かんぴょう
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かんぴょう(干瓢)とは、ウリ科ユウガオの果実(ふくべとよばれる)をひも状に剥いて乾燥させた食品(ヒルガオ科のユウガオ(=ヨルガオ)とは同名異物である)。水で戻して煮て寿司の具材や、煮物、和え物などとして使われる。
20世紀以後の主要な生産地は栃木県南部であり、日本の干瓢生産の8割以上を占めている。しかし、以前は関西が栽培の中心であった。安藤広重の東海道五十三次では水口宿(現在の滋賀県甲賀市)の絵には干瓢を干す姿が描かれている。寿司屋の符牒で干瓢巻きのことを木津巻というのは、摂津国木津(現在の大阪市浪速区)が干瓢生産の発祥の地といわれ、また干瓢生産が盛んであったからである。1712年(正徳二年)に近江国水口藩から下野国壬生藩に(現在の栃木県下都賀郡壬生町)国替えになった鳥居忠英が、干瓢の栽培を奨励したことが、今日の栃木県の干瓢生産の興隆につながっている。
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