泉佐野市における部落差別撤廃とあらゆる差別をなくすことをめざす条例
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泉佐野市における部落差別撤廃とあらゆる差別をなくすことをめざす条例(いずみさのしにおけるぶらくさべつてっぱいとあらゆるさべつをなくすことをめざすじょうれい)とは、1993年に大阪府泉佐野市で制定された条例である。向江昇市長の市政時に制定された。こうした、部落解放同盟の思想の影響を強く受けたとされる反差別条例は一部の人々に解同条例とも呼ばれているが、大阪府でこの種の条例が制定されたのはこのケースが初めてであった。
この条例が制定されたことにより、泉佐野市では差別撤廃のための啓発活動が活発になった。市役所のロビーには、この条例の文面が大きく展示され、向江市長の写真入りで、「条例が差別を固定化するのではなく、差別があるから条例があるのです」と書かれていた。市役所のカウンターには、「いややねん差別」の小旗が立てられ、公用車や封筒にも「いややねん差別」と書かれていた。駅前では、サラ金業者と並んで市職員が条例を紹介するティッシュを配る姿も見られた。また、職員研修のうち同和研修の占める割合が大きく増えた。