采覧異言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
采覧異言(さいらんいげん)は、新井白石が、1708年布教のため来日したイタリア人宣教師ジョバンニ・シドッチを尋問して得た知識を基に著わされた我が国最初の組織的世界地理書。マテオ・リッチの『神輿万国全図』やオランダ製の世界地図等多くの資料を用い、 各州名国の地理を説明しながら所説に典拠を明らかにしている。全巻を通じて世界各地の地名そのほかの地理的称呼はマテオ・リッチの漢訳にならっており、エゥロハ(巻之一)・アフリカ(巻之二)・アジア(巻之三,上下)・ソイデアメリカ(巻之四)・ノオルトアメリカ(巻之五)の順に組織的に世界各国の地理が漢文で書かれている。