虚言癖
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虚言癖(きょげんへき)とは、どうしても嘘をついてしまう人間の性質をあらわす俗語。
[編集] 傾向
虚栄心や強烈な自尊心から、自分を実際よりも大きく見せようと、ホラやうその自慢話をするものとされる。ただ、実態としては自身の言質よりも劣っているケースも多く、劣等感(→劣等コンプレックス)の変形と見なされている。
これらでは病的になってくると、自分でも、嘘か本当かよくわからなくなってしまう傾向があり、中には空想の自分像との同一視や、現実認識に支障が出る傾向もあるなど、当人にとっても有害無益である傾向が出ることもあるとされる。
詐欺師は、これを職業(?)としているケースであるが、詐欺罪が存在する以上、日本を含む多くの国では犯罪と見なされるものである。詐欺師の中には、自身の述べる嘘にリアリティを持たせようと、自分でもそれを信じようとする傾向も見られる。中には余りに熱っぽく嘘を語ったがために、自己暗示によって当人すら信じる事もある模様で、結婚詐欺師の中には、とてつもなく荒唐無稽な嘘を並べる者すらいる。ただ、これらでは騙される側も「騙されたがっている」とみる向きもあり、この荒唐無稽さが一種の娯楽として受け容れられている傾向も指摘できる。
嘘が他人にとって娯楽の範疇にある分には、虚言癖も娯楽としてビュルガーの著したほら吹き男爵の冒険(ただしミュンヒハウゼン男爵はドイツに実在した貴族である)のように、大いに歓迎される所では有るが、自己保身のためや、無意味に膨れ上がった自尊心(自惚れ)を満たすための嘘は、聞く側にとっては不快な傾向を持つこともある。
虚言癖では現実から来るストレスよりの逃避ともみなされ、嘘を付く事で一時的にストレス因より距離をおく事で、当人の精神衛生上で芳しくない影響を軽減する効果もあるものの、常態と成ってしまっている場合には、先延ばしのように、問題が単に先延べされて山積される結果しか生まないとも考えられる。過度の嘘が当人にとっても、苦痛を生む可能性も否定できない。
[編集] 病的な傾向
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病的にウソを付く場合では、病気や体調不良を装うミュンヒハウゼン症候群がある。同症候では、彼らの訴える病気等によって周囲の同情や関心をひく事を目的として、手術痕を(自分で)作ろうと自傷行為をするケースもあり、その一方では体調不良を訴えた場合に、本当にそれら苦痛を(自己暗示的に)感じている場合もあるようだ。
その一方では統合失調症のように、自分が何を述べているかも明確に認識していない場合もある。これらは妄想や幻覚と現実の区別が付かず、時に記憶すらも曖昧となり、事実と反する事を述べたりする事もある。
この他にも痴呆によっても認識と現実に差が出ることもあり、他人から見れば事実から反するためにウソとされる事柄を、当人は事実として疑わない事がある。
これらは一般に、虚言癖と混同ないし同一視されるが、厳密には虚言癖と似て異なるものである。またこれの治療法も各々に存在する。