Intel 64
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Intel 64とは、IA-32アーキテクチャの64ビット拡張である。もともとはEM64T(Extended Memory 64-bit Technology)という名称であった。AMD64のインテルによる実装である。Intel 64とAMD64の総称をx64という。アーキテクチャの詳細はAMD64を参照されたい。
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[編集] 歴史
Intel 64プロジェクトの歴史は長く、紆余曲折があった。 これは主にインテル内部の政治的な問題である。 当初プロジェクトは、Yamhillというコード名で始まった。 オレゴン州の ウィラメットバレー(Willamette Valley) を流れる Yamhill 川から来た名前である。 このプロジェクトの存在を否定し続けて数年が経ち、2004年にインテルはプロジェクトの存在をついに認め、新たに CT(Clackamas Technology)というコード名をつけた。これもオレゴン州の川の名前である(クラッカマス川(Clackamas River)もウィラメット川(Willamette River)の支流である)。 そしてCT発表の数週間の後、インテルはまた別のコード名をつけている。 2004年春のIDFの後、インテルはIA-32e(IA-32Extensions、拡張)と名づけ、さらに数週間後 EM64Tという名前をつけた。 インテルの当時の会長クレイグ・バレットはこれが最も機密が保持されなかった例であると認めた。
他に、元々はIntelもYamhillという名称でx86の64bit拡張を研究していたが、最終的にYamhill案は破棄され、AMD64互換であるClackamas案がEM64Tとして発表されるに至った、という説もある。
2006年7月27日、IntelはEM64TをIntel 64と命名したと発表した。
[編集] Intel 64を採用しているインテルのCPU
インテルで最初にIntel 64を実装したのはNoconaというコード名のプロセッサである。これはサーバ向けのXeonプロセッサとして販売されている。Xeonはデスクトップ向け Pentium 4 をベースにしているため、同時期の Pentium 4 もIntel 64を実装しているはずだが、ハイパースレッディングテクノロジのときと同様、この機能は Prescott では最初は動かないようになっていた。 まるで当時はその実装が完全ではなかったかのようで、インテルはその後Intel 64を使用可能にしたPrescottのE0バージョンを model F として販売し始めた。このバージョンではAMD64の NXビットに相当する機能がIntel 64でサポートされた。インテルではこれを eXecute Disable (XD) ビットと呼んでいる。この機能はすぐに Nocona(Xeon系列)にも実装された。8xx/6xx/5x6/5x1/3x6/3x1シリーズのCPUは全てIntel 64が使用可能になった。 また、Intel Core2でもIntel 64が採用された。
- Intel 64サポート
- Xeon (Nocona以降、Sossaman除、Xeon MPについてはCranford/Potomac以降)
- Intel Core2
- Pentium D
- Pentium 4 (Prescottはmodel F以降、model 521/531/541/551/561/571)
- Pentium Extreme Edition
- Celeron D (model 326/331/336/341/346/351/355)
- Intel 64未サポート
- Xeon (Nocona以前、Sossaman、Cranford/Potomac以前のXeon MP)
- Pentium 4 (Northwood以前とPrescottの初期、Socket478:2.4/2.8/3/3.2/3.4GHz, 505/515, 520/530/540/550/560/570, 520J/530J/540J/550J/560J/570J)
- Pentium 4 Extreme Edition (?)
- Celeron D (model 326/331/336/341/346/351/355以外)
- Intel Core、それ以前のモバイル系CPU(Pentium M, Mobile Pentium 4, Celeron Mなど)
(2006年10月時点)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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