クラリチン
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クラリチン(Claritin)とは、米国のシェリング・プラウから発売されている持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤である。一般名はロラタジン(Loratadine)。
日本では現地法人(シェリング・プラウ株式会社)と塩野義製薬から販売されている。
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[編集] 概要
一錠中にロラタジンを10mg含有するクラリチン錠(2002年発売 )・クラリチンレディタブ錠(2004年発売)の二種類が日本で発売されており、当該薬剤は指定医薬品・処方せん医薬品である。クラリチンは、シェリング・プラウの主力商品の一つであり、アレグラ(2000年発売)、ジルテック(1998年発売)などと並び、世界で最も消費されている第二世代抗ヒスタミン薬の一つである。
(上記の年号は日本に於いての情報である。)
なお、日本未発売であるが小児用シロップ剤も米国などで発売されている。
[編集] 特徴・副作用など
クラリチンの最も大きな特徴は、副作用として眠気があらわれることが少なく、眠気の発現頻度がプラセボと比較しても有意な差が認められない点である。外国人データによれば、クラリチンは空軍パイロット及び民間航空会社パイロットを対象にフライトシミュレーションを実施した際、プラセボと比較してパイロットの航空機操作能力に影響を与えなかったとされる。
また、最近米国で行われた臨床試験(Cognitive effects of Loratadine:Effect on Allergy Response)によると、クラリチンを服用しているアレルギー疾患患者と、アレルギー疾患を持たない健常人と注意力や集中力などの認知機能が同等であることが示された。
日本に於いて承認されている抗ヒスタミン薬のうち、添付文書の重要な基本的注意の箇所に眠気を催すことがある旨のないものは、現在のところ本剤とアレグラに限られている。また、クラリチンは持続性を有するため、一日一回の服用だけで足りる。
なお、レディタブ錠は、口腔内速溶錠であるため、水なしで服用可能である。
重篤な副作用が起きる可能性は低めだが、1日1回の服用で済む故に、患者によっては他の1日2回以上服用の同類の薬剤(アレグラやアレロックなど)と比べて効果(症状の改善)が出にくい事がある。
[編集] 効能
日本に於いてクラリチンは、アレルギー性鼻炎(→花粉症)・蕁麻疹・皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒に対し、その効能・効果が認められている。
[編集] 諸外国の状況
ロラタジンの国際誕生は1987年であり、日本以外の地域においては決して新しい薬と言えるものではない。米国においては、既に特許期限が経過しており、医療用医薬品としては後発医薬品が発売されているほか、2002年よりスイッチOTCとして市販もされており、2005年3月迄の米国での総売上高は10億ドル超である。 これは全米で販売されているOTC薬の中で総売上高が3位以内だという。
2000年にアメリカの医療用Claritinの広告について、ユーザー(患者)の約半分は効果が出なかったにもかかわらず、100%に近いユーザーに効果が有ったとして需要を誇張し薬剤の値段を釣り上げた疑いで、翌年に現地の多数の消費者団体が訴訟を起こしている。
[編集] クラリとティン
クラリとティン(Clari&Tin)は、ROBOTの野村辰寿氏の創作による、動物のキャラクターが何処かのサバンナで繰り広げる物語(絵本)の名称であり、クラリチンの販促ツールとしてシュリング・プラウ株式会社がROBOTに依頼して制作されたものである。
日本では医療用医薬品の一般向けの宣伝活動は薬事法により厳しく規制されているが、この「クラリとティン」はタイトルが該当製品名と語感が似ており、キャラクターが蕁麻疹っぽい症状を出したり、大きなくしゃみをするなどクラリチンの適応症状に沿った描写が有り、薬品の宣伝と捉える事も出来るが、本編中に薬を飲むなどの描写が無く、また、「クラリとティン」はシェリング・プラウではなくROBOTのキャラクターで有る事などから、特に問題は無いとされている。
その絵本が基本的にクラリチン納入先の医療機関へ頒布され、待合室などで利用者向けに閲覧できる様にした所から、同氏のストレイシープに似た独創的な世界観やキャラクターなどが子供やその母親を中心に広く受け入れられ、それまで医療機関頒布用だけだった絵本が、2004年に主婦の友社から第1巻が発売された。 現在、医療機関頒布用では第6巻まである。
版権元のROBOTから一時期「クラリとティン」関連のグッズが販売された事もあるが、出版物としては先の第1巻のみで、それも絶版となってしまっている。
- キャラクター・ストーリーについては公式サイトなどを参照されたい。
[編集] 外部リンク
- 花粉症状Web実況サイト(シェリング・プラウによる。)
- クラリチン(英語)(米国シェリング・プラウのページ)
- クラリクラブ(ROBOT内のサイト)
- タツトシティ(野村辰寿氏のサイト)
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