空気の底
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『空気の底』(くうきのそこ)は1968~1970年にプレイコミックで連載された手塚治虫執筆の漫画とそれらを集めた短編集である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
- 第一話『ジョーを尋ねた男』
- 第二話『夜の声』
- 第三話『野郎と断崖』
- 脱獄囚がたまたま通りかかった自家用車を襲撃、乗っていた夫婦を殺害するが自身も崖から転落してしまう。唯一残された、夫婦の赤ん坊を見ているうちに自責の念に駆られた脱獄囚は、何とか赤ん坊を助けようと断崖を登っていく・・・。
- 第四話『グランド・メサの決闘』
- 第五話『うろこヶ崎』
- ある日、手塚は取材旅行をかねてある伊豆の港町には『ある漁師の妻がその浮気癖から間男と共に夫に洞穴に落とされた後、魚となって発見された』という伝説を持つ洞穴がある港町を訪れる。
- ある時、地元の子供がそのに落ちてしまい、町は大騒ぎとなり、東京のマスコミ各社からの報道・取材陣が殺到するようになる。そんな中、手塚は獲れた魚の奇妙な死体を見つけ、それを専門家に依頼したところ魚達は子供の救助を支援する化学薬品工場から流れ出る薬物によるものだと知らされ、それをテレビで訴えるがそれ故に村を追い出される。
- 第六話『暗い窓の女』
- 姉の婚約者を事故に見せかけ殺害した主人公。その恐るべき動機とは・・・!?
- 第七話『そこに穴があった』
- 対抗組織に殴り込みをかけたチンピラ。逃亡中、飛行機事故の被害者を助けた事から一躍時の人となった彼だが、その事で世間に名が売れ対抗組織に狙われる羽目になってしまう。あせった彼は、助けた男の操縦する小型飛行機で国外逃亡としゃれ込むが、実はその計画にはとんでもない落とし穴が。なんと・・・。
- 第八話『わが谷は未知なりき』
- 第九話『猫の血』
- ある興行師の男は猫神信仰の厚い村に仕事に出かけ、そこで厄介になる家の娘と結婚する。そんな中、彼女は東京は危険だから一緒に遠くに逃げようと夫に訴える。それを無視して夫は妻を自宅に残して旅行へ行くがその日のうちに東京は核ミサイルの襲撃に見舞われて…
- 第十話『電話』
- ある学生運動家の元に彼のグループとイデオロギーが敵対する女子大に在学する女子大生から電話がかかってくる。彼女とデートの約束するが、彼女は既に1ヶ月前にデモ中の事故で死んでいて…
- 第十一話『カメレオン』
- そのあまりの変わり身の早さから『カメレオン』の異名を持つ男、月間三千男はある筋に頼まれて5年がかりで産業スパイを実行、潜り込んでいた森岡化学から画期的な新薬の組成式を盗み出すことに成功する。中継役の女と共に絶海の孤島に逃げ込んだ彼は、そこで行われた動物実験により自分が盗んだ薬が『脳の働きをグレードアップさせる新薬』であることを知った。この薬はその名をHLHといい、脳を活性化させる代わりにあっという間に栄養失調に陥ってしまう副作用があるらしい。ところが、実はこの依頼自体が男に向けられた罠だったのだ。孤島に取り残された月間は、自分が盗んだ新薬(HLH)を混ぜた水を飲むように仕向けられ衰弱してしまう。やがて、ミイラのようになった月間の元へ一台のヘリが下りてきた。乗っていたのは中継役の女と、なんと森岡化学の社長。実は女は社長の娘で、すべては学生時代に彼が踏み台にした社長の息子の復讐だったのだ・・・。
- 第十二話『カタストロフ・イン・ザ・ダーク』
- ある日、DJの田所は出勤途中に自分のファンの少女がマンホールに落下するのを目撃する。なんとか出勤してレギュラー番組に出演するが、少女が死んだことから奇怪な現象がおき始め…
- 第十三話『ロバンナよ』
- 漫画家の手塚治虫は、数年ぶりに知り合いである科学者の元を訪れる。信じられないことに、友人はペットのロバを溺愛し、妻をロバ扱いする奇人に変貌していた・・・。
- 第十四話『二人は空気の底に』
- 博覧会に展示された、宇宙定住用の住居の中では二人の兄妹が暮らしていた。ハイテク機器を生きる糧とし、自分たちだけの世界を生きていく二人。ところが、二人はまだ知らなかった、地球は既に崩壊している事を・・・。