TYPE-MOON各作品のキャラクター
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ここでは、同一の世界上で展開されるとされているTYPE-MOONの作品、『空の境界』、『月姫』(『歌月十夜』『Talk』『MELTY BLOOD』含む)、『Fate/stay night』(『Fate/hollow ataraxia』を含む)を読み解く上で重要となる、各々の登場人物とその周辺の情報について記載する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 世界観を統一するキーキャラクター
以下にあげるキャラクターは、先述の作品の複数間を連結するキーキャラクターである。
[編集] 蒼崎橙子
- 『空の境界』におけるメインキャラクターの1人。ルーン文字の魔術を使う。基本的な情報は『空の境界』の項を参照。
- 『月姫』の魔法使い蒼崎青子の実姉。蒼崎家の家督を彼女ではなく妹に与えたという理由で(それまでは、橙子は蒼崎家の後継者として青子とは離れて育てられていた)師である祖父をブッ殺し、協会に鞍替えした。姉妹の仲は険悪というより“最悪”(前述の事件以前は青子に多少のコンプレックスを持っていたものの、彼女の相談に乗ってやるなど仲は悪くなかった)。なお、彼女の使い魔は妹により破壊されてしまっている。魔術師としてのレベルは妹をはるかに凌ぎ、20代でマスタークラスになった。その高い実力を認めた魔術協会では彼女に、最高位である三原色の「赤」の名を授けているが、彼女が本来望んだ称号「青」と正反対の色を受けたため、よくそのことで揶揄される。自分を「傷んだ赤色」と呼んだ者は例外なくブチ殺している。
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- かつて完全な人間の雛形を作り、そこから根源にたどり着こうとするも失敗。結果として自身と寸分違わぬ同一の人形を造り上げるコトに成功した。そのために最高位の人形使いとして協会から封印指定を受けた、そのため、現在は協会から身を隠している。趣味は、妹の名義で協会からお金をおろして買い物をすること。
- 自身と寸分違わぬ同一の人形を造り上げて以来、現在の『蒼崎橙子』が死亡したら、眠っていた『蒼崎橙子』が目覚め、再び『自分自身を元にして、同一の人形を造り上げてから眠りにつく』というサイクルを繰り返している。
- 『魔法使いの夜』にも登場し、『Fate/stay night』にも、彼女の名前は出ないが、封印指定を受けた人形師についての話がちらっと出てくる。『MELTY BLOODシリーズ』では青子が自分の名義で金をおろしている事に対して文句を言っている。また『月姫』『Fate~』両者に登場するアイテム「魔眼殺し」を作ることのできる数少ない人物である(ただし、『Fate~』本編では製作者が誰なのかは直接は語られていない)。
[編集] 蒼崎青子
- 本来は『魔法使いの夜』の主人公だが、未発表。『月姫』で初出。
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- 『月姫』で主人公、遠野志貴に、実姉である橙子から奪った「魔眼殺し」の眼鏡を与えている。
- 魔術師としての腕は平均以下だが、「壊す」ということに関してのみ、『魔術』を超越した『魔法』の領域に達しているとされ、『魔法使い』を名乗る事が許されている。魔術協会から三原色の1つ、ブルーの名を与えられ、「マジックガンナー・ミスブルー」と呼ばれている。だが、このことによって姉の橙子との確執は決定的なものとなった。家督を継ぐまでは橙子とは離れて暮らしていたものの、「家督とかは全部姉に押し付けれてラッキー」と考えており、橙子との仲も悪くなかったようだ。
- 「蒼(あお)青(あお)」と続く自分の名前が嫌いで、青子のことをそう呼んだ者達は橙子を除き全員死んでいる。
- 志貴の初恋の人らしく、志貴の中ではかなり美化されている。奈須きのこによると「実際は男に鎖を付けて飼っていたことがある程の人格破綻者」との事だが、『月姫』プロローグを見る限り積極的に破壊を好む性格ではないようだ。
- この世界の中では、魔法はその効果によって第一~第五まで分類される。青子は第四魔法の使い手。
- 長く使い魔をもたなかったが、『MELTY BLOOD Re・ACT』において、消えかけた「タタリの残滓」を具現化し「白いレン」というカタチをもたせて使い魔にした。しかし、ちゃんと制御出来ず、結果として暴走させてしまった。
[編集] キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ
- 詳細は死徒の項を参照のこと。
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- 『月姫』のアルクェイド・ブリュンスタッドの後見人であり、『Fate/stay night』の遠坂凛の祖先の師匠でもある。アルクェイドからは「じいや」、遠坂凛には「大帥父」と呼ばれている。他にも魔道元帥、宝石翁とも呼ばれている。
[編集] 『空の境界』
[編集] 両儀式
- モノの死を線や点として捉えるコトが出来る「直死の魔眼」の持ち主である少女。基本情報は『空の境界』の項目を参照のこと。
