良岑安世
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良岑安世（よしみねのやすよ、延暦4年（785年） - 天長7年7月6日（830年8月2日））は、平安時代初期の公家。桓武天皇の皇子。母は女嬬の百済永継。異父同母兄に藤原冬嗣がおり、子に良岑宗貞（僧正遍昭）・晨直などがいる。位階は贈正二位。
若くして狩猟を好み、技芸を好んだ。802年（延暦21年）良岑朝臣の姓を賜って臣籍に下り、809年（大同元年）従五位下に叙せられた。武官を兼ね、書や音楽にも秀でていたという。右近衛少将・雅楽頭・左大弁などを歴任し、811年（弘仁2年）には蔵人頭に任じられた。その後、左衛門督・右大弁を兼任した。816年（弘仁7年）に参議、821年（弘仁12年）に従三位中納言に任じられた。その後、按察使・春宮大夫・右近衛大将などを兼任している。828年（天長5年）には大納言にいたる。830年に46歳で死去。死後、従二位が追贈された。
「日本後紀」「内裏式」の編纂にもかかわり、「経国集」にも漢詩が入集している。
[編集] 官職位階履歴
※日付＝旧暦
- 802年（延暦21）12月27日、臣籍降下により良岑朝臣の氏姓を賜う。
- 807年（大同2）11月、右衛士大尉に任官。
- 808年（大同3）1月、左衛士大尉に遷任。
- 809年（大同4）4月、右近衛将監に遷任。 6月8日、従五位下に叙位。 6月12日、右近衛権少将に転任。 6月23日、右近衛少将に遷任。 12月4日、雅楽頭に遷任。
- 810年（大同5）1月11日、丹後介を兼任。 8月、権右少弁と丹後守を兼任。丹後介を去る。 9月、左少弁を兼任。権右少弁を去る。 9月16日、但馬介を兼任。丹後守を去る。
- 811年（弘仁2）2月27日、蔵人頭に補任。左少弁如元。 6月1日、従五位上に昇叙。左少弁如元。
- 812年（弘仁3）10月14日、正五位下に昇叙し、左衛門権佐を兼任。左少弁如元。
- 813年（弘仁4）1月、但馬守を兼任。
- 814年（弘仁5）1月7日、従四位下に昇叙し、左少弁・但馬守如元。 1月13日、右馬頭を兼任。但馬守如元。 2月、左馬頭に遷任。但馬守如元。 5月23日、左兵衛督に転任。但馬守如元。 8月27日、左衛門督に遷任。但馬守如元。
- 815年（弘仁6）7月13日、左京大夫を兼任。
- 816年（弘仁7）1月10日、右大弁と美作守を兼任。左衛門督如元。 10月27日、参議に補任。右大弁・左衛門督如元。 11月1日、近江守を兼任。
- 820年（弘仁11）1月7日、従四位上に昇叙し、参議・右大弁・左衛門督如元。 1月20日、正四位下に昇叙し、参議・右大弁・左衛門督如元。 1月27日、左大弁に遷任。参議・左衛門督如元。
- 821年（弘仁12）1月7日、従三位に昇叙し、参議・左大弁・左衛門督如元。 1月9日、中納言に転任。左衛門督如元。 2月5日、陸奥出羽按察使を兼帯。
- 822年（弘仁13）、左兵衛督に遷任。左大弁・左衛門督を去る。中納言・陸奥出羽按察使如元。 3月20日、春宮（のちの淳和天皇となる大伴親王）大夫を兼任。中納言・左兵衛督・陸奥出羽按察使如元。
- 823年（弘仁14）5月1日、右近衛大将を兼任。左兵衛督を去る。 4月27日、正三位に昇叙し、中納言・右近衛大将・陸奥出羽按察使如元。 8月、春宮（のちの仁明天皇となる正良親王）大夫を兼任。
- 825年（天長2）、陸奥出羽按察使を去る。
- 828年（天長5）2月20日、大納言に転任。右近衛大将如元。
- 830年（天長7）7月6日、薨去。享年46 7月7日、贈正二位。
カテゴリ: 平安・鎌倉時代の皇族 | 785年生 | 830年没
