癒し系アイドル
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癒し系アイドル(いやしけいあいどる)とは、癒しの特徴を持つアイドルのこと。主に「ほんわか」「やんわり」とした視聴者を和ませる雰囲気がある女優やグラビアアイドル、タレントを指す。女優については、癒し系女優と言うこともある。
[編集] 特徴
癒し系とされるには、「やさしい」「のんびりしている」「穏やかである」「穏健である」「人を和ませる」などの癒し要素が必要とされる。これらの要素は、本人の雰囲気に自然に含まれていることが重要で、作為的に形作った場合は、癒し系ではなく単なる「ぶりっ子」とみなされる。
癒し系であることと、セクシーであることは対立しない。ただし、セクシャルであったり、セクシーさが嫌味で下劣に写る場合は、癒し系とはみなされない。
映画女優や舞台女優などは、癒し系アイドルとされることがない。これは、演じる役柄により、癒し系以外のイメージが付加されやすいためと考えられる。
[編集] 癒し系アイドルの歴史
「癒し系アイドル」というカテゴライズが始まった、明確な時期は不明。 1990年代の中期、癒し系アイドル・癒し系女優として認知された人物として、本上まなみが挙げられる。本上は、折からの癒しブームの到来とあいまって、それまでのアイドルに見られないタイプの女性アイドルとして、多くの支持者を得た。
1990年代後半になると、女性アイドルの中心はグラビアアイドルに移っていった。グラビアアイドルには、セクシーさや子供っぽさを売りにする者など、いろいろなタイプが存在したが、中でも注目されたのがこの癒し系アイドルである。
本上まなみの次にも、癒し系アイドルとして、男性だけでなく女性の間でも注目される存在(例:国分佐智子、井川遥、優香など)が出てきたことにより、"癒し系アイドル=男女ともに認められるアイドル"という認識を生むきっかけとなった。
その後、広いファン層を獲得するための営業戦術の一環として「癒し系」を売りにしようとするケースも多く見られた。また、女優や歌手がイメージチェンジを図って「癒し系」に参入することもある。しかし、これらの試みは必ずしも成功とはいえない。「癒し」の要素に反するイメージが既にある場合、それを打破して新たなイメージを定着させることが困難なためである。
癒し系アイドルとして、男性アイドルを指すことは少ない。男性の場合は「癒し系俳優」と呼ばれる方が多い。癒し系俳優の例としては、草彅剛、筒井道隆、森本レオなどが挙げられる。
[編集] 癒し系アイドルが求められた背景
殺伐とした世の中のオアシス的存在としてのニーズがあったと考えられる。心を穏やかにし、安らぎを感じさせる癒し要素が、直接的な刺激が求められやすいグラビア界で地位を築いたことは、注目に値する。