Goo
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goo(グー)は、インターネット上の総合ポータルサイトであり、検索エンジンを主なサービスにしている。名称は「global network が無限大(∞)に拡大し続ける」に由来する。
当初はNTTグループが提供するインターネットガイド&ネットショップ「G-Square」内の一サービスメニューとしてNTTアドが検索システムを提供、NTTは検索技術の実験という形で1997年3月27日に米Inktomi社のエンジンとNTT研究所の日本語解析技術をミックスしたロボット型サーチエンジンをスタートさせ、様々なコンテンツを持つ企業と共同でサービスを展開している。
NTTマルチメディアビジネス開発部の塚本良江(現Microsoft日本法人執行役員)含めわずか3名のスタッフでサービスを開始し、5ヶ月後の8月には100万ページビュー/日を突破した。
1998年5月からはそれまで技術的な協力を行っていたNTTが実験という形で運営に参加。運営スタッフも十数名に。当時まだ珍しかったWebメールを「gooフリーメール」として提供開始し、さらにニュースやスポーツ、天気などのコンテンツをそれぞれの得意分野の企業と提携して「gooホットチャネル」として提供し広告スポンサードを募るなど、当時としては先進的な試みを次々と行い、検索エンジンからポータルサイトとしての地位を確立していった。
一方でWebの検索というツール自体の普及も行い、「検索の鉄人」イベントを後援した。第一回優勝者の関裕司氏は鉄人としてその後も活発な活動を行っている。
1999年には事業会社としてNTT-Xが発足し、実験から商用サイトとして本格的なスタートを切った。同年5月に大きなリニューアルを行い、ショッピングモール「gooショップ」やリクルートとの提携、日本経済新聞社との共同事業、三菱総研と共同でのインターネットリサーチ事業などを開始、ポータルとしてさらに充実したものとなった。その後もgooは毎年5月にリニューアルするのが恒例となっている。
現在でもgooの屈指の人気サービスである「goo辞書」も、この年に三省堂との提携によってポータル初の無料辞書サービスとして開始した。
また、当時ライバルであったYahoo! JAPANとも連携しており、Yahoo! JAPANで検索結果に該当がなかったものはgooの検索結果が表示されていた。
これ以降の足跡は「gooヘルプ」内の「プレスリリース」にてたどることができる。
その後も「環境goo」「教えてgoo」「キッズgoo」「gooBlog」や旧BROBAのコンテンツ配信などユニークなサービスを展開中である。
2003年12月1日より、Google社と戦略的提携を行い、InktomiからGoogleへの検索エンジン乗り換えが話題となった(gooは検索系ポータルとして最後までInktomiのエンジンを利用していたため)。
2004年4月1日にNTT-X社から、新設されたNTTレゾナント社へgooの譲渡が行われた。
1997年に3人で始まった実験が、今では300人規模の大所帯となり、今ではNTTグループ最大の総合ポータルとして多数のユーザーに利用されている。
2006年4月18日から、「goo 辞書」の「フリー百科事典」でウィキペディア日本語版の記事が検索できる。2006年6月から日本語版ウィキペディアの部分を独立して「goo Wikipedia記事検索」に。
またかつて、こちらのgooが開設される以前の1996年から取得されていた "www.goo.co.jp" というドメイン名のアダルトサイト(ドメイン取得当時は非アダルトサイトだった)と法廷闘争を起こしていたが、2002年にNTT-X社側が勝訴したことで解消された。