選考採用
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選考採用とは、京都市が現業職員採用の際に用いていた採用方式で、部落解放同盟や全解連などの部落解放運動団体の推薦した人物を職員として採用したもの。運動団体の推薦する人物を採用するため、部落解放運動に熱心なものがこの枠で推薦される傾向があり、公務員としての適性の無い者が採用されることも少なくなかったが、この方式が約30年間も続いたため、約6000人もの職員がこの選考採用によって市バス運転手、環境局職員、給食調理員などの現業職を中心に市職員として採用された。近年、京都市職員による不祥事(無断欠勤、覚せい剤、買春、暴力事件)などが相次いで報道され、しかも不祥事を起こした職員が特定の部門に集中していることから選考採用によって長年不適格な者を採用し続けていた弊害が厳しく批判されている。
以上の事実は、以前から『同和利権の真相』シリーズなどで批判されてきたが、2006年になり、関西系の放送局を中心にテレビ番組でも取り上げられるようになり、いっそうの注目を浴びることになった。京都市の桝本頼兼市長もついに選考採用の弊害を認めた。