ガラパゴス諸島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ガラパゴス諸島 |
|
ガラパゴス諸島の衛星写真 | |
(英名) | Galapagos Islands |
---|---|
(仏名) | Iles Galapagos |
面積 | 7,665.14km² |
登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | 自然遺産(7),(8),(9),(10) |
登録年 | 1978年 |
拡張年 | 2001年 |
IUCN分類 | II |
備考 | |
公式サイト | ユネスコ本部(英語) |
地図 | |
ガラパゴス諸島(―しょとう、西:Islas Galápagos)は、南米エクアドルの西約900kmの太平洋上に浮かぶ19からなる火山群島。現在も火山活動が続いている。Islas Galápagos は「ゾウガメの島」という意味。正式名称はコロン諸島(Archipiélago de Colón )。
目次 |
[編集] 動物
火山活動(ホットスポットの活動)で出来た島で、各大陸とは隔絶された独自の進化を遂げた固有種が多く存在する。天敵になるような大型の陸棲哺乳類が存在しない。
- ガラパゴスゾウガメ - 世界最大のリクガメ。甲羅がドーム型のものと鞍型のものに分けられる。
- ガラパゴスペンギン - 世界で2番目に小さいペンギン。フンボルト海流から流れる魚類を餌にしているが、近年のエルニーニョ現象により餌が減り、個体数も減少した。
- ガラパゴスリクイグアナ - サンタフェ島にはConolophus pallidusが、その他の島にはConolophus subcristatusが生息していたが、既に絶滅した島もある。主にウチワサボテンを食べるが、移入されたヤギによって食料が奪われ、存続が危ぶまれている。
- ウミイグアナ - 海岸に生息し、海草などを食べる。海棲のイグアナである点で異端。
- ヨウガントカゲ - 各島に1種、全部で7種が生息する。
- ガラパゴスアシカ
- ガラパゴスオットセイ
その他の鳥類はガラパゴス諸島の野鳥一覧を参照。
[編集] 歴史
1535年、スペイン人の司教フレイ・トマス・デ・ベルランガが、インカ帝国が征服された地へ伝道師として向かう航海の途中、偶然に発見した。その後ガラパゴス諸島は、スペイン船の金などの積載物を狙う海賊の隠れ家として利用され、海賊の中には地図を作ったり、島を命名した者もいた。海賊は食料のヤギを島に放した。
大航海時代には捕鯨船によるゾウガメの捕食やヤギの繁殖が起こり、1832年にエクアドルが領有を宣言すると、次々と入植されていった。
やがて航空路や横断道路が建設されると欧米を中心に観光客が訪れるようになり、環境破壊も深刻になった。今ではダーウィン研究所や国立公園管理事務所の設置、世界遺産への登録、観光客に対するナチュラリストガイド制度などの厳重な自然保護対策を講じているが、未だ存在する入植されたヤギや、近年のエルニーニョ現象など問題もある。
[編集] 進化論
チャールズ・ダーウィンがビーグル号の世界周航に同乗し、この島を訪れて進化論の着想を得たことで有名である。当時の記録は、彼の『ビーグル号航海記』で読むことが出来る。現在でも、島には、彼を記念した研究所「ダーウィン研究所」が1964年に開設され、野生生物の保護、調査に当たっている。
[編集] 世界遺産
1978年に世界遺産(自然遺産)として登録された。2001年には、ガラパゴス海洋保護区も含めた登録となった。
[編集] 登録基準
この世界遺産は、世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた。
- (7) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ、最高の自然現象、または、地域を含むもの。
- (8)地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには、生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。
- (9)陸上、淡水、沿岸、および、海洋生態系と動植物群集の進化と発達において、進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
- (10)生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには、科学上、または、保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。
[編集] 郵便制度
ガラパコス諸島の中のフロアレナ島には、無人の郵便局が存在する。木製のポストが置いてある簡素な郵便局であり、手紙を回収にくる郵便局員も居ない。この郵便局を通りかかった旅行者が、自分の国宛ての手紙を探し、帰国した際に切手を貼って送り届ける制度になっている。
[編集] 構成島
19の島から成る。
- サンタクルス島
- バルトロメ島
- サンクリストバル島
- サンタフェ島
- エスパニョーラ島
- フロレアナ島
- イサベラ島
- フェルナンディナ島
- トゥルトゥーガ島
- サンティアゴ島(ジェームズ島)
- プラサ島
- サンタフェ島
- ピンタ島
- マルチェナ島
- へノベサ島(タワー島)
- セイモア島
- バルトラ島
- ピンソン島
- ラピダ島
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
カテゴリ: エクアドルの地形 | エクアドルの世界遺産 | 世界遺産 か行 | 太平洋の島 | 南アメリカの島 | 世界地理関連のスタブ項目