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- 両儀という姓にも式という名にも然るべき意味がある。そのため、「月姫」の遠野志貴よりも数段上の「直死の魔眼の使い手」とされている。しかし、魔眼の能力そのものは、後に遠野志貴の方が強力になってしまう(『Talk』)が、それを御する点において両儀式は稀有な存在である(魔眼は『呪い』の一種であるともされ、持ち主自身の意志では制御しきれない事が普通である)。
- 両儀・七夜・浅神・巫浄の退魔四家は混血たちの天敵とされる。退魔四家というが、実際に退魔を生業としていたのは七夜家だけであった模様。他三家は根源の渦=アカシックレコード=『 』というモノに到達するコトを目的としていたようだ。詳しくは空の境界と月姫本編を参照。
- 戦闘力は「月姫」の七夜志貴と遠野志貴のいいところをかけてお湯で割った感じ。ツンデレ。
[編集] 黒桐幹也
- 式の同級生だった青年で、式に惹かれている。基本情報は『空の境界』の項目を参照のこと。
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- 至って平凡な青年、とのこと。外観上の「遠野志貴」のモデル。
- 雇用主である橙子に給料をピンハネされている。
- 作中において片目を失明する。
[編集] 黒桐鮮花
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- 「発火」の魔術を使う。
- 兄同様、「遠野秋葉」のモデルで、容姿だけではなく、ツンデレな性格、能力の外観上の特徴も似通っている。
[編集] 荒耶宗蓮
- 事件の陰で暗躍する人物。無口で強面な人相の持ち主。“相克スル螺旋”を使って『 』へ挑む魔術師。基本情報は『空の境界』の項目を参照のこと。
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- 「静止」の起源を持ち、二百年以上生き抜いてきた元台密僧。左手に仏舎利を埋め込んであり、「死」の線が見えにくくなっている。最大の得意技は平面と立体に3重に張巡らせた結界・六道境界。
[編集] 『月姫』
[編集] 遠野志貴
- モノの死を線や点として捉えるコトが出来る「直死の魔眼」の持ち主である少年。基本情報は『月姫』の項目を参照のこと。
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- 彼は本来、両儀家と並ぶ退魔の一族である七夜家の長男である。しかし、志貴が6歳の頃、七夜を危険視した遠野槙久によって滅ぼされる。と言っても、志貴の本当の父親にして、七夜一族最強の暗殺者「七夜黄理」を殺し、実質的に七夜の里を滅ぼしたのは遠野槙久が対七夜用に連れてきた、軋間紅摩である。その際、志貴を除いて全員が死亡したが、シキという名が、槙久の長男である遠野四季と同じ読み方であることから面白がり、道楽で養子にした。従って、志貴と秋葉は実の兄妹ではなく、また兄妹として共に過ごした期間は実際には2年に満たなかった。
- その後、ロアにとり憑かれた、本来の遠野家の長男である遠野四季が反転し、志貴を殺害するが、反転した四季は槙久によって殺され、志貴は秋葉の能力(共融)によって一命を取り留める。しかし秋葉と同じ能力を持つ四季もまた志貴から“命”を奪うことで生きながらえる。志貴の慢性的な貧血や眩暈はこの一連の事件が原因であった。
- 遠野槙久は遠野家の長男が死んだという事実を世間から隠匿する為、“養子”が死んだことにした。そのため、七夜志貴の戸籍を遠野志貴の戸籍に変え、志貴自身にも暗示をかけ、七夜志貴としての記憶を封印した。
- 結果的に七夜の一族は退魔意思を特出継承する一族となった。そのためか、七夜の一族はヒトでないモノたちに対する激しい殺戮衝動を覚える。志貴が初めてアルクェイドに出会ったとき衝動的に殺してしまったのはそのためであると言える。
[編集] アルクェイド・ブリュンスタッド
- 『月姫』の正ヒロイン。真祖と区分される吸血種。真祖の姫君。基本情報は『月姫』の項目を参照のこと。
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- TYPE-MOON世界で最強とされるキャラクター(しかし、きのこ曰く、相性云々全て抜きにして考えた場合はオルトが最強である)。
- 真祖とは『世界』の生み出した、『世界』の収奪を抑制する為の存在。だが、その生み出される過程でミスがあったため、吸血衝動を抱えることとなる。
- アルクェイドの姉である、アルトルージュ・ブリュンスタッドは真祖と死徒の混血で、アルクェイドが『真祖の姫君』と呼ばれているのに対し、アルトルージュは『死徒の姫君』と呼ばれている。
- 魔術師ではないが、基本的な概念に関する知識は持っている。自らのイメージを物質化できる『空想具現化』を行使できる(投影魔術とは異なり、アルクェイド自身が解かない限りそれが消滅することはない。衛宮士郎の『投影』は、固有結界からの2次的な産物であるから消滅しないだけで、本来の投影魔術による贋作は時間の経過により世界の修正を受け消滅してしまう)。
[編集] シエル
- 『月姫』のヒロインの一人。教会における異端審問の組織『埋葬機関』の代行者の第七位。異端の者なら吸血鬼の真祖、死徒関係なく抹消する殺し屋。