Inkscape

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**Inkscape**

Inkscape 0.41 under Windows
開発元：	The Inkscape Team
最新版：	0.44.1 / 2006年9月14日
対応OS：	クロスプラットフォーム
種別：	Vector graphics editor
ライセンス：	GPL
公式サイト：	http://www.inkscape.org/

Inkscapeは、オープンソースで開発されているベクトル画像編集ソフトウェア（ドローソフト）。

XML、SVG、CSSなどの標準に完全に準拠した強力なグラフィックツールとなることを目標としている。クロスプラットフォームなソフトウェアであり、Microsoft Windows、Mac OS X、UnixライクなOSなどで動くが、開発の主体はLinuxで行われている。

Inkscapeは、2003年にベクトル画像編集ソフトSodipodiからのフォークとしてスタートした。未だ商用ソフトのような多くの機能を有していないが、現状でも幅広く利用されている。SVG、CSSの標準への準拠は不完全であり、主なものでは、SVGのフィルターやアニメーション、フォントなどには対応していない。現在精力的に開発中であり、新しい機能が定期的に加えられている。

[編集] 歴史

Sodipodiは1999年から始まったRaph LevienのGill（Gnome Illustration app.）プロジェクトからはじまっている。

2003年に、Sodipodiの開発者であったTed Gould、Bryce Harrington、MenTaLguYが、プロジェクトの目的や外部からのコントリビューションに積極的でないこと、技術的な意見の差異などから、Sodipodiから分かれてInkscapeプロジェクトを立ち上げた。彼らはSVGの完全準拠を目的にすることにした。一方、Sodipodiの開発目的はあくまで汎用のベクトル画像エディターを作ることを重要視しているので、場合によっては将来SodipodiはSVGベースでなくなる可能性も考えられる。

開発はトップダウン方式ではなく、多くの開発者が平等かつ活発に参加する方式を取っている。このような方式であるために多くの新規開発者が加わった。その一人のBulia Byakは、現在のInkscapeのユーザーインターフェイスのアーキテクチャを作成した。

Inkscapeは元のSodipodiのコードに対して数多くの変更をしてある。例えば、C言語からC++に言語を変えたこと、GTK+ベースからそのC++バインディングであるgtkmmベースに変えたこと、ユーザーインターフェイスをデザインしなおして改善したこと、そのほか数多くの新機能を追加したことなどである。SVGの標準準拠に向けた改善もおこなわれているが、まだ準拠はできていない。

[編集] リリース履歴

Sodipodiのリリースについては示さず、フォーク後のInkscapeのみ以下に示す。

2003年 10月14日バージョン0.35 - Inkscapeの最初のリリース。この時点では、Sodipodiからフォークしたばかりだったので非常に類似したソフトであった。
バージョン0.36 - メニューバーやツールバーをドキュメントウィンドウごとにあるユーザインターフェイスに変更した。
2004年 2月10日バージョン0.37 - パスのインセットやアウトセット、論理演算（boolean operator）を追加した。
2004年4月8日バージョン0.38.1 - バグフィックスの他、テキストのカーニングやトラッキングや多段グラデーションのサポートの他、使い勝手を向上させた。
2004年7月15日バージョン0.39 - Pangoを使った最初のリリースで他言語の取り扱いがよくなった。また、マーカーやクローンやパターンをサポートした。
2004年11月28日バージョン0.40 - レイヤーやビットマップ画像のトレース機能やテキストをパスに乗せる機能を追加。
2005年 2月10日バージョン0.41 - グリッド配置やカラートレースを追加。
2005年7月24日バージョン0.42 - テキストのフロー配置（テキストをフレームに挿入）を追加。テキストスパンのサポート。グラデーションツールを新しくした。
2005年11月19日バージョン0.43 - コネクターツール、ホワイトボード機能の追加。タブレットのサポート、ノードツールの使い勝手を向上した。
2006年6月22日バージョン0.44