2- oxazaphosphorin-2-amine 2-oxide monohydrate |
|
識別 | |
CAS登録番号 | 50-18-0 |
ATCコード | L01AA01 |
PubChem | 2907 |
DrugBank | APRD00408 |
化学的データ | |
化学式 | C7H15Cl2N2O2P・H2O |
分子量 | 279.10 |
SMILES | C1CNP(=O)(OC1)N(CCCl)CCCl |
物理的データ | |
融点 | 45°C (113°F) |
薬物動態的データ | |
生物学的利用能 | >75%(経口投与) |
血漿タンパク結合 | 12~24% |
代謝 | 肝臓(主にCYP2B6) |
半減期 | 2.8~8.7時間 |
排泄 | 尿中(68%) 糞中(1.8%) 呼気中(0.9~1.4%) ※何れも4日以内 |
Therapeutic considerations | |
胎児危険度分類 | |
Legal status | |
投与方法 | 経口投与、静脈内投与 |
シクロホスファミド(cyclophosphamide : CPA)は、アルキル化剤に分類される抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)、免疫抑制剤。製造販売元は、塩野義製薬株式会社で、商品名はエンドキサン®(endoxan®)
史上初の抗癌剤ナイトロジェンマスタードの誘導体としてドイツで開発され、同じく日本で開発されたナイトロジェンマスタード誘導体・ナイトロミンに代わって広く用いられることになった。
水やエタノールに加溶のアルキル化剤で、DNA合成を阻害する。 また、抗体産生中のβリンパ球の増殖を妨げるので、免疫抑制作用があり、臓器移植時の拒絶反応を抑える免疫抑制剤として使われるほか、全身性エリテマトーデス重症の治療の際のステロイドパルス療法等で使用する事もある。
目次 |
[編集] 効能・効果
- 下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解。
- 以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法。
- 乳癌(手術可能例における術前、あるいは術後化学療法)
- 下記疾患における造血幹細胞移植の前治療。
[編集] 重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状、骨髄抑制、出血性膀胱炎、排尿障害、イレウス、胃腸出血、間質性肺炎、肺線維症、心筋障害、心不全、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)
[編集] 関連事項
[編集] 外部リンク
[編集] 参考資料
- 『注射用エンドキサン100mg/注射用エンドキサン500mg』添付文書・2005年9月改訂
カテゴリ: 薬学関連のスタブ項目 | 医学関連のスタブ項目 | 生理活性物質 | 医薬品 | 抗がん剤