アレイスター・クロウリー
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アレイスター・クロウリー(Aleister Crowley, 1875年10月12日 - 1947年12月1日)は黄金の夜明け団出身の神秘主義者、魔術師。派手な演出でマスコミに登場し、物議を醸した。
タロット愛好者の間では、名作トート・タロットの制作者として知られ、メタルファンには、オジー・オズボーンの楽曲「ミスター・クロウリー(死の番人)」のモチーフになった事でも知られる。
著書も多数あり、日本でも近年多く刊行されているが、綴り誤りが多く翻訳者泣かせであるとも言われる。
また、彼のフォロワーには、ジミー・ペイジ、デヴィッド・ボウイ、映画監督のケネス・アンガーらがおり、ビートルズのサージェントペパー・ロンリーハーツ・クラブバンドのジャケットにもその姿が見られる。
魔法名
- Perdurabo (G.D.)
- Master Therion (A.A.)
- Baphomet (O.T.O.)
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[編集] 年譜
- 1875年10月12日イギリス・リーミントンで、ビール酒造業者でエクスルーシブ・ブレスレン派(イングランド国教会の分派)であるキリスト教徒の両親の元で生まれエドワード・アレクサンダー・クロウリーと名づけられる。
- 1885年、エクスルーシブ・ブレスレン派の寄宿学校に入れられるが、その厳格なキリスト教教育に反発して退学、オカルトを志向するようになる。
- 1887年父死亡。
- 1892年パブリックスクールに入学するも退学。
- 1898年、ケンブリッジ大学卒業間際に 黄金の夜明け団の団員と接触、入団してその教義を学ぶ。
- 1900年6月、団の内紛に紛れる形で脱退、世界各国遍歴の旅に出る。この間に大日本帝国や上海、スリランカなどを訪れ、ヨーガなどを学ぶ。来日した際江の島にある八臂(はっぴ)弁財天の拝観や、日本の神ってどんなものなんだ?と言う問いに“8 million gods”(日本語で800万の神、つまり八百万(やおよろず)のこと)と教えられ大変驚いたと言うエピソードがある。
- 1902年ヒマラヤ山脈のK2登頂に挑戦。
- 1904年3月、新婚旅行中に訪れたエジプトで、エイワスの啓示を受け、「法の書」を授かる。
- 1905年カンチェンジュンガ登頂に挑戦。
- 1907年、神秘主義結社銀の星を開設、機関紙に多くの神秘主義関連の作品を発表する。
- 1920年、イタリア王国のシチリア島でテレマ僧院を開設する。ここで麻薬やセックスを応用した儀式を行った為に、国外退去を命じられ、以後、各地を転々とする。
- 1947年12月1日、イギリスの片田舎で72歳で死去。
[編集] 著書
(邦訳されたもののみ記載)
- 法の書 ISBN 4336024383 島弘之訳、国書刊行会、1983年発行
- 魔術-理論と実践 (上巻) ISBN 4336025908 (下巻) ISBN 4336025940、島弘之他訳、国書刊行会、1983年発行
- 麻薬常用者の日記 植松靖夫訳、国書刊行会、1987年発行
- 霊視と幻聴 飯野友幸訳、国書刊行会、1988年発行
- ムーンチャイルド 江口之隆訳、創元推理文庫、1990年発行
- 黒魔術の娘 江口之隆訳、創元推理文庫、1991年発行
- トートの書 ISBN 4336046476 黒瀬隆功訳、国書刊行会、1991年発行
- 図解777増補改訂版 江口之隆訳、国書刊行会、1992年発行
- アレイスター・クロウリーの魔術日記 ISBN 4336030979 江口之隆訳、国書刊行会、1998年発行
[編集] 関連項目
- この人物をもじったと思われる人物クロウ・リードが登場する漫画・アニメ。
- 吸血鬼と呼ばれ恐れられていたエクソシストとして、三世が登場する。
- マスターテリオンという名の魔術師が主人公のライバルとして登場する。
- (マスターテリオンとはクロウリーの筆名である)
- 学園都市統括理事長として登場する。