カラスミ
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カラスミ(鱲子)は、長崎県特産のボラの卵の塩漬け。ボラの卵巣を塩漬けし、塩抜き後、天日干により乾燥させて作る。名前の由来は、その形が中国製の墨すなわち唐墨に似ているからとの説がある。
ウニ、コノワタと併せて、日本三大珍味と呼ばれることがある。ねっとりとした塩分の濃いチーズのような味わいは、高級な酒肴として珍重される。薄くスライスしたり、すりおろして使用する。
日本以外では、台湾やイタリアのサルディニア島、スペインでもカラスミが名物となっている。ヨーロッパではタラやマグロなどボラ以外のからすみも作られている。台湾では「烏魚子」(台湾語:オーヒージー)という。表面の薄い膜を剥ぎ取ってから、日本酒を表面に軽く塗り、弱火で裏表を一、二分ずつ繰り返し火あぶり、表面が白くぶつぶつになるまで焼く。出来上がったら、薄くスライスして食べる。大根または葱と一緒に爪楊枝で刺して食べられる事が多い。焼いたものを夜店の屋台でも売っている。