荒川修作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
荒川修作(あらかわ しゅうさく、1936年7月6日 - )は、昭和から平成の美術家。自称「コーデノロジスト」。
[編集] 略歴
1936年、名古屋市に生まれる。愛知県立旭丘高等学校美術科卒業。武蔵野美術学校中退。1958年読売アンデパンダン展に初出品。1961年渡米し、以後ニューヨークに定住。渡米後、マドリン・ギンズ(Madeline Gins,1941-)と知り合い、1962年頃から共同制作を始める。1982年紺綬褒章受賞、1986年フランス文芸シュヴァリエ勲章受賞など、内外でその活躍が認められている。1997年、グッゲンハイム美術館で日本人としては初の個展を開催している。初期には、棺桶に入ったオブジェのような奇怪な作品をつくっていたが、渡米してからは、画面に図形、文字、矢印などを描き込んだ「図形絵画」と呼ばれる一連の作品を制作した。近年は、磯崎新とのコラボレーションによる作品や、岐阜県の「養老天命反転地」など、人間と環境をテーマにした作品に取り組んでいる。
東京三鷹市に三鷹天命反転住宅が完成した(2005年10月)。ヘレン・ケラーに捧げる同住居には、世界初の「人間=有機体」のための住居である。使用法があり、初めて人間が人間になるために、「死なないために」(リブロポート)のコンセプトもある。
現在、天命反転ホテルを計画中。世界中の哲学者や分子生物学者に注目されており、パリ十大学で荒川修作とマドリン・ギンズの講演会が開かれた。
[編集] 代表作品
- 「遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体」(1994)(岡山、奈義町現代美術館)
- 「養老天命反転地」(1995)(岐阜、養老町)