浅田満
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浅田 満(あさだ みつる、1938年12月6日-)は、日本の実業家。食肉卸売業のハンナンの元会長。部落解放同盟の元地方役員。食肉業界のドンとよばれた。
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[編集] 経歴
大阪府羽曳野市に生まれた。生家は食肉卸・浅田商店。2004年、BSEに関する国の補助制度を利用し不正を行ったとして、複数の容疑で逮捕される(牛肉偽装事件)。複数の政治家や官僚、財界人、暴力団員と幅広い交流があったともされる。
逮捕以前は浅田のことをマスメディアで批判するのはおろか、取り上げること自体もタブーであったとされ、まともに撮られた写真もほとんどない。また同和問題とも重なって、逮捕以後の現在でもその実態は報道されないという意見もある。目立つことを極端に嫌っているため情報量も少なく、インターネット上で取り上げられることも稀である。日本共産党を中心にたびたび批判の的となっている。
浅田を取り上げたものに、『食肉の帝王』や『同和利権の真相』などがある。
2004年12月23日、史上最高額の20億円という保釈金を払って保釈される(この額は2006年10月現在破られていない)。
2005年5月 一審にて、懲役7年が言い渡された。(大阪地裁)
[編集] エピソード
ある日突然時効未成立の過去に遡って修正申告し、100億円以上の税金を納付した。「いくら稼いでも、長者番付に載ることはない。」と言われる。
[編集] 浅田満の幅広い人脈の仲でも特に親交の厚かった人々
[編集] 部落解放同盟との関係
浅田満は、かつて部落解放同盟大阪府連向野支部副支部長に就任していた時期があり、部落解放同盟の支援の下に1970年に同和食肉を設立した。
このことにつき、京都産業大学助教授の灘本昌久は、「今回の事件は、犯罪をおかした人が偶然部落民だったわけではなく、部落差別を悪用した犯罪である」「部落解放運動の内部から、今回の問題にたいして失望や怒りの声があまり聞こえてこないのだが、この問題を部落解放同盟が放置するようであれば、同じ穴のムジナと思われてもしかたがない。そうなれば、ついには『人権マフィア』という有難くないレッテルも甘んじて受けなくてはならなくなる」と論評した(京都部落問題研究資料センター メールマガジン vol.070 コラム「ハンナン牛肉偽装事件にはうんざりさせられる」)。