猟兵
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猟兵(りょうへい、独:Jäger 仏:Chasseurs)は、1744年プロイセン国王フリードリッヒ2世が7年戦争で活躍したオーストリアの狙撃兵に対抗して創設した兵科の一種。ライフル銃を使用する。 戦列歩兵と異なりマスケット銃に比べて操作が困難なライフル銃を使用する為、戦列を組んで前進して目標に対して一斉射撃を行うという戦術より、散開して個々の判断で射撃を行い戦列歩兵を側面から支援する戦術を用いていた。戦列歩兵の側面支援の他に敵軍の後方撹乱、山岳戦、狙撃、偵察を任務としていた。
ドイツ連邦軍では、プロイセン陸軍の伝統に倣い、空挺部隊や山岳部隊等の軽歩兵のことを降下猟兵、山岳猟兵と呼ぶ。(例:ドイツ特殊作戦師団第31空中機動旅団第311降下猟兵大隊(Fallschirmjägerbataillone 311)、ドイツ第23山岳猟兵旅団(Gebirgsjägerbrigade 23))
フランスでも山岳部隊兵士のことを山岳猟兵(Chasseurs alpins)、空挺部隊兵士のことをパラシュート猟兵(chasseurs parachutistes)と呼ぶ。 (例:フランス第27山岳旅団所属の第13山岳猟兵大隊(13e bataillon de chasseurs alpins)、フランス第11パラシュート旅団所属の第1パラシュート猟兵連隊(1er régiment de chasseurs parachutistes))