オリビエ・ポプラン
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オリビエ・ポプラン(Olivier Poplin)は、銀河英雄伝説の登場人物。
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[編集] 概要
単座式戦闘艇「スパルタニアン」のパイロット。空戦の天才であり、ハートのエースの称号を持つ。
[編集] 略歴
宇宙暦771年生まれ。誕生日は不明(自称15月36日生まれ)。第6次イゼルローン攻防戦の時は同僚のコーネフ/ヒューズ/シェイクリと供に第88独立空戦隊所属として参加。その後も常に戦闘に参加し、同盟軍の帝国領侵攻では第13艦隊旗艦のヒューベリオンに3人の同僚と供に配属されている。イゼルローン要塞では第1空戦隊長を務めた。
バーミリオン星域会戦の後、「動くシャーウッドの森」の一員としてメルカッツに同行したが、ダヤン・ハーン補給基地で再会したユリアン・ミンツに尾いて親不孝号で地球に向かい、地球教本部の調査を手伝った。オーディンを経てエル・ファシルに到着した後イゼルローン再占領作戦に参加。本来の活躍の場ではない地上戦の連続に文句を言いながらも任務を遂行し、要塞の奪回に尽力した。
回廊の戦い以降はメルカッツの分艦隊に所属し、新人パイロットのカリンの面倒を見ながら戦果を重ねていった。シヴァ星域会戦ではユリアンとともにブリュンヒルトに突入し、親衛隊長のキスリング准将と格闘を演じてユリアンの前進を援護した。この格闘のさなかに停戦命令が下され、作者の思惑に反して生き残る事に成功した。
[編集] 能力
同盟軍屈指の撃墜王。帝国軍対イゼルローン革命軍による回廊の戦いで5機を撃墜して総撃墜数250機を超え、帝国対同盟戦における歴代撃墜王のベスト10に入った(アニメでは「自称」の様に扱われているが、原作小説では「後世の歴史家」が検証した様子がある)。ユリアンとカリンの空戦技術の師でもあり、空戦技術の一派の創始者でもある。ローゼンリッター(薔薇の騎士連隊)ほどではないが白兵戦も強く、ブリュンヒルトでは親衛隊長キスリングと互角に渡り合っている。
なお、地球教本部に潜入した際に食事に混入されていたサイオキシン麻薬の存在に気づいた場面がある。その際のユリアンとの会話から、過去にそういった場面に遭遇する様な「素行不良」の時代を経験し、その経験から得た判断能力であろうと思われる。
[編集] 人柄
普段は冗談好きで明るい性格。イワン・コーネフやアッテンボロー、シェーンコップ等と常日頃から毒舌合戦を展開するが、相手が目上/年上の場合は原則として敬語を外さない。それが逆にポプラン特有の慇懃無礼な態度となっている。ただし同僚で親友だったイワン・コーネフがバーミリオン星域会戦で戦死した時と、ヤン・ウェンリーが地球教徒に暗殺された時だけは明るさが失われ、酒に溺れて荒れた姿をさらけだしている。
アッテンボローと同様、堅物のムライを苦手としており、イゼルローンを再奪回した後、ムライ達が合流すると聞いて口笛で葬送行進曲を吹いたり、第2次ランテマリオ会戦でイゼルローンを訪れたロイエンタールの使者がムライだと気がついたときに慌てて回れ右をしたりしている。ただし決して嫌っている訳では無く、ただ苦手にしているだけの様子が伺える。
ベッドの上の撃墜王としても知られ、ヤン艦隊内ではシェーンコップと勇名を競う仲。ポプラン自身が語る自分の理想の死に方は、帝国軍の美人パイロットに囲まれながら撃墜されることである(ちなみに帝国軍の女性兵士は後方勤務のみであり、前線には女性兵士はいない。軍服を着て前線にいた女性はラグナロック作戦の時のヒルダだけである)。
また、単なる現役戦士ではなく、少年少女パイロットの教育係として才能を発揮しているが、恋愛の相手とするのは成熟した女性のみであって少女でも少年でもないことから、親たちからは信用されていた様子が伺える。直接の部下でもあるカリンに対しても女性としては対応せず、むしろ保護者的な立場で、父親のシェーンコップと仲を修復するように勧めている、なお、カリンの素性は本人から相談を持ちかけられたとされており、宇宙暦800年の1月1日にシヴァの艦橋で行われた新年パーティーでそれを知ったユリアンが、嫉妬するような表情を見せている。
[編集] 家族
独身。本人の弁を信頼すれば、曽祖父の時代から軍人の家系であったと思われる。
[編集] 声優
ポプランは原作の頃から、その女性関係によってファンに「イゼルローンの諸星あたる」とあだ名されていた。このあだ名は新書版の作者の後書きでも紹介され、その為OVA版での声優が古川登志夫(諸星あたる役)となった経緯がある。なお銀河英雄伝説のアニメの製作は『うる星やつら』と同じキティフィルムである。