期間限定騎乗騎手
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期間限定騎乗騎手(きかんげんていきじょうきしゅ)は、南関東公営競馬において2006年1月1日より制度化された騎手の短期免許制度、いわゆるレンタル移籍制度である。
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[編集] 概要
この制度は、地方競馬の所属騎手、特に積雪などにより冬季開催休止となる北海道、東北、北陸などの地域の騎手、あるいは北関東など廃止された競馬場所属の騎手の活躍の場を提供することを目指して、南関東公営競馬加盟の4競馬場(浦和競馬場、船橋競馬場、大井競馬場、川崎競馬場)以外の各競馬場に所属している地方競馬通算2500勝以上の成績を収めている騎手が、4競馬場それぞれで毎年度1競馬場につき1名のみを2か月間受け入れ、期間中は南関東の各競馬場で行われる競馬の競走に騎乗できるというものである。
この制度が作られるきっかけとなったのは、廃止された宇都宮競馬場所属の内田利雄が現役続行のためフリーでの活動を求めたことによるものである。内田の場合、移籍先を模索するも多くの地区で事実上の年齢制限や移籍人数に対する制約が設けられており、また南関東地区も年齢制限を設けており、正式な移籍としては受け入れられなかった。また、地方競馬では騎手は競馬場・厩舎に所属しなければならず中央競馬のようなフリー騎手は存在しなかったが、岩手県競馬組合は厩舎に短期間所属するという形で受け入れることとした。なお、内田は「地方競馬初のフリー騎手」と言われているが、各競馬場の厩舎に短期間所属しているというだけで、中央競馬のフリー騎手と同じものではない。