池田晶子
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池田 晶子
池田 晶子(いけだ あきこ、1960年 - )は、日本の文筆家東京都出身。慶應義塾大学文学部哲学科卒業。埴谷雄高との交流をきっかけに活動を始める。処女単行本『最後からひとりめの読者による埴谷雄高論』(1987年)を上梓するも、かつて全共闘であった担当編集者と喧嘩をし、自ら絶版にする。言葉と精神の仕事のはずの言論出版界の陰険さに失望するとともに、数年間文筆業界では「干された」状態にあった。その後『事象そのものへ!』(法蔵館、1991年)の連載で復帰し、専門知識や用語に頼ることなく、日常の言葉によって「哲学するとはどういうことか」を語ることで、多くの読者を集める。現代の思潮や流行している解釈に迎合せず、自分の考え、自分の言葉だけで存在と宇宙について思考をめぐらしている。古代ギリシアの哲学者ソクラテスの対話篇を現代に復活させた『帰ってきたソクラテス』(新潮社)シリーズや、中学生・高校生向けに語りかけ的文体で書いた哲学の入門書『14歳からの哲学―考えるための教科書』(トランスビュー)などが話題を呼んだ。また文芸批評家の小林秀雄をこよなく尊敬し、2004年には、彼の著作タイトルを拝借して『新・考えるヒント』(講談社)を書き下ろしで発表した。現在は『週刊新潮』にて『人間自身』(以前は「死に方上手」というタイトルだった)、『サンデー毎日』で『暮らしの哲学』を連載するほか、『HANAKO』で人生相談の回答者としても登場している。また『週刊ポスト』で書評なども担当している。人間自身など連載物の単行本化も進んでいる。出版された本がたちまち書店の棚から消えていく状況にあって、彼女の本のほとんどがゆっくりと版を重ね続けている。
[編集] 主な著書
- 事象そのものへ! (法蔵館、1991年)
- メタフィジカ! (法蔵館、1992年)
- 考える人 口伝西洋哲学史 (中央公論社、1994年)
- オン! 埴谷雄高との形而上対話 (講談社、1995年)
- 睥睨するヘーゲル (講談社、1997年)
- 2001年哲学の旅 (新潮社、2001年)
- 帰ってきたソクラテス (新潮社、2002年)
- ロゴスに訊け (角川書店、2002年)
- ソクラテスよ、哲学は悪妻に訊け(新潮社、2002年)
- 14歳からの哲学―考えるための教科書 (トランスビュー、2003年)
- あたりまえなことばかり (トランスビュー、2003年)
- 新・考えるヒント (講談社、2004年)
- 41歳からの哲学 (新潮社、2004年)
- さよならソクラテス (新潮社、2004年)
- 勝っても負けても 41歳からの哲学 (新潮社、2005年)
- 人生のほんとう (トランスビュー、2006年)
- 知ることより考えること (新潮社、2006年)
他多数