エンターブレイン
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株式会社エンターブレイン(ENTERBRAIN, INC.=EB)はエンターテイメント関連の雑誌、書籍の制作等を手掛ける日本の会社である。角川グループホールディングスの中間持株会社であるメディアリーヴスの傘下。西和彦が設立したアスキーの一部門でありエンターテイメント系の編集部が集まっていた第二編集統括本部が前身にあたる。企業ロゴは赤字のeb!のマークである。
社名の由来は「エンターテイメントのブレインになる」から。
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[編集] 沿革
- 1987年(昭和62年)1月30日 - アスキー映画株式会社設立。
- 1997年(平成9年) - 株式会社アスキービジュアルエンタテインメントに商号変更。
- 2000年(平成12年)4月1日 - 株式会社アスキー(現・株式会社メディアリーヴス)から、ファミ通を始めとするエンタテインメント系の編集部および、それに伴う営業部門、事務部門をアスキービジュアルエンタテインメントに譲渡し、株式会社エンターブレインに商号変更。
- 2005年(平成17年)3月 - 本社を世田谷区若林から千代田区三番町へ移転(ちなみに本社ビルは桂宮邸の隣にあたる)。
[編集] 主な雑誌・書籍
- ログイン(LOGiN)-ファミコンが登場する以前からの、パソコンゲームを中心としたゲーム雑誌。この雑誌の一コーナーから派生して生まれたゲーム雑誌も多い。現在はアダルトゲームを除くパソコンゲームを扱っている。
- ファミ通-高い知名度を持つ総合ゲーム雑誌。これも、『ログイン』の一コーナーが前身であった。
- テックウィンDVD-DVD-ROM付きのパソコンゲーム情報誌。エンターブレイン発足後もアスキーに留まり、2002年5月号よりエンターブレインへ移った。
- TECH GIAN(テックジャイアン)-(以前同社から刊行されていた)『E-LOGiN』と別系統の美少女パソコンゲーム雑誌。
- マジキュー-美少女キャラクターを集めた、ビジュアルエンターテインメントマガジン。実は現在の同社のドル箱。
- コミックビーム-創刊時の題号は『アスキーコミック』。漫画家の個性を生かした濃厚な作品を載せているのが特色。
- アルカディア(ARCADIA)-新声社で刊行されていた『ゲーメスト』の編集チームが、新声社の倒産を機に当時のアスキーに移籍し、編集者の入れ替えなどを行った末に刊行した、業務用ゲーム専門雑誌。以前はムック本扱いだったが、月刊化。『ゲーメスト』で行われていたハイスコア集計などを引き継いでいる。ちなみに本誌が月刊化する前に『週刊アルカディア』というコーナーが『ファミ通』で一時的に連載されていた。
- サラブレ-競馬雑誌。競馬ゲーム全盛期に創刊された。この時期は各出版社から競馬雑誌が多数創刊され軒並み廃刊となったが、独自企画や『ダービースタリオン』特集等で今では『優駿』に次ぐ競馬雑誌となっている。
- ファミ通Connect!On(コネクト!オン)-オンラインゲーム専門誌。家庭用オンラインゲーム機のソフト向き。2006年7月21日創刊。
[編集] 主なゲームソフト
※主に旧アスキー時代からの作品を発売している。
- ベストプレープロ野球シリーズ
- 『ダービースタリオン』と並ぶパリティビットの代表作。ダービースタリオン・ベストプレープロ野球は2002年以降、eb!が発売している。
- 任天堂の『ファイアーエムブレム』開発チームの一部が独立して立ち上げた会社ティルナノーグが開発。任天堂より『ファイアーエムブレム』の類似作であるとして著作権等に関する訴訟を起こされた。裁判では著作権に関する任天堂の主張はほとんど認められなかったが、宣伝方法に一部問題があったとしてエンターブレイン側が約7600万円を賠償することになった。
- ベルウィックサーガ
- ティアリングサーガ開発チームによるティアリングサーガシリーズ第2作。2005年5月発売。
- トゥルー・ラブストーリーシリーズ
- ビッツラボラトリー開発。
- 上記に同じ。
[編集] 雑記
- エンターブレインが角川ホールディングスの傘下に入ったことにより、同じ傘下のメディアワークスと業務が重複した問題に関し、『ファミ通』、『電撃』の両ブランドは当面の間継続するとのコメントを出した。ただ、美少女ゲーム誌等統合を始めたものもある。
[編集] 関連項目
- 浜村弘一 代表取締役社長